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2011年12月18日 イイね!

Beyma 8AG/N フルレンジ計画 数値編2

皆様 こんにちは

仕事と普段使いの両用車ハイゼットの荷台にBeyma 8AG/Nを載せてからもう一ヶ月くらいがたったでしょうか。
若干の試行錯誤をして現在は後面開放型として落ち着いています。
今非常にいい音がしています。
能率の高いユニットは低音が苦手な傾向があるということでしたので、覚悟をして取りつけましたが、意外や車内にベースの低音が響きわたり、バスドラムの強烈なアタックも空気がぶつかってくるような鋭さを感じることができます。
大きな音量でも耳にさわるようなきつい感じがしないので、車に乗っているあいだは古典のモダンジャズを大音量で鳴らしています。

それで、ユニットの素性は大変良好に感じたので、家オーディオのスピーカーシステムとして鳴らした時はどうか、検証を行いたいと考えました。
これから少しずつ製作を行いたいと思いますので、8AG/Nの特性数値を調べて記載していきたいと思います。
こうした数値から箱の容積設計に役立たせていきたいと思います。


スピーカーユニットが再生できる帯域の中で、中高域の振動は比較的小さいので背圧(ユニット後面に作用する空気のバネ作用による反対向きの力)はあまり問題にはならないようです。
特に低域は振幅が大きいので、後ろ向きに引っ張ろうとする力が大きくなり、振動板の動きを妨げようとしますので、この力を十分小さいものとしてやることによってユニット本来の実力が出てきます。
それで、十分な設計が必要になります。

特に低域の再生能力は箱の容積(空気室)が重要になります。
ユニットに十分な仕事をさせてあげるための数値の中で重要なのは、Qts(最低共振周波数における共振先鋭度を表す定数)、Vas(ユニットのサスペンションと等しい力を持つ空気のサスペンションをその容量[リットル]等で表した値)、Fs(最低共振周波数)でおおまかな目安をつけることができるようです。

8AG/Nの公称数値は、再生周波数70-18000Hz、能率96dB/W、耐入力35w(RMS)となっています。

口径は20cmと、小から中くらいの大きさで日本の一般家庭でも使いやすく、これほどまで能率の高いユニットはなかなかないので、低出力のアンプや真空管アンプなどにも非常に相性の良いユニットです。
ちなみに私が現在使用している12AX7/KT88を使用した真空管アンプの公称値は8W+8Wほどです。

8AG/Nの詳細な特性数値はメーカーからの公表はないようですが、他の資料によると最低限設計に必要な以下の通りです。
Qts  1.153
Vas  11.0L
Fs   105.0Hz

Qtsが高いということは振動板の制動が効きにくい(振動板が動きやすい)ということだということです。
それで、低域が出やすいユニットということになるので、バックロードホーン型やバスレフ型よりは、大型の密閉箱や後面開放型、平面バッフルのほうが良好な結果が出ることが多いようです。
高能率なユニットは低音が苦手という性格を、振動板を動きやすくしてカバーした設計になっているのでしょうか…

上の数値を使ってオンラインで容積計算をできるサイトを使用してみたところ、箱の容積は-17L程度の時が一番自然な低音特性が得られる計算になりました。


マイナスの箱というのはできませんので、開放型の箱と理解して、空気室の容積を17L程度とし、背面は開放型とした箱を作ってみたいと思います。
低音はだらさがりの特性ですが、自然な音感がありそうです。

背面を開放型とした場合、振動板の動きを妨げる要素がなくなるので、微少信号への反応がとてつもなく良いというメリットがあるようです。
昔の名器といわれるアルテックの劇場用のようなスピーカー(たとえばWOLVERINE)は背面開放型か大型の密閉方式がとても多いらしく、Qtsの数値が高いユニットが多かったことがうかがえます。
ちなみに調べてみたところ、WOLVERINE LSシリーズなどのユニットのQtsは、1.2~1.7くらいあったようです。
今そんなに高い数値のユニットは皆無ではないでしょうか。
意外とBeymaのユニットはこうした過去の名器と同等に近いくらいの演奏を奏でてくれるかもしれません。

このユニットが昔の名器のような息をのむ音質を再生してくれるかどうか、楽しみです。
8AG/Nはプロ用のユニットのため、エッジなどに劣化しやすい材料を使っていないのでとても耐久性が高く、カーオーディオの用途にも非常に使いやすいユニットになっています。

これから少しずつ製作を進めていきたいと思います。

Posted at 2011/12/18 23:43:52 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2011年12月16日 イイね!

Beyma 12GA50 フルレンジ計画1 数値編

皆様 こんにちは

先回Beymaのど迫力30cmフルレンジ 12GA50を記事にしましたが、意外と反響があったように感じましたので、もっと掘り下げてみたいと思います。

12GA50はダブルコーン仕様になっています。
広い面積の部分が低域を担当し、中央のラッパ型の小さなコーンが主に高域を担当させることによって、広い帯域の再生が可能になるようです。



このユニットも30cmというウーファーかというほどの大口径でありながら、70~18KHzというとても広い帯域を再生します。
コーン紙はとても丁寧に作られている雰囲気があり、ゆがみなどは一切見えません。
一般ウーファーのような重みのある振動板ではなく、軽量感のある振動板に感じます。
メーカー公称の振動板重量は34gとなっています。
ちなみに同じBeyma社の30cmの低音専門ユニットで12P80Ndという型番がありますが、振動板重量は56gとなっていますので、12GA50は半分くらいの重量といえそうです。

12GA50は70Hxからとなっていますが、低域再生能力は振動板面積と重量がかなり深いかかわりがあるそうなので、大口径フルレンジとして広帯域再生のために若干犠牲になっているとしても仕方のないことでしょう。

そのほか、設計に必要な数値として、以下のものがあります。
実効振動半径a=129.9mm
Q0(Qts)=1.16
M0(Mms)=36.433g
12GA50メーカー推奨容積20/70L

【Q0(Qts)とは 引用】
Qとは(Quality factor)共振の度合いを表す値。
「Qの値が低い」ということは共振を素早くコントロールし、素早くとめることができていることを示し、逆に「Q値が高い」ということは共振が長く続いているということである。
Q値は低いほうが音の立下りが良いので一般的に好まれる。
しかし、低ければ低いほど良いというものでもない。

自作派に向けたフルレンジユニットを多く出しているFOSTEXでは、多くのユニットが0.2~0.5くらいの値になっているものが多く、バスレフ型やバックロードホーン型に適するものになっているようです。

逆に平面バフル方式のスピーカーにおいては比較的Q値の高いユニットを利用する。これはバックロードとは違い低域の上昇効果がバフルによる低域の打ち消しを解除する以外に見込めないため、低いQ値のユニットを利用すると低域不足になってしまうからである。

スピーカーエンクロージャーによって使われるQ値の目安は以下のとおりである。
平面バフル型→0.2~1.0
密閉→0.2~1.0
バスレフ型→0.3~0.6
フロント・バックロードホーン型→0.2~0.4


12GA50はQtsが1.16なので、比較的Q値が高いユニットといえそうです。
大きめの箱に収めたほうがよさそうですが、メーカー推奨の箱容積は20Lまたは70Lくらいなので、これくらいでも業務用としてホールのような広い面積を鳴らすのであれば、低域が鳴りすぎると音が不明瞭になってしまうので小さめの容積でちょうど良いのかもしれません。
また、密閉型であればプロ用としてコストを抑えた簡易なのボックスとすることもできます。


【M0(Mms)とは 引用】
振動板の重さであるM0を大きくすれば能率は低下するが、低域の最下限を下げることができる。
しかし、あまりにM0値を高くするとぼんついた・音離れの悪い音になる傾向がある。
逆にM0値をあまりに低くとることは、コーンの強度を保てなくなるため技術的に大変困難である。

ウーファーと比較して12GA50は振動系の重さが低く抑えられています。
これは低域だけでなく、中域や高域もある程度再生する必要があるためなのでしょう、比較的軽くできています。
リブが設けられていますので、振動板の強度を確保するための対策かもしれません。

JBL社の技術解説によると、12GA50に使われているエッジは「マルチプル・ハーフロール・クロスエッジ」というそうで、クロス素材を複数のロール状に成形したエッジです。歯切れの良い音が特徴で、高能率ユニットに用いられます。耐久性が高く、楽器用、PA用などのプロ用システムに多様されています。」ということです。

12GA50はハードな使われ方をされるPA用途でもあるので、耐久性と音質の両立が狙われているのでしょう。

実際に再生してみますと、能率が102dB/2.83vもあるので、とにかく音が前へ前へと押し出されるようにスパッと飛んできます。
口径が大きいので高音は苦手なのかと思いきや、シンバルやトライアングルのような金属音も非常に綺麗に再生してくれることと、驚くのはライブCDなどを再生したときに、裏でお客さんの話し声や演奏者の息づかいなどがそこで聞こえるかのようで思わず振り向いてしまいました。
非常にいいユニットです。

ただ、低域の量感を求めたいならば、アンプの能力を選びます。
SONYの小型のAVアンプをつなげてとりあえずの音だしのためにチェックしていましたが、どうも低音が少ないなと感じていました。
しかし、業務用の700Wくらいのパワーアンプを接続してみたところ、低音も本当にスペックが正しいのかと思えるほど地鳴りのように振動が伝わってくるではありませんか。
30cmもの口径はだてではありません。

なかなか難しい話になってしまいましたが、興味のある方が読んでくだされば嬉しいです。
次は箱の容積の設計にかんして最近勉強したことを交えて記事にできればと思います。


Beymaのユニットを直輸入しています。
気になる方がおられましたらご連絡をどうぞ。


Posted at 2011/12/16 23:15:52 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2011年12月15日 イイね!

Beymaのド迫力フルレンジユニット

皆様 こんにちは

私はオーディオがけっこう好きで、自宅ではKT88という真空管を使ったアンプと自作スピーカーシステムにて鳴らしています。
2wayシステムですが、私が好きなモダンジャズの泥臭い部分の表現力がたまらない感じです。

しかし、たぶん低能率なユニットです。
せいぜいいって90dB/wくらいの能率でしょう。

それで、2way、3wayともなると設計がとても難しいので、フルレンジ一発、なおかつ能率の高いものをたまらなく試したくなってきました。
しかし今は低能率ユニット全盛のようで、能率の高いユニットはまったく見あたらないといっても過言ではない状況を目の当たりにしました。

能率の低いユニットは周波数特性がワイドレンジにできるようです。
きっと消費者が周波数特性の良いものを求めていて、メーカーは売れるものを作ってきたということなのでしょう。
高能率なユニットは低音が苦手なようですので、特性がいまいちに見えるものは売れないということなのでしょうか。

そして苦節数ヶ月、やっと探し当てました。
スペインでプロ用ユニットを設計製造するBeymaという会社で、能率が非常に高いフルレンジを製作していることがわかりました。
20~30cmまでの口径で、なんと96dB~102dBもの能率です。
驚異的です。

今販売されているユニットの多くは、高い方で90dB程度、低いと80dB/wなんていうものすらあります。
3dBが二倍、10dBで10倍ですから、それだけパワーを入れないと同じ音圧が出せないことになります。

1Wで100dBの音圧を出せるユニットと、1Wで80dB出せるユニットで、100dBの音圧を後者のユニットで出そうとしたら、100Wのパワーを入れないとならないことになるわけです。
無駄に物量が必要になります。

かつての劇場など業務用途では、100dB/w以上のユニットが普通だったそうです。
なにしろ、昔は真空管で数Wの出力で広い客室に十分な音量を提供しなければならなかったわけで、能率の高いユニットでないとまかなえなかった事情があると言われています。
しかし、時代とともに半導体アンプが実用化され、出力を上げることが容易になったため、周波数特性を平坦にしやすい低能率ユニットに需要がうつってきたのでしょう。

でも名ユニットと言われているのはかつての高能率なユニットばかりです。
今の低能率なユニットでは、音がスパッと飛んで来るような反応性の良さや微少なニュアンスの表現力は望むべくもありません。
トローンと眠たいような鈍重な音質です。

今回直輸入にてBeyma社の30cm 12GA50、25cm 10AG/N、20cm 8AG/Nの三種類を調達できました。
12GA50以外は日本で販売されているのは見かけないようです。






今回写真に撮ったのは12GA50と8AG/Nですが、口径で10cm違うと迫力がまったく違います。
写真では伝わりにくいと思いますが、12GA50は重量級の相撲取りのような迫力で、音だしもしていないのに圧倒されます。
見かけだけでもゾクゾクしてきます。

8AG/Nは自分の営業車であるハイゼットの荷台に組み込んでありますが、低音から高音まで非常にバランスよく、特に低音が意外なほどよく鳴ってかなり聞き心地が良いです。
ボリュームを上げていっても耳がいたくなるようなきつさがなく、車に乗ったら常に爆音でJAZZを鳴らしています。
ホームオーディオとしてもかなり良好です。
自作用ユニットとしては大変おもしろい素材です。

30cm 12GA50はカーオーディオとして使っている人の動画がYoutubeにアップされていたりもしました。
迫力と音質を両立させらるので、カーオーディオには非常に良いと思います。
このユニットは102dB/wと驚異的な高能率でありながら2耐入力250w、ピーク500wという、とんでもないモンスターです。
大会場のコンサートで遜色ないPA用ユニットでも活用できそうな感じです。

後ほどこれらのユニットの特性を記事にしたいと思います。
驚異的に能率の高いこれらのユニットに興味のある方いらっしゃいませんか?
ボックス設計しながら良い音に仕上げていきたい方がいたらいいなあと思っています。

Posted at 2011/12/15 23:47:31 | コメント(1) | トラックバック(0) | クルマ
2011年12月15日 イイね!

インシュレーター 旋盤加工

皆様 こんばんは

私は少量の試作用の加工ができるように、狭いガレージですがいくらかの工作機械を少しずつ準備するようにしています。
その中に芯間500mmくらいの小型の旋盤があります。

スピーカーのインシュレーターとしてボルトの先端を尖らせるように削れないかという友人からの話があったので、綺麗に削れるか試してみました。
チップはNTNでまずは鉄ボルトからです。


このチップは鉄には素晴らしい切れ味を発揮してくれます。
NTNの営業の方に相談したところ、このチップを選定してくれました。

次は本命のステンレスです。


本命のステンレスはさすがに粘りがあって鉄のボルトより硬い感じです。
表面もなんとなくむしれた感じになってしまいました。

旋盤加工はいまいち苦手で模索中です。

Posted at 2011/12/15 21:39:24 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ
2011年12月13日 イイね!

クラウンの改造申請書類

先週出しておいたクラウンの車体加工の改造許可書類が今日出ましたので、陸運局に引き取りに行ってきました。


この車はホイールベース間を1.5mくらい延長するリムジン加工です。
私の担当は増設用プロペラシャフトの加工と改造申請です。

自動車の重要部品になにか加工をした時は、必ず改造許可をもらう必要があります。
よく車検などなかったらいいのにと言われる方がおられますが、なんでも自由になってしまったら危険な車が公道にはびこって危なくて仕方ありません。
こうした審査は最低限の安全を守ってくれるものです。

改造時の事前書類審査が済んだ後に出される「改造概要等審査結果通知書」を構造変更時に添付して出すと、改造にあたっての審査が済んだ車両として全国の陸運局で扱ってもらえます。
大変便利な資料です。

通知書の本紙はご依頼会社に納品してしまったので、残念ながら写真はコピーです。
この書類を受け取った時はとても爽快感を感じます。
気持ちがいいものです。
改造した車がこれから公道に出ることができる「許可証」ですからね。
生かすも殺すも自分次第なので、とても慎重になります。

いろいろな改造(エンジン載せ換えやMT→AT変更のようなオーソドックスなものから、モノコックボデー車体加工などまで)を扱っています。
特に車体関係の強度試験やプロペラシャフトの加工は得意分野としています。
車重が変わる時のコイルスプリングの新規設計製作なども扱っています。

アイデアを形にしたい方はご相談ください。
oms_pcs@amail.plala.or.jp
Posted at 2011/12/13 20:13:16 | コメント(0) | トラックバック(0) | クルマ

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メリオス有限責任事業組合です。       https://merious.com/ 自動車等輸送機器の動力伝達装置及び、車体加工・改造に関連す...
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