ハイゼットカーゴの荷台に棚を作成し、二段ベッドのような感じにして収納と音響環境の両立をはかってきました。
やはり貨物は荷物が運べてなんぼですからね。
この棚は載ってもビクともしないので、キャンピングカーとして寝ることもできてとても便利です。
荷物は下に入れておけるので就寝スペースはとても広く取れ、大変具合がいいです。
棚はすぐにどけられるように荷台に置いてあるだけで、スピーカーを取り付けてある上部の板もただ載せてあるだけでした。
しかし、まったくフリーというのは音を発するものにはとても良くないなと思っていました。
そこで思い切って上部の板をがっしりと固定してしまい、バッフルの補強としてしまうことにしました。
最初の状態です。
棚の裏側ですが、アルミフレームが組んであり、板はまったく固定してありません。
使用しているユニットはベイマ 10AG/Nです。
25cmのユニットなので、さすがに窮屈そうです。
こんな大型のユニットを入れられるなんて、これが軽バンのメリットでしょうか。
今回とった方法は、裏側に桟をいれ、アルミフレームと上部のバッフル板を挟み込むようにしました。
アルミは音を伝達するスピードがとても早く、6420m/秒にも達するようです。
ちなみにお気に入りのステンレスは5790m/秒で、アルミには幾分劣るようです。
振動をスッと逃がしてスッと収束させる制御用補強材料としてアルミはなかなかいいんじゃないかと思います。
そこで、今回の狙いはアルミフレームをバッフル板に密着させてとても強い補強とし、板の振動を極力少なくしようというもくろみです。
スピーカーが取り付けてある板が振動してしまうと、出したい方向と反対方向の振動によって音が打ち消されてしまい、周波数の山と谷が激しく出てしまうのではないかという個人的な仮説によります。
ですから、板にできるだけ縦方向の補強を入れて振動をしにくくし、テンションもかけて自由振動できる余地をなくせないかという考えの元に作業をしました。
挟み込む棒は、ホームセンターの安価な下地用杉材です。
これを上からコーススレッドで下まで貫通させ、杉材でギュウギュウと挟み込みます。
できあがりました。
なんだかコタツみたいです。
車両後面から見ると挟み込み桟が見えていてちょっと格好悪くなってしまいました。
でもほとんど見ないところなので音のほうをとります。
板を浮き上げようとしてもまったく動かなくなりました。
このユニットは約50kgほどで固定をしないと振動板と反対方向に動こうとする力を抑制できない計算なので、十分に大きな力で固定ができたと思います。
今まではバッフルに重いものを載せていたので、これからはそんなことをしなくても良くなりました。
音質印象はだいぶ変わりました。
今までブカブカとした低音で全然制御されていない印象でしたが、低音がとてもタイトになり、出た音がいつまでも残らずきちんと収束するようになりました。
ドーンというバスドラムの音がドンという音に変化しました。
たぶん振動板のみが動ける環境がだいぶ整ったのか、とてもバランスのいい音になってきたのがよくわかります。
人の声がすごくよく通るようになりました。
20cmの8AG/Nのほうがいい印象が強いですが、今回の作業でだいぶ10AG/Nでもけっこういい音だと思えるようになりました。
振動の制御はとても大変な問題ですが、できるだけ抑えてやる方向にして、箱はガチガチの補強をしてあげたほうがいいように感じます。
どんどんバランスのいい音になり、この音を出したかったんだろうなという音が出てくるようです。
今後スピーカーボックス作る時も、がっちり補強の方向で設計するようにしたいと思います。
Posted at 2012/10/30 18:26:24 | |
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