• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

Meriousのブログ一覧

2022年08月29日 イイね!

ハイゼット S321V型 プロペラシャフトOH

今回は我が愛機を楽しむことにしました。
平成22年式ダイハツ ハイゼット クルーズターボ 5MT 2WDに新車時から乗り続けています。
現在22万5千kmほどの距離になっていますが、故障などは一回もなくターボチャージャーの異常もなくターボらしい加速は健在で、バン型なので室内も広くとても気に入っております。

せっかく後輪駆動車なので、走行1万kmくらいの時に純正シャフトの回転バランス修正作業を行いましたが室内騒音がかなり静かになり、高速走行時の加速がとてもスムーズで感動をしたものでした。

昨今は5MT仕様が非常に少なくなかなか中古シャフトが見つかりませんでしたが、ついに発見して不人気部品なのかとても安価で購入できました。
このシャフトをリビルドして新品状態に戻して装着していこうと思います。

まずは外観観察です。特に外観やジョイントの動きに異常はありませんでした。ジョイントの首振りに抵抗感を少し感じますが、あまり軽すぎるのも不安なのでこんなものでしょう。






ハイゼットの軸部はφ50くらいで細めですが、軽自動車のエンジントルクだったら十分なのでしょう。φ20くらいのスパイダーの新品在庫があったので使えるのではないかと出してみました。
非分解式ですが迷いなく分解していきます。


新品在庫のスパイダーを組んでみたところ0.1mmくらい径が小さくて、ヨークの穴内でスルスルと動いてしまうことが判明したため、せっかく新品にしたかったのですが使うのをやめることにしました。
非分解方式のジョイントは、新品交換が前提のため分解できるスペースになっておらず抜き取りの際に破損させてしまうことがほとんどですが、今回ラッキーなことに破損は最小限で抜き取ることができたので、スパイダーを洗浄し高性能グリスを詰め替えてオーバーホールすることにしました。これで新品の機能が戻ってきます。


すべて組みつけて回転中心出しを0.02mmくらいまで時間をかけて詰め、回転バランス修正を行って完成しました。
ミッション側1.2g、デフ側0.2gあたりまでアンバランスを低減できてとても良好なバランスとできました。
デフ側のジョイントの動きが固い部分が出てしまいましたが、これ以上は軽い首振りにできないので、試乗時に問題起きなければ良しとすることにします。
取り外した純正装着軸と並べてみました。


車の下にもぐって取り付けしていきます。
意外と長めに感じます。UJ中心間は約650mmほどでした。


早速試乗して、まずは低速から様子を見ながら通常運行へと移行していきます。
70km/hほどまでは今までとあまり大きな変化は感じられませんでしたがそれでも室内騒音が若干低下し、加速感がスムーズな気がしました。特に変化したのは80km/hから100km/hほどへの加速感はエンジン音だけ上昇していきしかも急速な速度上昇していく妙な感覚があり、ちょっと驚きました。100km/hもの速度なのに60km/hくらいで走っているのと大差なかったのでびっくりさせられました。
軽バンや貨物車では振動と騒音が大きいのが普通だと思いますので、こんなにコンフォートに走れる貨物用途の軽バンは多くないだろうと思います。

今回のリビルドは大成功でした。
遠方まで高速走行を含む出張がとても楽になりそうです。
Posted at 2022/08/29 22:37:01 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年08月14日 イイね!

セリカ GA61型 プロペラシャフト OH作業

セリカ GA61型をお乗りの方から第二軸のオーバーホール作業か可能か、お尋ねをいただきまして、整備工場からシャフトが送られてきました。

セリカGA61型は発売が1981年とのことなので、もう40年超えとなっているようです。特に負荷のかかる可動部の状況はなかなか厳しいものがあるでしょう。
トヨタ自動車 75年史 セリカXX

オーナー様の車両も第一軸は何らかの方法でシャフトごとの交換ができたようですが、第二軸からの音と振動に気づき何事かと見たところスパイダーがひどい状況になってしまっていたそうです。

到着したシャフトを状態確認してみます。
パイプ部分は問題感じませんでしたが、センター側のスパイダーが悲惨な状況になっており、グリス切れからニードルベアリング摩滅まで進み、ガシャガシャと大きく動いて外れかかって破壊一歩寸前でした。摩滅したニードルベアリングの摩耗紛が錆びて周囲を茶色く染めています。




抜き取りのできる状況ではなく、苦労してスパイダーを除去しました。
スパイダーは新品の在庫がありましたので、カシメ方式での固定を外して新品スパイダーに交換していきます。


回転中心を0.01mmくらいまで精密に合わせて回転バランス修正を行い、仕上げの塗装をして完成です。
回転バランス修正は1g以下のアンバランスまで追い込めて振動低下が大きく見込める満足感高い作業ができました。


Posted at 2022/08/14 17:37:00 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年08月06日 イイね!

アルテッツァSXE10型 プロペラシャフト オーバーホール

アルテッツァSXE10型をこよなく愛する方からプロペラシャフトのオーバーホール依頼をいただきました。

当方に送る直前に小さなサビを発見してサンドブラストにかけるという念の入れようでガラスコートという塗装もサビ止めのために塗布されたとのことで大変驚かされました。こうした方に接するともっと気を使う人にならねばと身を正される気持ちになります。

部品が到着しましたので、外観を観察していきます。
パイプ部分は厚めの塗膜で錆止めがされておりとても綺麗な状態でヘコミなどはありませんでした。
フランジ部はサビがありましたが交換用として新品フランジが入っており、その他センターベアリングや小物部品も一緒に添付してあって軸部以外はすべて新品交換できるように部品を揃えていただいていました。






センターベアリング交換のために外していきますが、白い粉が出てきて何が劣化したのだろうかと思ったら、ブラスト時のアルミナ粉が入り込んだものだということでした。
大きな変形もゴリ感もなくあまり劣化しているようには感じませんでした。スペアとして保管用にしておけそうです。
ワイヤーブラシでサビをできるだけ落とし、薄くグリスを塗布したのでスプラインがスムーズに入っていきました。
適当にはめてしまうとユニバーサルジョイントがちぐはぐな向きになってしまうので、正しい向きに一直線に並ぶように位置を合わせてスプラインをはめこんでいきます。






カシメで固定されていたスパイダーも外していきます。
カシメ方式のスパイダーは取り外しを考慮されていないのでなかなか外せる構造になっておらず除去という作業になってしまうところですが、ご自分の愛機を大事にされている方なら今までついていた部品の状況を知りたいだろうと思い、なんとか形を残すように外しました。
内部の状態はまだグリスっぽい粘り感があり、本来であればまだまだ使える状況ではありましたが、中立点など出やすいところに何か所かコリ感があったので気になっていたかもしれません。




スパイダーの回転中心は0.01mm付近の振れに収めたところで位置決めし、回転バランス修正を行って完成です。
1g以下のアンバランスに収めてとても低振動な軸になりました。
すべての可動部が新品になり、新品同様軸になりました。
首振りもやたらと軽く、引っかかりも皆無となってストレスなく駆動力を伝達してくれそうです。
満足感高い作業となり、装着時の感想がとても楽しみです。


Posted at 2022/08/06 21:04:44 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年08月04日 イイね!

BCNR33型 ワンピースプロペラシャフト製作

日産GT-Rの純正部品はどんどん終了しているそうで、ヘリテージパーツによる再販が少しずつ進んでいるようです。

プロペラシャフトはまだヘリテージパーツ供給がないと聞いているので、修理部品として、また快適性向上にも寄与する部品として当方オリジナルのワンピースプロペラシャフトを製作しています。

BCNR33型のプロペラシャフトのお尋ねがなぜか多く、数日前にもお問い合わせをいただいたのでお待たせしないように製作をしておくことにしました。

使用する部材です。
高速回転用部品なので精度には大変気をつかって製作します。




両端の振れがゼロに近くなるよう計測しながら溶接をしていきます。
高熱がわずかにあたるだけで大きく伸縮するので、溶接方式で精度を確保するのはとても難易度高いです。
作業の写真を撮るのはあまりしたことがありませんでしたがタイマー機能で挑戦してみました。タイミングがずれて難しいです。




回転バランス修正を行って完成です。
1g以下まで低減できて、確認のために回転速度を上げていっても長い軸がほとんどブレなくシューという風切り音だけ強くなっていくのは感動的です。






このあと塗装して仕上がりです。
重量を計測してみましたが、1.2m弱の長さで9.85kgでした。
純正軸が16kgくらいあると思うので、かなりの軽量化ができています。

Posted at 2022/08/04 19:22:56 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ
2022年08月03日 イイね!

マツダ タイタン プロペラシャフト修理

いくつか前の記事でタイタン4WDのWカルダンジョイントの付け替え修理の記事をご覧になった設備業の社長様から、タイタンを穴に落として曲げてしまったプロペラシャフトを修理できるかとお尋ねをいただきました。

たぶん穴にずり落ちてしまったのだろうと思いますが、車重がかかると薄板のパイプは簡単に潰れてしまいます。もう走行ができなくなり、即レッカーで運ばれることになったそうです。
整備屋さんに見てもらったところ、すでに純正部品の供給がなくなっており、交換用のシャフトが入手できないのでどうにもならないと言われてしまってネットを探してみたという経緯だったようです。

送られてきたシャフトを観察します。
ひどく潰れて折れ曲がっています。




このパイプはどうにもならないので、パイプを削り取り、在庫している近い径のパイプを使って交換していきます。まっすぐの部分がなくなってしまったので、大変難儀しましたが、幸いにもピン固定方式のスパイダーだったのでスパイダーの一部を外してヨーク中心に穴をあけ、そこを芯押しして旋盤でひいて中心を出すことにしました。パイプ部の振れは溶接後も0.1mm程度に抑えることにできたので、十分な精度に収められました。

回転バランス修正を行い、完成です。

乗用車より低振動な軸になり、トラック用途にはもったいないくらいの精度のプロペラシャフトに仕上がりました。

Posted at 2022/08/03 22:28:22 | コメント(0) | トラックバック(0) | 自動車部品 | クルマ

プロフィール

メリオス有限責任事業組合です。       https://merious.com/ 自動車等輸送機器の動力伝達装置及び、車体加工・改造に関連す...
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2022/8 >>

 12 3 45 6
78910111213
14151617181920
21222324252627
28 293031   

愛車一覧

ダイハツ その他 ダイハツ その他
車体加工車を主に業務としてます。強度試験、改造申請、特注部品などをメインに扱ってます。 ...

過去のブログ

2025年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2024年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2023年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2022年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2021年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2020年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2019年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2018年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation