道の探求者

第〇△話

「房総七不思議の誘い（いざない）」












とある日。
いつもの様にPCを立ち上げる。私はメッセージが来ていることに気付いた。
差出人は「ZR商会」。ZR商会といえば、装着するとドライバーがモテモテになる、「モテモテコンデンサー」で有名だ。（効果は個人差があるらしい）

内容は、「房総七不思議スタート地点ニテマツ」という一文とルートマップへのリンクのみであった。

解らない。私はモテモテコンデンサーのオーナーではない。これはどのような意図によるものなのか。


ふと思い出す。
私が仕入れた極秘情報によれば、ZR商会の会長は、闇のツーリング組織「イツモノヤツラ」のメンバーらしい。
ということは裏でMr.Kが関与している可能性もあるということだ。

罠とも思えるこの誘いに私はのってみることにした。逃げてばかりはいけない。立ち上がるときが来たのだ。


翌日、指示された場所で待つと、白い106Rallyeが現れた。




106Rallyeから降りてきたのは温和な感じの紳士であった。
「彼」は「ぞろ」と名乗った。

ぞろ氏が言うには、やはりMr.Kによるルートだと言う。Mr.Kの陰謀を暴くチャンスがやってきたのだ。

ぞろ氏はルート詳細は分からないらしい。私も同じだ。要所要所で互いに確認しながら、七不思議とやらを解明しに行くことにした。





我々は道中、Mr.Kの罠に嵌りながらも（道に迷いながらも）、七不思議の謎を解明することに成功した。
ぞろ氏が七不思議に感銘を受けていたのが印象的であった。
ここで詳細を語るのはよしておこう。


帰路、幸運にもぞろ氏と語り合う時間を得ることができた。

彼は、

あの白い106Rallyeを手放すこと、

106でやるべきこと、

106でやりたいこと

を私に熱く語ってくれた。そう、彼はまさに「道」の探求者なのだ。そしてその想いを問いに走り続けてるのだ。

だが、私も同じ道の探求者、彼の熱い想いへの答えは私にも解らない。

ただ、一つ、彼に「道」の提案をした。I県のMt.Tである。

彼の熱い想いに応えられるのは同じくクルマへの熱い想いが交錯するあの場所しかない。
私はそう思えたのだ。ただ、それが応えなのか答えになるかは分からない。

彼は明日にでもMt.Tに行くと言う。私は彼の"答え探し"に同行できるかは分からない。
私はすぐさま電話をした。スタイルを扱わせたら右に出るものはいない、日本一、いや世界一のスタイル使いであろう、koi-d氏である。彼ならこの熱き想いの紳士の力強い助っ人になるであろう。

その後、再開を約束し、この熱き想いの紳士と別れた。


その晩、心地よい疲れに包まれ床に就く。

ここであることに気付いた。

今回の七不思議コースと、以前koi-d氏がプロデュースしたコースがまったく同じであることを。

Mr.Kの正体はもしや！　　････ふ、まさかな･･･

しこりのような疑念を残しつつ眠りについた私であった。



次回、『Mr.Kの野望』に続く。





※一部事実ですが、空想と妄想が混在したお話しです。
※「ZR商会」は存在しません。
※「モテモテコンデンサー」なんて存在しません。自力で漢を磨くしかないです。
※続きはないです、多分。