2020年09月24日
ここは「みんなのカーライフ」。
嗜好は千差あるものでございますが、拙日記をご覧になる奇特な皆様は何れ劣らぬ車好きであられることかと拝察します。
皆様お詳しいしね、車。
かたや私は...
私は20代を海外で過ごしました。
ユーラシアからアフリカへ。南米に渡って北米まで。三年余りかけて地球を一周。
それからは零細会社を作って気ままに根無草。
欠片も車に興味はなく、思いついて日本に戻るまで自動車免許も持っていなかった始末。
おかげで車の歴史は未だにサッパリです。
それが今では車好きの端くれとくらいは名乗ってもいいのかな....と逡巡しつつ思うこともありやなしや。
起こりそうもないことが起こるものです。
どうしてこんな言わでもの話をするかといえばそれが、私が自身をどう認識しているかを端的に表す記号たり得ると思うからです。
どこまでも楽観的で行き当たりばったりの無責任。甘ったれで明後日の方向にだけは無駄に行動的。そして救いようもなく、そんな自分に満足している。
自嘲でも自惚れでもなく、客観的に見て私は困った人間なのです。
自分を困った無頓着だと思えばこそ「他者はそうではないのだ」と自戒してなるべく気遣うよう心がけていますが、さて....上手く出来ているのやら。
私はこの「みんカラ」という場がとても好きです。
畢竟、それはみん友の皆様が好きだということ。
本当になんの内容もないけれど、私には大好物な「みん友劇場」を演じてくださる皆様が、私の乗り物熱を持続させてくれる大きな要因であることは先にも申し上げたかと思います。
私がそのことでどれほど皆様に感謝していることか。
きっと皆様には想像もつかないでしょう。
そんな「劇団みんカラー」のsakosさんが、コメント欄で最近バイクで転げ回っている私を本気で心配してくださっています。
思えば、ありがたい忠告をくださった方は他にもいらっしゃった。
ケータハムに乗り換えるとき、いえ、それ以前から、私のみん友の皆さんはそれは親身に助言をしてくださいました。
会ったこともない赤の他人のために、自分の時間を割いて何かをする。心を砕く。
それって考えてみればとんでもなく得難いことだと思いませんか?
そのことを思うにつけ、私は本当に果報者だと嬉しくなってしまいます。
そしてその果報は責任も伴いますよね。
私は皆様に、危うく映っているのでしょうか?
私は思うのですが、他者を動かすことのできる「こともの」というのは、英語で言うsomethingです。
something
ごく基本的な英単語ですね。
しかし、とりわけ米国では文学的な広がりを持つ単語でもあります。
貧弱な私の記憶が呼び覚ますことの出来る限りでは、その単語を特別なものにしたのはウォルト・ホイットマン。
鉤括弧付きの「なにか」と訳せば、多少のニュアンスは伝わるでしょうか。
それが文章でも。絵画や音楽、ゲームでも食べ物あるいはネット上の書き込みでもなんでも。他者を動かす「なにか」を備えたものは敬意を払われ、その美しさを認められるべきだと思うんです。
meganeは私に運転の楽しさを教えてくれました。内燃機関の愛し方も。
Clioはそれを深め、私が車に求めているものを鮮やかに提示してくれました。
caterhamは不便さとささやかな記憶のよすが、それに歓びと広い空をくれています。...あと顔面に虫とか足に火傷とかもくれます。周囲の白い目とかね。
しかし、今現在、私を最も大きく動かし変えたのは疑問の余地なくserow です。
日課から食生活に至る、私のライフスタイルはこのコップ一杯の単気筒によって一変しました。
ドライビング・プレジャー
操る歓び
「serow の邪魔をしない」
そう。私には決して出すことの出来ない20psの力強い躍動と走破力は、その邪魔を私がしなければ文字通り縦横無尽に駆けてくれます。
私が上達するほどに、serowはより自由に走ることが出来るのです。
その驚きと愉悦が私を大きく大きく揺さぶり、動かします。
私は地球を一周歩きました。
だからこそ内燃機関の、私を遥かに凌ぐ圧倒的な力を心から尊敬しています。
私は車に疎いのです。
だからこそ車は特別で、いつだって非日常の象徴。実用性はすぐにうっかり忘れてしまいます。
ただただ、内燃機関が傍で自由に爆発してくれることが、どうしようもなく楽しいのです。
私は大なり小なり、きっと転んで怪我をするでしょう。
私の本当に親切なみん友の皆様は、あるいは心配してくださっているのだと思います。呆れているのかも。
でも私はこと自分のことに関しては特に、どこまでも楽観的で無頓着で、困った人間なのです。
本当に心苦しくは思うのですが(本当ですよ?)、私はserowとの出会いを私の人生の僥倖だと感謝していますし、もっと自由にこのバイクを走らせてあげたいと思って止みません。
取り返しのつかないことも含めて、「それもまた内燃機関との楽しみの果てじゃないか」と思ってしまうくらいには。
楽観的に。
皆様に対して無責任に。
困ったことに。
ご心配。得難いものだと本当に感謝しております。
くれぐれもご忠告は忘れず、気をつけて転ぼうとおもいますまる(説得力ェ...
読み返すとボツ文章ですね....
研鑽を怠っている証拠です。
しかし無責任な私でも、ご心配くださる方々に少なくとも私の心持ちくらいはご説明しなくては申し訳が立ちません。
深謝。
駄文、失礼をば。
Posted at 2020/09/24 22:30:18 | |
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日記