という事で、今季はジュリア・クーペ編なのですが、昨日の投稿も少し手直ししましたので、余裕のある方はご覧になってください。
で、ジュリア・クーペのは車種が多岐にわたる為、段付きモデルとフラットノーズモデルとに分けようと思ったのですが、ここでZAGATOモデルもあることに気が付きました。
とても就寝までの時間には投稿できそうもないので、ZAGATOモデルとスパイダーを明日に回したいと思います。
ジュリア・クーペは登場時、当時でも最高水準の技術が盛り込まれていました。
「かわいそうなジュリア」でも触れましたが、
・DOHCオールアルミブロックエンジン
・5速マニュアルミッション
・4輪ディスクブレーキ
・ウェットライナー
・中空バルブ(スカイラインで中空バルブが採用されたのはR32GT-Rが初!)
などが採用されており、当時のライバル車を寄せ付けないような車だったということに触れておきます。
段付きモデル
そもそも段付きとは何なのか?
ジュリア・クーペのデザインはベルトーネのチーフデザイナーに就任したばかりのジ若きジョルジエット・ジウジアーロだったのですが、纏まりを見せながらも遊び心的アイデアが埋め込まれていました。

ボンネットとフロントノーズとの間に開いた隙間!
「今も昔もチリがあってないじゃんか?」などど言わないでください。
この「段差」こそが「段付き」と呼ばれる所以です。
では、段付きモデルを紹介していきます。
ジュリア・スプリントGT
1963年に発売された最初のジュリア・クーペ。
エンジンは1600CC、40DCOEウェーバーキャブを2基装備し、106馬力を発生。最高速度180km /hを誇った。
特徴は金属の格子状のグリル。何というか、言い方は悪いんですけど側溝のグレーチング蓋みたいな・・・。
ジュリア・スプリントGT・ベローチェ
以下GTVとします。
さらに高性能と高級感を求めてエンジンはそのままに109馬力までアップされたGTVが発売されます。
やはりフロントグリルに目を向けると3本のメッキラインが入っていることが目印なのですが、GTVに関してはもう1箇所あります。

Cピラー下端に配するクワドリフォリオ(アルファロメオの伝説的な幸運の四つ葉マーク)のエンブレムがあることです。
ジュリア・スーパーにビッショーネ(大蛇)のエンブレムを配したモデルはありますが、ジュリア・クーペではこのモデルだけなのです。
GT1300Junior
私が所有するGT1300Juniorです。
ここから正式にはジュリアの名がありません・・・。
エンジンは1300CC、89馬力、上記2台の廉価版として登場し、上記2台には手が届かなかったユーザーがこぞって購入し大ヒットとなりました。
ジュリア・クーペはメーカーが2名での乗車を推奨していた為、GT1300Juniorにはリアシートが付属されずオプションとされていました。ほとんどのオーナーがこのオプションを購入したらしいですが・・・。
フロントグリルの1本のメッキラインが目印となります。
また、前期型、後期型があり、前期型はダッシュボードが平面、後期型はメーター部が砲弾型の通称「おっぱいダッシュ」になり、また前期型のほんとの初期モデル以降、リアホイールアーチが高くなったので、GT1300Juniorの中でも、区別する部分であります。リアホイールアーチはその後、子jの形が1750、2000と同じ形で継承されています。
ジュリア・スプリントGTC
カロツェリア・トゥーリングがジュリア・スプリントGTを改造したオープンカーです。
ジュリア・スプリントGTと同じく格子状のグリルとなっています。
ジュリア・スプリントGTA
「A」とはAlleggerita(軽量化された)の意味で、ボディをのものをアルミ化すること、ほか、多数の軽量化により車重750kgを達成。
エンジンは1600CCエンジンの圧縮比を10:1(ノーマル9:1)に上げ、45DCOEツインキャブと1気筒あたり2個のプラグを要する事で、大幅にチューンアップされていました。
後のツインスパークの基礎となったエンジンですね。
画像はストラダーレモデルですが、レーシングモデルはバンパーレス、この姿に憧れて多くのジュリア・クーペがなんちゃってGTAの姿となっています。
フロントグリルはメッシュ化され、グリルの下には2つのエアインテークが配されています。
1966年から1969年まで4年間のヨーロッパ・ツーリングカー・チャンピオンシップのチャンピオンカーです。
GTA1300Junior
スプリントGTAの1300CC版では流のですが、スプリントGTAの1600のエンジンをショート・ストローク化して1300CCにしてあり、ダッシボード、シートが違う他はほとんど一緒でした。

スプリントGTAとの大きな違いはないのですが、リアトランク上のGTA1300Juniorのエンブレムならぬステッカーで見分けるしかありません。
これにて6種類に段付きモデルが終了です。
フラットノーズモデル
フラットノーズモデルは段付きが不評だった北米市場に合わせてフェイスリフトされたと言われています。
段付きが不評だった理由は、雨が入って錆びるから(笑)そうじゃなくても雨の日に乗れば錆びますけどね・・・
1750GTV
モアパワーの声に応えた形で登場した1750GTV、ライトは丸目4灯となります。盾の意匠が変更され、GTJと同じくメッキの1本ラインが目印となります。また、バンパーには後期型からオーバーライダーが付くようになっています。
2000GTV
最終モデルとなる2000GTVは115系に属します。
更に盾の衣装が変更され、今までにないフロントグリルとなり、やはりバンパーにはオーバーライダーが付いています。
GT1600Junior
北米市場の要求を地番受けたモデルと言えます。名前の通り、GT1300Juniorの後継者でありながら、左右両端のライト脇にあったウインカー灯火類はライトの下部分に移され、ライトはスペースが空いた分、よりサイドに移っています。
なお、GT1300Juniorも1970年にはフラットノーズ化されていました。
番外編 GTAm
レーシングモデルとしてアウトデルタが作成した車両で1750や2000でよく見かけます。
日本では通称「おたふく」と呼ばれることが多いです。
ふぅー、明日はZAGATOとスパイダー頑張ります。