SJ30 レカロ シートヒーター動作回路製作
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
  中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
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まず、配線やスイッチ、ヒューズなどの選定をするためにこのレカロのヒーターの仕様(抵抗値、電流値)をネットで調べてみたのですが、情報が全く無く把握できませんでした。
そこで、自分でDC電源をつなぎ各電圧をかけて、電流値測定や抵抗値を算出しました。
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シートヒーターのコネクタは4ピン中2ピンを使用しています。
(なお、このコネクタは型番不明のため、最終的には切断して新たに購入したカプラーに交換しました)
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コネクタの接触子にワニ口クリップをつなげて電圧をかけていきます。
その結果、下記のようなヒーター特性であることがわかりました。
電圧値:電流値
2V:1.0A
4V:2.0A
6V:2.9A
8V:3.7A
10V:4.5A
12V:5.2A
14V:5.9A
ヒーターの抵抗値は約2Ωくらいであることがわかりました。突入電流は最大6.2Aくらい。
また、ヒーターには温度ヒューズが入っているようで、温度が高くなったところで電流ゼロになり、温度が下がると再びONすることもわかりました。
結構な電流が流れることがわかったので、スイッチで直接ヒーター電源をON/OFFするのは怖いと思い、リレーをかましてON/OFFすることにしました。
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部材の購入。
ネットでシートヒーター用スイッチを検索すると、Hi/Lo切り替えスイッチが売られていることがわかり購入。リレーやカプラー、ヒューズも購入しました。(写真には写っていませんがリレーはもう1セットあります)
せっかくスイッチにLoモード位置があるので、抵抗を入れてヒーターにかかる電圧を半分にするLoモードも搭載することにして、2Ωのメタルクラッド抵抗も購入。
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まずはヒーター電源をバッ直で室内まで引っ張ります。安全のためにヒューズも入れます。
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シートヒータースイッチの回路図は付属していなかったため、テスター片手に確認しました。
真ん中の端子がプラス、上側端子がLo、下側端子がHi(スイッチの動きとは逆)、黒線がLED点灯用のマイナスです。
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スイッチは運転席右側のスイッチパネルへ。
ドリルで開けた穴をリーマでΦ20mmに拡大します。
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スイッチを設置。
左:助手席用、右:運転席用
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リレーや抵抗の設置場所は結構面積を取るので、色々考えた結果、助手席足元トレー奥のバルクヘットに決定しました。
(私の車両はクーラー無しなのでココが広い!)
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既存の穴を利用して、アルミ角材から切り出したフレームを固定。
そこにアルミ板の自作ベースプレートを固定する構造にしました。(雑な工作ですみません)
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ベースプレートにリレーと抵抗を固定したところ。
真ん中から右が運転席側のHi/Lo回路、左側が助手席側のHi/Lo回路です。それぞれ外側のリレーがLo側、内側のリレーがHi側です。
ヒータースイッチで各リレーを駆動させ、バッテリーから引いたヒーター電源をON/OFFさせます。Lo側のみヒーター電線にメタルクラッド抵抗を直列に割り込ませてヒーターへの印加電圧を下げます。
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さて、スイッチのON/OFFでリレーを駆動する時の電源の確保をどうするかですが、バッテリー上がりを防止するために、キーをイグニッションONにした時のみ電源が入り、イグニッションOFFまたはACCにするとスイッチがONでもヒーターが切れるようにしたかったので、イグニッションスイッチに連動した電源を、整備書の回路図を見ながら探しました。
そうすると幌車には設定されていないリアデフォッガーが幌車でも配線のみは存在しており、イグニションONに連動していることがわかりました。
ヒューズボックスにヒューズもありました。(下の列の真ん中の15A)
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配線色は黄緑(黄色に緑線が入っているリード線)であることを把握。
デフォッガースイッチにもヒューズボックスからの黄緑線が来てる。
幌車にはリアデフォッガーがないのでスイッチパネル付近を探ったら空きコネクタが出てくるのかも?と思って探してみると…
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接続されていないコネクタがありました!
配線色も回路図と同じです。
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黄緑のリード線からエレクトロタップでリレー駆動電源をとりました。これを運転席側、助手席側のそれぞれのシートヒータースイッチのプラスにつないであげます。
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リレー部分にはカバーを被せた方が良いと思い、手持ちのアルミ板を切り出し….
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定規を当てて曲げ….
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こんなカバーを作りました。
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カバーを被せると、こんな感じになります。上は引っ掛けて下はネジで固定する構造となってます。
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ベースプレートをバルクヘッドに固定したところです。
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カバーを被せて、配線して完成。
試運転してみると、シートはポカポカになり、大成功! Hi/Lo切り替えもちゃんと機能しています。
しかし、Loモードを長時間連続使用しているとクラッド抵抗が発熱してベースプレートを介してリレー部分が熱くなってしまうことが判明しました。
これではリレーの寿命が短くなってしまうので、改良することにしました。
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そこでクラッッド抵抗のみベースプレートから少し上のバルクヘッドへ移すことにしました。
バルクヘッドに穴を開けます。
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引っ越し後はこんな感じです。
クラッド抵抗の裏には伝熱用のシリコングリスを塗ってあります。
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カバーを被せて完成です。
これでLoモードを連続使用してもリレーは熱くならなくなりました。しっかりとボディー(車体)から放熱されています。
寒い日に運転しましたが、シートヒーターってすぐに暖まって快適ですね!
◾️2024/10追記
エアコンのエバポレータ取り付けのため、回路部分はバルクヘッドから運転席下に移設しました。
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