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フェラーリ、2015年マシンに全ての焦点を移行?
フェラーリはすでに努力を2015年マシンに向けていると、フェルナンド・アロンソが示唆した。
アロンソのこのコメントは、フェラーリのテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンのコメントとは矛盾してるように思える。
先週、アリソンは「2014年マシンのラップタイムを改善することに多くの努力を注いでおり、両方のプロジェクトの作業に多くの時間を注いでいる」と述べていた。
だがアロンソはブダペストで「現在、チームの全ての努力は新車に集中している」とコメント。
「2014年は難しい状況に置かれているけど、とりわけシーズンのこの段階で2015年について考えるのは正しいことだ」
キミ・ライコネン 「ファクトリーの人々を100%信頼している」
キミ・ライコネンが、F1ハンガリーGPへの意気込みを語った。
キミ・ライコネン (フェラーリ)
「良いフィーリング、僕たちが望むクルマを得られることを願っているし、とにかくどのプラクティスでも問題なくクリーンな週末を過ごして、僕たちが望んでいるものにトライしたい。(ハンガロリンクは)ツイスティだし、人々はここではオーバーテイクはできないと言うけど、過去、予選後にレースで多くの変化があることを見ているので、どうなるか見てみたい」
「(F14Tについて)良いフィーリングを得られるときもあるけど、残念ながらそれが長続きしていない。でも先週は再びフィーリングは良かったし、クルマをいくつか変更したので、正しい方向に向かい、本来いるべき場所にいられることを願っている」
「ファクトリーの人々を100%信頼しているし、僕たちにはやらなければならない仕事をするツールや人材が揃っているのはわかっている。うまくいけば、すでに来年から、僕たちが本来いるべき位置にいることができると確信している」
「マルコ(マティアッチ)はF1に来たときにはあまり多くの知識がなかったけど、彼には賢い頭がある。彼は良い仕事、良い決定をしていると思う。でも関与して、人々の信頼を得るには時間がかかるものだ。でも彼は僕たちに必要な男だと思う」
フェラーリ:F1ハンガリーGP 初日
フェラーリはF1ハンガリーGP初日のフリー走行で、フェルナンド・アロンソが4番手タイム、キミ・ライコネンが6番手タイムだった。
フェルナンド・アロンソ (4番手)
「通常、連戦ではあまり変化は多くないけど、ここはいつもの金曜日と違ってセットアップに関して多くの作業をしなければならないし、クルマをサーキット、タイヤ、高い気温に適応させないければならない。なのでいつも以上に仕事が多いけど、結果が出ているし走るたびに改善している」
「もちろん僕たちが望むような競争力を発揮するにはまだやるべきことがたくさんあるけど、僕たちは正しい道を進んでいると思う。今年はこれまでよりグリップが低いけどそれはみんなも同じだし、今は予選とレースに向けてできるだけしっかりとマシンを仕上げていかなければならない。今日のような高温はタイヤにとっては常にチャレンジングだけど、天気予報では明日からはもう少し涼しくなるみたいだし、日曜日は雨が降る可能性もあるようなので、どのような状況にも備えておかなければならない」
キミ・ライコネン (6番手)
「最初のフリー走行では何とか良い仕事ができたし、プログラム上のさまざまなソリューションをテストした。クルマのハンドリングにはまずまず満足できている。午後にはミディアムタイヤで2回の走行を行った。このコンパウンドは路面温度が上がると挙動が悪くなり、ハンドリングに影響していたからね。ソフトは問題なかった。セッション後半には両方のコンパウンドでレースシミュレーションに取り組んだ。ミディアムを履いたときに左リアに問題があって、予定より早くピットに戻らなければならなかったのが残念だ。テレメトリーではクルマに何も問題がないようなので、今後2日間に向けてデータが僕たちに正しい方向を示してくれることを願っている」
フェラーリ:F1ハンガリーGP 予選
フェラーリはF1ハンガリーGPの予選で、フェルナンド・アロンソが5番手、キミ・ライコネンは17番手だった。
フェルナンド・アロンソ (5番手)
「今日のような混沌として予選の後は、いつももっとうまくやれたって考えるものだ。でも起こったことの全てを分析すれば、5番手は良いリザルトだ。巡ってきたあらゆるチャンスを最大限に生かせたからね」
「トラックのクリーンな側からのスタートできるのは、スタートでポジションを上げて上位勢たちとレースをするチャンスを与えてくれるので非常に重要だ。明日、雨が予想されていることは間違いなく戦略に影響を及ぼす。これまでの暑くてドライのコンディションでは2~3回のストップを考えていたけど、明日は全てが変わる。先週に失ったコンストラクターズ選手権3位を取り戻したいので、キミも僕もチームのためにポイントを獲らなければならない。はるか後ろからのスタートでも、いい戦略があれば僕たちをそのゴールに導いてくれるはずだ」
キミ・ライコネン (17番手)
「予選の結果にはとてもガッカリしている。特に今週末はうまくいっていたし、クルマから良いフィーリングを得ていたからね。ミディアムタイヤで最初のアタックをした後、チームは次のパートに進むには十分なタイムだと言った。だから軟らかい方のコンパウンドで次のアタックをしないというリスクを冒した。残念ながらそれは成果を挙げなかったし、Q1を突破できなかった。ハンガロリンクにはオーバーテイクのチャンスがほとんどないので難しくなる。僕たちは間違いなくミスを犯した。でも今は前だけを見たい。明日はタフだとしても、ベストを尽くしてポジションを上げられるよう頑張っていく」
キミ・ライコネン、フェラーリのQ1戦略を疑問視
キミ・ライコネンは、ハンガリーGPのQ1でのフェラーリの戦略に疑問を呈した。
ライコネンとチームメイトのフェルナンド・アロンソは、予選Q1でプライムタイヤのみを使用。序盤にルイス・ハミルトンとパストール・マルドナドがトラブルにより脱落したこともあり、フェラーリはQ1を通過できると予想した。
しかしマルシャのジュール・ビアンキがオプションタイヤでライコネンを0.064秒上回り、ライコネンはQ1で敗退。17番グリッドからスタートすることになった。
「出て行く計画だったけど、チームは大丈夫だと言っていた。100%確実なのかと何度も質問した」とライコネンは述べた。
「最終結果は見てのとおりだ」
「昨日の午後と(今日の)午前中はグリップを得るのが難しかったし、週末ずっとソフトの方が速かった」
予選を5番手で終えたアロンソも、フェラーリのQ1戦略は間違っていたと認めた。
「今日はキミにとってちょっと不運な状況だった。ハミルトンとマルドナドがアウトになったのを見て、僕たちはマルシャとケータハムを上回るだけでいいと考えた。トラックの進化、そしてビアンキにはちょっと驚かされた。不運だった」とアロンソは述べた。
フェラーリ:F1ハンガリーGP 決勝
フェラーリはF1ハンガリーGPの決勝レースで、フェルナンド・アロンソが2位、キミ・ライコネンが6位だった。
フェルナンド・アロンソ (2位)
「この表彰台は僕にとってもチームにとっても大きな意味がある。かなり多くの難しいレースの後、いくつかリスクを冒しながらもあらゆることを最大に生かすことができたし、2位は勝利のように思う。ユーズドのソフトタイヤでレース終盤に31周を走るのはかなりのチャレンジだった」
「その時点で戦略は3ストップをしたら4位でフィニッシュできることを示唆していたけど、僕たちはそうではなくチェッカーまで走り切ることに決めた。今回のレースは、今日のようなウェットでスタートしてセーフティーカーが導入されるなどの異常なコンディションになると何が起きるかわからないということを示している。今日は巡ってきたチャンスの全てを最大限に生かせた。最も難しい瞬間でもベストな判断を下せたと思う。もちろんサーキットの特性によってオーバーテイクのチャンスは限られているので、それが助けになったのも事実だ。だからこそ僕たちは現実的になって、クルマをあらゆる点で改善できるように作業を続けていかなければならない」
キミ・ライコネン (6位)
「今日のレースは難しかったけど、クルマのフィーリングは良かった。ペースも良かったのでプッシュできると感じたし、他のレースよりはずっと楽しかった。昨日の予選の出来を考えれば、6位は期待できる最大限だったと思う。スタートではうまく発進できたけど、ザウバーの後ろで貴重なタイムを失ったし、マッサのウィリアムズを捕えたときも抜くことができなかった。基本的にここはオーバーテイクが簡単ではないし、僕たちはストレートでのスピードが不足している。もちろん今日の結果は素晴らしいチームリザルトだけど、興奮し過ぎてはいけない。改善の兆候はあるけど、自分たちが望むポジションにたどり着くにはまだ多くのエリアでやらなければならない作業がたくさんある。シーズンのスタートはかなり複雑だったけど、チャンピオンシップ後半戦はもっと良くなることを願っている。チームのことは心から信頼しているし、正しい方向に進んでいると感じている。時間がかかるかもしれないけど、結果は出ると確信している」
フェラーリ 「チームは全部門の改善が必要」
フェラーリのチーム代表マルコ・マティアッチは、競争力のあるポジションに返り咲くには、チームは“360度”における改善が必要だと考えている。
厳しいシーズン前半を過ごしているフェラーリだが、先週末のハンガリーGPではフェルナンド・アロンソが2位表彰台を獲得し、チームとして今季最大のポイントを獲得。コンストラクターズ3位の座をウィリアムズから奪い返した。
4月にステファノ・ドメニカリからフェラーリのチーム代表を引き継いだマティアッチは、チームの再編成を実行中。ハンガリーでは好成績を収めたフェラーリだが、まだ全ての部門で改善を必要としている。
「我々は360度において改善する必要がある」とマティアッチは述べた。
「パワーユニットだけでなく、空力もシャシーもだ。チーム、そしてクルマを改善させなければならない。成し遂げなければならない仕事は大量にある」
「とにかく週末に起こっていることに基づき、注意深く決定していく必要がある」
「我々はすでにチームの強みと弱点を特定している」
「1つの週末が最高もしくは最悪であっても、我々は進まなければならない位置についてのアイデアを変更するつもりはない」
「我々が構築しているチームスピリット、個々の強さ、プランについては、自信を持っている」
フェラーリ 「今季マシンの弱点は把握している」
フェラーリのテクニカルディレクターを務めるジェームス・アリソンは、今季マシンの弱点は明白だとしつつも、改善作業はすぐに終わる仕事ではないと認めている。
アリソンがフェラーリに加わったのは昨年だが加入した時期が遅かったため、今季マシンのF14Tには大きな影響を及ぼしていない。
フェラーリは開幕当初からパワー不足で重量過多なパワーユニットに苦戦しているが、トップチームとしてはダウンフォースも不足している。
アリソンは「弱点はかなり明白だ」とコメント。
「我々よりも速いチームほどのダウンフォースがないし、パワーもない。そしてマシンのドライブがあまりに難しい。リアエンドがルーズ過ぎるため極めてセンシティブとなっており、タイヤに優しい2人のドライバーをもってしても、タイヤの摩耗が速すぎる傾向がある」
「このように弱点がどこにあるのかを指摘するのは非常に簡単だが、解決に向けたプログラムを設定するのは難しい。だが我々はそこに取り組んでいる」
2015年のフェラーリの競争力を改善するプロジェクトを率いるアリソンは、最近フェルナンド・アロンソとキミ・ライコネンにプランを明かしたという。
「我々の両方のドライバーにプログラムを提示した。2人それぞれにフィードバックの機会があり、彼らは現行マシンの弱点についての継続的な基盤をもって我々にフィードバックしている。ドライバーを巻き込んで仕事をしていくのは素晴らしいことだ。我々は彼らが今のプランを確実に見られるよう努力している」
「キミはチームにとって新しい存在であり、フェルナンドは数年フェラーリにいるが、私が思うに彼がチームに加入した当時に望んでいたゴールをまだ達成していない。彼はすでにこのようなミーティングをいくつかこなしてきたと思うが、私が数名のスタッフともに提示したプレゼンテーションが説得力のあるものだったことを願っている。だが皆さんが彼の考えを知るには、彼と話す必要があるだろう」
キミ・ライコネン 「スピードを失ったわけではない」
今シーズンまだフェラーリで苦戦しているキミ・ライコネンだが、自分はF1でトップを争う速さが十分にあると信じている。
ロータスで成功した2シーズンを過ごしてフェラーリに復帰したライコネンだが、ここまでの11戦でチームメイトのフェルナンド・アロンソを上回ることはなかった。
アロンソはライコネンよりも88ポイント多くポイントを獲得しており、予選でも9回ライコネンを上回っている。
しかしライコネンは自分の実力についての信頼は揺いではないと語る。
「難しいシーズンだけど、それも人生だ」とライコネンはコメント。
「厳しい時間を過ごすのは楽しいわけではないけど、以前にもあったことだし、そういうものだ」
「僕たちは常に状況を良くしようと頑張っているし、ミスを少なくして再び速くなるために望み通りのクルマを得ようとしている」
「冬の間に自分が突然ラップタイムを数秒失ったわけでないことはわかっている」
ライコネンは良い結果を残すのを妨げているのはマイナーな問題だけだと主張する。
「僕にとっては物事を正しく整えていくだけだ」
「残念ながら、僕たちは色々なところでそれを成し遂げられてはない」
「1日、1回のプラクティス、得られることもある。完全に順調な場所もある。でも僕たちはまだ多くの事と戦っているし、結果がそれを示している」
ハンガリーGPの6位はライコネンのここまでのシーズンのベストリザルトとなった。予選ではバーレーンでの5番グリッドが最高位となっている。
「時々そうなることがあるけど、簡単にいけば僕たちは笑っているだろう。でも今年はそうではない」
「チームを信頼しているけど、変化と改善が必要なのは明らかだ。でもチームとしてうまく機能した時にしか、それは実現しない」