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営業車として有名なコンフォートがベースとなっているクラウン セダン。
ボディ剛性をわざと落とすことにより、そのボディの長寿命化を図っているそう。
難なく国内で何十万kmも走破し、更に海外に輸出されてまた何十万kmも走っているコンフォート。
そう簡単に潰れやしない。
ある意味クセがある乗り味だが、考えてみれば昔ながらの車の味そのまま。
このクラウン セダンのベースとなるコンフォートに、スーパーチャージャを取り付けたGT-Zがある。
どんな走りをするのか、今回の試乗で大変気になり始めた。
また、リア内張やルームランプは15クラウンセダンと共通で、リアオーディオコントローラーは13クラウンと共通。
どことなく懐かしい感じのするクラウン セダン。
速く走るのは得意では無いが、味のあるマッタリ・ゆったりとした走りを楽しむ。
好き嫌いははっきりと分かれるであろうが、そんな今では珍しい性格の車だと思う。

どことなくE60の525iに似た乗り心地とステアフィール。
普段160ps程の直6に乗っている自分からすれば、軽快でパワー不足とは無縁に感じるスポーティセダン。
MTモードを使ってシフトダウンさせれば、スカイラインがブリッピングをしてくれる。
そして聞こえてくるエンジンサウンドも、気持ちの良い音で“これが大人のスポーツだ”と言っていたグロリアの様に、大人向けのスポーティセダンだと感じた。
しっとりと滑らかに、ストレス無く走っていける。
そんな日本のハイウェイクルザー代表、スカイライン。

刺激的。
この一言に尽きる。
硬派ながらもノーマルの状態であれば、ファミリーカーとしての役割もそつなくこなしつつ、その気になれば刺激に溢れた走りを披露してくれる。
胸のすく加速、官能的なエンジンサウンド、どこまでも滑らかにそして瞬時に鋭く吹け上がるエンジン。
矢張りエンジン屋の造り上げた車だけあって走りが楽しく、正に“走る為に乗りたくなる”そういう車。
いつでもどこでも欲求の赴くままにアクセルを踏ん付けていると…これは免許を何回取り直してもキリが無いだろう。
本個体は手が加えられており、ノーマルとはパワーの出方も足回りの味付けもブレーキフィールも、全てにおいて違うとは思う。
がしかし、素の状態での出来が良いからこそ、これだけ楽しい車に仕上がるのだろう。