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ドゥカティ

ムルティストラーダV2/V2S

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「器用貧乏」か「組み合わせの妙」か。 - ムルティストラーダV2/V2S

マイカー

「器用貧乏」か「組み合わせの妙」か。

おすすめ度: 5

満足している点
・オンザレールな乗車感覚
・ドゥカらしさを残しつつもスムーズで下からトルクフルなエンジン
・超優秀なクイックシフター
・荷物いっぱい乗ってうれしい。

(追記)
大事なことを書き忘れました!
このバイク、ドゥカティの宿命である熱気対策が優秀で、全然熱くならないです!
不満な点
・軽量化・低シート化にはかなり努力されているが、それでも平均身長以下のちびっこにはちょいとでかい。
・引き起こしの重さと、やや頼りなさ気なサイドスタンド。
・ブレーキレバーの遠さとクラッチレバーの重さ
・新型エンジンの信頼性は未知数。
・頭でっかちのカラス天狗みたいな見た目は、フォトジェニック度やや低めで、路肩に止めて写真撮る気がいまいちしない。この手のバイクは、どうしてもスタイリッシュさに限界がある。まあ仕方ないね。
総評
2025年発売の新型V2Sです。

Multistradaの「マルチ」とは、(1)スポーツバイク、(2)ツアラーバイク、(3)街乗りバイク、(4)エンデューロバイク、の4つの顔を指す(4 bikes in 1)ということになっています。

この手の「一粒で4度美味しい」みたいな商品って、それが(通販番組で流れてくる多機能清掃道具みたいに)4台分の役割が1台で賄えちゃうよ、という単なる足し算でしかないのか、あるいは4つの要素の掛け算による組み合わせの妙から独自の魅力が生まれているのか、というのが大事なところです。

とくに複数台持ちの前提だと、スポーツライディングはスポーツバイク、ロングツーリングはツアラー、と特化したバイクをそれぞれ持ったほうが楽しいに決まってます。

そういった目線からムルティストラーダを見たときに「器用貧乏バイクになってないか」というのが納車前までのいちばんの心配事項だったのですが(なにしろ新型発表直後に注文したので)、納車されてから約1000km、それも距離長めの約300kmずつ3回乗った今のところ、これはこれで独自の世界があって満足行く乗り味だと感じています。

上述の4つの顔のうち、街乗りとエンデューロはおまけみたいなもので「街中でも辛くないよ」「ちょっと荒れた道に入っても心配ないよ」ていどの話だと理解しています。あくまでこいつの本懐は「スポーツツアラー」という点にあるはず。

そんなスポーツツアラーとして、こいつはなかなか気持ちよく走ってくれます。体幹をめいっぱい使わなくても、腰から下はバイクと一体化させたまま、ほとんど意識もしないような上半身のかんたんな入力だけでバイクが素直に寝てくれる。そしてそこから先は前後タイヤに接地感があって、通りたいラインをオンザレールで曲がっていく感覚。ガソリン抜きで車重200kgちょいと、このジャンルとしてはかなり軽量化に力を入れたバイクなのですが、軽快感と同時にどっしりした安定感、安心感も感じます(このあたりは、電子制御のスカイフックサスペンションの恩恵かもしれません)。

快速で走ってくれるけど、ガンガン攻めるよう掻き立ててくるわけじゃない。ネイキッドやセパハンのスポーツバイクとはまた違ったワインディングの楽しさをロングツーリング中でも満喫できます。
そんな意味で、「スポーツ+ツアラー+α」の単なる足し算ではなく、こいつ独自の個性ある乗り味を持ったバイクであると言っちゃっていいんじゃないかな?というのが、1000km時点での感想です。

細かいところの話に移ります。

まず、誰もが気になっているはずの新型非デスモエンジン。昔みたいな味わいはないんじゃ……とか、もっと荒々しさを……とか言う人もいるかと思いますが、私はとても気に入りました。スムーズで、下からトルクフルで、実に扱いやすい。バイクの性格によく合っています。また、言われなければ非デスモだとは分からない、ドゥカティらしい存在感ある音と鼓動もちゃんと持っています。あとは初期トラブルが出ないことを祈るばかり。

高速道路120km/hでずっと飛ばすような使い方ならV4のほうがいいのかもしれませんが(120km/h近辺になると5000rpm超えてさすがに穏やか巡航という感じではなくなる)、日本の交通のなかで1人乗車で乗っている限りこのV2でパワー不足を感じようもありません。

そして感心したのがクイックシフター。これまで体験したどれよりもよくできています。加速時だけじゃなくて、パーシャルスロットルで一定速度で走っているときでさえ、シフトアップが「にゅるっ」となんの抵抗もなく入ります。昔のマニュアル車で言う「熱したナイフをバターに入れる」ようなスムーズさ。なのでスポーツライディング時だけではなく都市部走行時でもほとんどクラッチレスで走れます。

足つき・乗車姿勢は、この手の「背が高くてタンクに圧迫感があって箱がいっぱい付けられる」ジャンルの輸入車のなかでは格段にとっつきやすい1台だと思います。トライアンフのタイガーシリーズやヤマハのトレーサー9GTなんかよりも低身長者に優しい。

日本仕様でははじめからローサスとローシートが付いていて、シート高は790mm/810mm(可変)。身長167cmほどの私でもなんとかなる足つきです。ただし重心の高さを感じるので、引き起こしはちょいと大変です。止める場所の傾斜にも少し気を使う必要があります。ついでにサイドスタンドもどことなく頼りないです。

低身長に優しいとはいったものの、ハンドルバーの距離、レバーの遠さは、あともう一歩近ければ!と感じます。ブレーキレバーを目一杯近くに調整してもまだ遠さを感じるので、手の小さめの人は疲れるかもしれません。クラッチも最近のアシストスリッパー付きとしてはやや重めです。

シートも、もう少し柔らかいほうが個人的には好みです。200km以上走るとさすがにお尻が痛くなりました。

とはいえ、ネガティブな部分は慣れてくればまた評価が変わってくる気がします。
デザイン
3
この手のモデルとしては比較的、目前にそびえるタンクの圧迫感が少ない。

質感は、高いんだか低いんだかよくわからない。全体の質感はいいんだけど、カウルやプラスティックカバーにそこはかとなくペラペラ感がある。
走行性能
5
このエンジンはいいです!まだ慣らし中なので6000rpm以下しか使ってないけど、下からトルクがもりもり出てきます。
乗り心地
4
「宙から吊られたような」と喩えられるスカイフックサスペンションがどのくらい効いているのかわからないけど、乗り心地はいいです。
積載性
5
フルパニアにしたのでいっぱい乗ります。
右パニアはマフラーとの干渉を避けているので容量少なめ。
燃費
3
価格
2
ムルティは下取り悪い、なんて噂を聞きましたが……世界で一番売れてるドゥカティですよ?日本人ももっとムルティ興味もっていいんじゃない??

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