アライメント調整

今日はアライメント調整。

全長合わせで車高を調整した際、予測値から少しズレますので、まずプリロードで車高を微調整。
ちょっと上げすぎ、ちょっと下げすぎと繰り返しながら、任意の車高に。
少し前下がりにしました。

そしてアライメント計測後、調整。
なんの偶然か、キャンバーは調整前は４輪ともキレイに1度30分でした。
ここからカムボルトを回したり戻したりしつつ、調整していきます。



ロードスターのアライメント調整は、基本的にはロアアーム付け根のボルトを回すことで調整します。
このボルトは偏芯ボルト（カムボルト）になっているため、この画像の場合ですと左回りに回すことでロアアームが外側に出る方向に動きます。
ロアアームが外側に出るとハブが傾きますのでキャンバーがネガティブ方向に変化しますが、同時にトーも変化してしまいます。
例えばリヤのロアアームの後側のカムボルトを、ロアアームが外側へ出る方向に回すと、タイヤの後側だけが外へ出ようとしますので、キャンバーがネガティブ方向に変化すると同時にトーがイン方向に変化します。
逆に、リヤのロアアームの前側のカムボルトを、ロアアームが外側へ出る方向に回すと、タイヤの前側だけが外へ出ようとしますので、キャンバーがネガティブ方向に変化すると同時にトーがアウト方向に変化します。
どのボルトをどの方向へ回すと、キャンバーとトーがどちら側へ変化するかを頭に入れながら作業します。
言葉で書くと難しいですが、実際はわりと単純です。

ちなみにフロントの場合はトーを決めているのがタイロッド付け根部分とロアアーム前側部分ですので、フロントのロアアームの前側のカムボルトを、ロアアームが外側へ出る方向に回すと、タイヤの後側だけが外へ出ようとしますので、キャンバーがネガティブ方向に変化すると同時にトーがイン方向に変化します。
フロントのロアアームの後側のカムボルトはキャスターを決めており、このボルトをロアアームが外側へ出る方向に回すと、ロアアーム前側のカムボルトを中心としてハブキャリア自体が円軌道を描いて前方向に移動しますので、キャスター角が増える方向に変化します。
フロントのトーはロアアームだけでなく、タイロッドでも調整できますので、基本的にはフロントロアアームのカムボルトの役割は「前側カムボルトはキャンバー」「後側カムボルトはキャスター」を調整するものだと考えてよいと思います。

カムボルトをどれくらい回すとキャンバーとトーがどれくらい変化するかというのは、経験的にざっくりとしか分かりませんので、「だいたいこれくらいかなぁ」という感じでカムボルトを回して、仮締めし、その後計測、希望値と実測値のズレを頭に入れながら再び「こんなもんかなぁ」という感じでカムボルトを回して、仮締めしてから、計測して…という作業をひたすら、ひたすら繰り返します。
調整する箇所は計８箇所ですので、８箇所について相互関係を頭に入れながら調整していきます。

で、調整後。

フロント
・トータルトー　アウト2mm（サイドスリップ）
・キャンバー　-1度40分

リヤ
・トータルトー　イン5mm（サイドスリップ）
・キャンバー　-2度45分

フロントのキャンバー、もう少しつけたかったんですけど、左側が調整限界。
右は2度くらいまでならいけそうな感じ。製造誤差？
キャンバーをつけようとしてこれ以上車高を落とすと、ストロークの問題でかなり早い段階からバンプタッチしてしまいます、それを防ぐためにはバネレートを上げるかスタビのレートを上げなければいけませんが、その選択肢はありませんのでこのままにしておきます。
というか現状、フロントはフェンダーとタイヤの間に指１本がギリギリ入らない（斜めにすれば入る）くらいですので、もしかしたらちょっと上げるかも。

計算上、今までと比較してコーナー初期は少し鼻が入りやすくなり、コーナリング全体としてはリヤが踏ん張ってくれる傾向になるはずですので、実際に走った感触にどのような変化として現れるか楽しみです。
街乗りした感じとしては、ちょっとコーナリングで抵抗が増えたような？増えてないような？
そんな感じです。よう分からん（笑）