2011年01月15日
工具選び
明日の作業は雪のため中止にしますね。
皆さん都合を合わせて下さり、僕もやる気満々だったので、中止になるのは残念ですが…。orz
今日は引き続き、工具の話を。
整備工場に勤めていますが、整備経験はさほど多くないので、話半分で聞いてください(^-^;)
工具にはソケット、ラチェットハンドル、メガネレンチなど、種類がたくさんありますね。
工具を選ぶ際には安物でいいのかある程度の品質のものが欲しいのか、迷うことがありますが、そのへんは工具の種類によって選択すると良いと思います。
極端な話、ウエスなんかですと、安物とかボロボロになったTシャツを切ったやつとかでも構わないですよね。
プロなら作業性などの問題がありますので、専用ウエスの需要があります、サンデーメカニックであれば必要ないですから、例えで言うとそんなところでしょうか…。
「重整備はしないからとりあえず最低限の工具だけ揃えたい」という前提で工具選びのポイントと思ったものを書きます。
工具の種類によって違いますので、ひとつひとつ見ていきましょう。
以下、スナップオンなどの最高品質の工具や、ある程度名の通っているメーカーの工具などを「メーカー品」と呼ぶことにします。
逆に100円ショップの工具とかホームセンターの激安品などを「安物工具」と呼びますね。
■ソケット
まずはソケットから。ボルトに直接触れる部分ですね。
形状の違いによって「線接触」という旧タイプと「面接触」という新タイプの2種類があり、こだわる場合は面接触のソケットを求められる傾向が強いです。
でも、最低限の工具を選ぶという場合には気にしなくて良いんじゃないでしょうか。
ソケットだけでなく、メガネレンチやコンビネーションレンチなどの面接触も同様ですね。
ソケットに求められる最低限の性能は、「割れないこと」「ボルトをなめないこと」などです。
とりあえずこれらを満たしていないと使えませんので…。
ダイソーに300円で売っていたという、差込角1/4インチのソケット&ラチェットのセットを使ったことがあります。
見た目からしてなんだか雑な作りで、印象は良くなかったのですが、実際使ってみたら意外と普通に使えました。
ガタは少し大きかったです。
あと、金属の素材的にもあまり良いものを使っていないでしょうから、大きなトルクをかけて使ったり、プロレベルで頻繁に使ったりしてると、ボルトとの当り面が削れてきてボルトをなめやすくなるかもしれないですね。
自信を持っておすすめ出来るわけではないのですけど、1/4インチということを考えれば(小さいサイズにしか使わない)、選択肢としては「あり」だと思いました。
プロですと1/4インチは3/8インチでカバーするべき範囲まで使うと思いますので、使い物にならないかも。
そういうところで、違いが出ますね。
インターネットで検索すると、安物のソケットを使ってみたら簡単にボルトをなめてしまった、という例が出てきます。
ソケットに関して、安物工具でもピンキリの差が大きいようです。
最終的には、長く使うならしっかりしたメーカー品がおすすめです。
ガタが大きかったり作りが粗悪だと、ぐぐっと力をかけようとするときにうまく力がかけられなくて、イラっとします。
人生の中で使用回数が10回か20回くらいしかないようであれば、安物工具の中でも品質の良いほうのものなら、「あり」だと思います。
ソケットの場合はそんなところでしょうか。
■ラチェット
ボルトに直接触れるわけではないので、早回し専用と割り切ることが出来るかどうかで判断が分かれると思います。
プロですとラチェットで本締めまで行いますから、ちゃんとしたのが必要ですが…。
ラチェットに求められる最低限の性能は、「壊れないこと」ですね。
扱いに慣れてくると、ギアの枚数、空転の軽さ、本体の重量、グリップの形状、ヘッドのコンパクトさ、ギアの作動音、トルクの伝達感、プッシュリリースの有無、ヘッドを持ってラチェッティングしたときの重心の位置などなど、気になってくるポイントがいくつかあると思いますが、気にしなければいいです(笑)
早回し専用と割り切ることが出来ない場合、安物だと壊れてしまうかもしれないですね。
早回し専用と割り切ることが出来る場合は、いくら安物でも早回し程度のトルクで壊れてしまうラチェットはさすがに売ってないと思うので、安物工具で十分じゃないでしょうか。
そのとき、最初にボルトを緩める、あるいは最終的にボルトをしっかり締めるのは、スピンナーハンドルやメガネレンチなど、他の工具に頼ることになりますね。
■スピンナーハンドル(ブレーカーバー)
足回りで17mmや19mmの固く締まったボルトを緩めるとき、他の工具で緩まなかったら、スピンナーハンドルが最終手段となることが多いと思います。
しかしKTCの旧バージョンでも結構曲がるそうですので、安物工具だと心配ですね。
スピンナーハンドルに求められる最低限の性能は、ラチェットと同じく「壊れないこと」だと思います。
そのため大きな力をかけるスピンナーハンドルに関しては、メーカー品が欲しいところだと思います。
ソケット側がハンドル側を挟む構造のものより、ハンドル側がソケット側を挟む構造になっているもののほうが、強度が高いようです。
最近のメーカー品でしたら大体そうなってると思うので、探すときに苦労はしないでしょう。
スピンナーハンドルは立てて早回しに使うこともありますが、とりわけ力をかけて使うことの多い工具だと思うので、安物工具だと不安です。
サンデーメカニックの場合はインパクトレンチを使えない場合のほうが多いでしょうから、スピンナーハンドルが実用に耐えるだけの最低限の品質(強度)を備えているかどうかには、こだわるべきだと思います。
連結部が曲がるだけならまだいいですけど、万が一折れたりしたら、怪我をすることになりますから。
■エクステンション
延長棒ですね。
そこそこの整備をするのでしたら、最低でも3つくらいのサイズを使い分けることになると思います。
安物工具のエクステンションは使えるかどうか、ちょっと難しいところですね。
僕は安物工具のエクステンションを使ったことがないので何とも言えないのは当たり前なのですが、仮に強度に劣る場合でも、トルクをかけたときのしなりが比較的大きい工具ですので、経験の少ない方でも「あっこれ以上トルクをかけたら壊れそう…」というのが分かりやすいと思うからです。
もちろん、あまり低いトルクでしか使えないようであれば、作業がそこから進みませんので、その時点でメーカー品を買い足すことになりますね。
できればメーカー品を。
安物でも場合によっては大丈夫かもしれないけど、しなりが大きいようなら潔く諦める。
…というあたりでしょうか。
ただインターネットの情報によると、エクステンションはメーカー品であっても、モノによってはメッキが剥がれやすいそうです。
ヘッドカバーなどを開けたときに、剥がれたメッキがエンジン内へ混入してしまうと、エンジンが壊れるかもしれません。
不安がある場合はスナップオンやネプロスなどメッキ強度が特別に高いものを、あるいは黒染めなどメッキを使用していないものを買うといいかもしれないですね。
僕はエクステンションのメッキ剥がれを経験したことはないのですが…。
以上、基本的なソケット系の工具4つに関して書きました。
個人的な意見ですので絶対ではないですが、参考までに。
最後に「メーカー品」として僕が想定した工具メーカーの中で、比較的手に入りやすいと思われるものを羅列しておきますね。
ソケット系やメガネレンチなどのラインナップがあるものです。それ以外は割愛(苦笑)
値段、品質ともにピンキリがありますが…やはり工具の種類によって違いますので、それほど気にしなくてもいいかと。
少なくとも、粗悪なものはほとんどないはずです。
・スナップオン
・マックツールズ
・シグネット
・スタビレー
・ハゼット
・プロクソン
・ファコム
・ベータ
・バーコ
・KTC
・ネプロス(KTC)
・SEK(スエカゲツール)
・プロオート(スエカゲツール)
・トネ
・コーケン
・トップ
・NKC
・FPC
・ストレート
・AP(アストロプロダクツ)
・ディーン(ファクトリーギア)
・BANZAI
など
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Posted at
2011/01/15 21:09:53
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