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イイね!
2014年05月25日

アシストスプリング

アシストスプリングについて、ときどき気になる記述があります。
「レートが低いと、足を伸ばす力が弱いので、タイヤに荷重がかからない」
それって実際と逆じゃない?と思って、目にする度に気になっています。

アシストスプリングは各社から販売されていて、アシストスプリングとかテンダースプリングとかプライマリースプリングとか、いろいろ呼び方があります。
意味を統一するならサブスプリングとか、ツインスプリングとかの呼び方のほうがいいのですが、僕は「ちょっとアシストしてあげるよ♪」みたいな一歩下がったイメージが気に入っているのでアシストスプリングと呼んでいます。
僕が持っているのはスイフトの6kgf/mmと4kgf/mmですが、20kgf/mmとか1kgf/mmとか、探せばいろいろあるようです。
70kgf/mmくらいで作動長が10mmくらいのやつ欲しいです…太くなりすぎて無理でしょうね(苦笑)

昨日の日記で書きましたが、コーナリング中の内輪のうちリヤのみが柔らかいスプリングだった場合、フロントに比べてリヤのほうがタイヤには多く荷重が残ります。
アシストスプリングの場合は密着荷重というのがあって、例えば手持ちの4kgf/mmの場合だと作動長が41mmなので150kgfくらいなのですが、実際に効果が現れるのは内輪の荷重が抜けてアシストスプリングの密着荷重を下回った瞬間からなので、実際は昨日の日記ほどの差は出ません。

ところでアシストスプリングのレートって何を意味してるんでしょう?
アシストをメインスプリングに重ねて使用すると、トータルとしてのスプリングレートが落ちます。
バネとしてのびよよーん、っていう効果がバネ2つぶんになるからです。
トータルとしてのレートの計算方法はいたって簡単、「掛け算÷足し算」と覚えましょう。
例えばメイン10k、アシスト4kでしたら「40÷14」です。
メイン15k、アシスト10kでしたら「150÷25」です。
ぜんぜん難しくありません、ラクショーです。
ちなみにメイン15k、アシスト10kの場合は150÷25=6なので、トータルで6kgf/mmです。
アシストを知りたての頃は「こんなに低くなるの!?」と思っていましたが、そうなりますね。

僕のロードスターはフロント12k、リヤ10kのスプリングです。
例えばリヤに6kのアシストを入れた場合と、4kのアシストを入れた場合のレートを計算してみましょう。

(10×6)÷(10+6)=3.75
(10×4)÷(10+4)=2.85

6kよりも4kのほうが低くなります。
2.85kというと、だいたい純正スプリングと同じくらいですか?
いま調べてみたらNB8C RSの場合でリヤスプリングのレートは2,21k、大して変わりませんね。

さて昨日の計算で言うと5kのスプリングを1kに変えたら、内輪荷重はリヤのほうがフロントよりも125kgfくらい多くなる、という結果になりました。
リヤタイヤの荷重のほうがフロントタイヤの荷重よりも多くなる、これはアンダーステア傾向です。
サーキット走行をされる方で実際にアシストの効果を確かめられている方は、体感されているかと思います。

だから、「リヤ内輪のスプリングを柔らかくしたほうが、リヤ内輪の荷重が増える」ということです。
ところが冒頭で紹介した表現では「レートが低いと、足を伸ばす力が弱いので、タイヤに荷重がかからない」とある。
何考えてんだろう?書き間違いか?と思っていたのですが、よく考えたらそうでもないようです。

アシストスプリングを使う場合にとくに重要なのは「密着荷重」で、つまり「コーナリングのいつの時点でアシストが作用するか」ということです。
僕は基本的に乗り心地のことは書かないので、ここではモータースポーツ時における前後ロール剛性バランスのことを指しています。

例えばですが手持ち4kの場合は密着荷重が155kgf、それに対して手持ち6kの場合は260kgfです。
この差約100kgfというのは、シングルレート10kの場合であればホイールストローク約1,5cmぶんに相当します。
コーナリングのいつの時点でアシストが作用するか、というのはかなり実際の運転に影響するので、この差は重要です。
ハンドルを切ってロールが始まり、6kアシストだとすぐに3.75kに移行するのに対して、4kアシストの場合はそこから1,5cmぶん内輪が伸びた後でしか2.85kには移行しません。

つまりこの場合は「6kだとすぐアンダーになる、4kだとなかなかアンダーにならない」という体感が得られるはずです。
この結果をもって「レートが低いほうがアシストの効果が弱い」とするのであれば、「レートが低いと、足を伸ばす力が弱いので、タイヤに荷重がかからない」という表現になることも理解ができます。

ただし正確には、アシストの効果というのは「シングルレートと比較した場合のホイールストローク量の差(実際に動いたぶんの差)」に比例するので、レートそのものはより低いほうがアシストの効果が高くなります。
スイフトから市販されているものは、セッティングを容易にするために作動長が41mmで統一されているので、レートに比例して密着荷重が高くなるため、レートの高さとアシストの効果との逆転現象が起きるのだと思います。
もしも6kと4kで密着荷重が同じ設定のスプリングが市販されていたとしたら、アシストの効果は4kのほうが高くなるはずです。
3.75kと2.85kなんて対して変わりませんけどね(笑)

自分でもアシストの働きがよく分かっていなかったのでモヤモヤしていたのですが、これでスッキリしました。
よく眠れそうです(笑)
ブログ一覧 | 日記
Posted at 2014/05/25 22:32:29

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ターボ2018さん

この記事へのコメント

2014年5月30日 1:24
この動画だとわかりやすいかも

他に弱いアシスト組んだ動画もありましたよ~

http://www.youtube.com/watch?v=roD5uyk6Sas
コメントへの返答
2014年5月30日 23:03
おお!走行中のアシストの動画ですね!!!
ご紹介ありがとうございます。
思わず、コース図やメインバネのレートが知りたくなっちゃいますね(笑)
ロードスター界では有名なyn78さんという方が4年前にタカタサーキットで撮影されており、一般ではそれが初めての試みじゃないかと思っていますが、
http://minkara.carview.co.jp/userid/212984/blog/20562034/
残念ながらさっき検索してみたら見れなくなったようです(涙)
でもこういう試みは大事だし、わかりやすくて面白いですよね。

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「@Garage K 個人的には、「グリップする」=「より大きなグリップ力(コーナリングフォースまたは加減速力)を出せる」という意味かなと思って読んでましたが^^;
この件面白いんで記事にしますね!」
何シテル?   12/13 20:54
福井のロードスター乗りです。 ロードスターは現在休眠中。 タカスサーキットをホームコースとしてサーキットアタックしていました。 GPSロガーの結果を元...
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