先日の記事を書くにあたり、摩擦円について確認しようとインターネット検索していたとき、こんな記事を見かけました。
【超高速ドラテク講座】第5回「摩擦円」縦と横を足して100%ではない。ベクトルで考えると理解が深まる【ホリデーオート】
おおお、こ、これは…!
いいこと書いてますね。
むかし自分で書いた記事を思い出しました。
摩擦円の怪
こういう話題はメディアで取り扱ってもらえると、勘違いする人を減らせるのでとても良いと思います。
ホリーデオートやるなぁ、と思って著者のところを見たら飯嶋洋治さんでした。さすが!
別記事でご本人からいいね!を頂いたこともあるので、とても親近感があります(笑)
ところで冒頭の記事の中でこんな一節があります。
「ちなみに、実際には摩擦円は真円ではなく縦長の楕円に近い。つまりタイヤはそれだけ前後方向のグリップを重視して作られているのだ」
これ…。
自分でも根拠は分からないのですがサーキット走行を始めるまでは僕もそう思っていました。
摩擦円は楕円形であって、横方向よりも前後方向のほうが長い。
たぶんですけど広く一般により多くの方がそう思われているのではないかと思います。
誰かがそう言っていたのか?何かにそう書いてあったのか?は分かりません。
ところが実際にサーキットを走ってGPSロガーの記録を見ると、摩擦円は確かに楕円形だけれども、横方向のほうが大きくなっている。
他の方々のデータもほとんどがそうなっていると思います。
うーむ。
画像はダンロップさんのサイトからお借りしました
考えてみたのですが、タイヤメーカがカタログなどに掲載している接地圧分布の図なども、大抵が横長ですよね。
ということは横長で当然なのか?
ただしタイヤは縦に溝が彫られているので形状が横長だからと言って必ずしも横方向のほうが強いとは限らない。
とは言えタイヤは横とかナナメにも溝が彫られているので必ずしも縦方向のほうが強いとも限らない。
結局タイヤ接地面のうち各点における接地圧や力の方向が均等でないので、グリップ力もバラバラであることを考えると、接地面形状がどうというよりそれぞれの力の合力としてトータルで捉えるべきなのでは。
となると実測するしかないわけですが、ここでひとつ大事なのは、GPSロガーで測ったときに表示されるのは「タイヤ単体の摩擦円」ではなくて「車両の挙動としての摩擦円」だということです。
つまり車両のホイールベースやトレッド、重心位置、あるいは操縦安定性などなどによって結果が変わってくる。
とは言え多くの人にとってタイヤ単体の摩擦円とかはどーでもいい話だと思います、何だかんだ言って最終的にはクルマを思い通りに動かしたいからこそ摩擦円に関心を寄せるわけで、多くの人にとってはタイヤ単体というよりクルマの挙動が重要なんだろうと。
ということは重心点の移動を見るかたちになるので、結局のところ摩擦円についてはGPSロガーの実測データをもとに考えるのが良さそうだ、というところに戻ってきてしまいました…。
で、まぁ実測では横長です。
ちなみに先日の記事に載せた摩擦円グラフは「サスペンションは車高調、タイヤはZⅡ☆」という条件なのですが、これは純正よりもコーナリングに有利な条件であることを考えると、一般に考えられている「摩擦円は縦のほうが長い」というのはもしかして純正を前提とした考えなのでは?という気もします。
そんな気はするのですが、でもよく考えたら僕「純正サス+コンフォートタイヤ」という条件でもログ取ってるので、見てみました。
うーん、やっぱり横Gのほうが大きいですね。
最終的に僕の意見としてはこうなりました。
「横より縦のほうが大きいという認識は、たぶんF1のデータが根拠になっている。昔は個人でデータロガー使ってる人なんていないので、雑誌か何かでF1ではブレーキングが何Gでコーナリングが何Gらしいよ~というのを読んで、一般のクルマでもそうなんだろうと思った人が多かったに違いない」
なんじゃそりゃ、っていうオチの無駄話でした(笑)
イイね!0件
荷重移動量簡易計算ツール カテゴリ:その他(カテゴリ未設定) 2025/01/28 18:05:40 |
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幌っとOUT カテゴリ:ロードスタークラブ 2009/04/16 23:19:49 |
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マツダ ロードスター 14年式のNB3型1,8RSです。 足回り以外はだいたい純正のままです。 |
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