ジュニアシートについて

たまには足回り以外の話を…笑

先日、JAFによるジュニアシート推奨の身長基準が「140cm未満」から「150cm未満」に引き上げられたそうです。
そこで周りから「えっ、でもおばあちゃんとか150cm未満の大人もいるやん。どうすんのそれ？背の低い大人もジュニアシートしろってか？」みたいな声を聞くようになりました。
皆さんはどう思いますか？

数字はただの数字なので、実際の使用は状況に合わせてご本人が判断すればいいと思います。
でも判断基準が分からないと判断のしようもないので、ここでシートベルトの役割について再確認してみましょう。

そもそもシートベルトは事故が起きたときに衝撃から人間の身体を守るためのものです。
車内で身体が放り出されないようにシートベルトで身体を座席に固定するわけですが、その際、シートベルトは人間の身体を強く圧迫します。
そのためシートベルトを適切に使用していないと、逆にケガに繋がることもあります。

基準が引き上げられる少し前、クルマ同士の正面衝突事故で、後部座席に乗っていた５歳と７歳の女の子が亡くなったそうです。
原因はシートベルトの腰ベルトで腹部が圧迫されたことによる内臓損傷だそうです。
うちも２人の子供がいるので、他人事という気がしません。
心が痛みますね。

シートベルトは人間の身体のうち硬い部分、鎖骨と左右の腰骨の３点によって身体を支える、という前提で設計されています。
大人なら普通に乗ると大体その３点で支えられるかたちになるようです。
でも子供はまだ骨盤が発達していないので、腰骨、つまり「硬い部分」の位置が低く、普通に座ると衝撃を受けたときに腰ベルトが上側にズレてやわらかいお腹を圧迫し、結果的に内臓が潰れます。
大事なことなのでもう一度言うと、「内臓が潰れます」。

というわけでジュニアシートで腰の位置をあげてやって、内臓が潰れないようにするというのがジュニアシートの役割です。
身長150cm未満でも大人なら骨盤が発達しているので、ジュニアシートを使わなくても大丈夫な場合がほとんどなんだそうです。
でも先天的な理由によってそうでない人もいますから、大人であっても子供であっても、身長150cm以上であっても未満であっても、

「鎖骨（から胸骨にかけて）と左右の腰骨で身体を支えることが出来るかどうか」

ということに注意して、シートベルトの使い方を判断するようにしましょう。
「こないだアメフトの試合で左の鎖骨やっちゃったんだよね…」って人は左側の座席に座ってくださいね笑