いやぁこないだの2週にわたる新コース走行は実に楽しかったです。
コース自体の楽しさも少し増えたけど、「うまく走れないコーナーが、思い通りに走れるようになる」という過程が一番楽しいです。
新コース初走行のベストが1分14秒3、翌週の走行では1分12秒7ですから「うまく走れたかどうか」だけで1.5秒近く。
同じサーキットを数年走り続けていると、走り方の改善だけで1.5秒もタイムが上がることなんて普通ないですよね^^
初めて走った日も別に手を抜いていたわけじゃなくて、めっちゃ真剣に走って、ブレーキの使い方とか速度コントロールとかいろいろ考えながら一番タイムが出るように走って、その結果のタイム。
間違いなく全力で走ったけど……でも、もっと練習すればもっと出せる!
あのコーナーはもっとこんなふうに走れるはず!
周回を重ねるにつれて、どんどん自分の思い通りに走れるようになってく感じ、どんどん良くなっていくタイム、それで最終的に1.5秒もタイムアップできた!というのは本当に嬉しいし、楽しいですよ(笑)
ホームコースでこんな経験をすることはなかなか出来ないと思います。
コース改修に感謝です^^
ところでタカスの新コースがどんな感じなのか、まだ走ってなくて気になっている方も多いと思うので、今日は簡単なインプレッションを書いてみようかなっと。
タカスのトップドライバー達に比べて僕はそんなに上手くないのと、あとbjくんとも話してましたが「ハイパワー4WDにはちょっと辛いコース」になるかと思われるので、あくまでロードスター&僕の運転という前提で話半分でよろしくです(笑)
まずゲッチャンコーナー。
タカスサーキットの公式発表時のコメントを引用すると、
「元々R15のヘアピン形状コーナーでしたが、コーナー後半部分を鋭角に曲げ、よりテクニカルな形状にしました。前半のR15を『G』がかかっている状態でブレーキングし、後半のコーナーに対していかに車の向きを変えられるかがポイントになりそうです。(※ショートカット厳禁)」
その通りなのですが、ブレーキング開始のポイント自体が奥に移動します。
僕は最初ずいぶん手前からイン方向へ直線的にブレーキングを開始していたのですけど、それだと減速しすぎてしまう。
減速を終わらせるポイントを、ハンドルを切り始める時点に合わせようとすると、一番Gのかかるポイントでタイヤのグリップがずいぶん余るので「あれ~?おっかしいな」って。
かといって進入の速度が高すぎても、コーナリング開始地点でフロントタイヤが限界を超えてしまうので、うまくありません。
やはり「曲がりながら減速させる」というかたちで落ち着きました。
最初、減速80%・曲げ20%くらいから、頃合いを見計らって徐々にブレーキを抜いていく感じ。
リヤタイヤのグリップとの相談でブレーキを抜く量を調整します。
その場合、リヤ内輪を伸ばしたまま減速状態を保つので、うっかりするとスピンしやすいです。
スピンへの恐怖心からか、速度が足りなくなることが多かったです。
都合の悪いことに、コーナーに慣れてくると「速度が足りていないことに気づきにくくなる」ようでした。
減速度合いに集中力を割きすぎてしまうから?
ラインとしては、ずいぶん奥まで行ってから、わりと鋭角に立ち上がってくる印象になると思います。
…が、ある程度慣れてくると速度コントロールが全てになってくるので、ラインというよりは速度を気にして走ったほうが効率的な気がします。
ラインが正しくても速度が正しくないまま走行を重ねると変なクセがついちゃう…。
つぎに、Sカーブ(S字コーナー)。
「従来、直線的ラインで走行できたSカーブは、各カーブのRをより深いRに変更することで、ほとんどの車両がアクセル全開でクリアーすることができなくなりました。そのため、微妙なアクセルワークとブレーキコントロールが必須となり、同じ車でもドライバーによるタイム差が出やすくなると思われます。」
僕のロードスターでも、直線的に抜けることはまったく無理でした。
なので、きとんとS字コーナーとして扱います。
最初の右コーナーに入る段階で、コース上のどの位置につけるのがいいのかな?と少し悩みました。
コースの一番左から大回りする?コースの一番右から小回りする?
それとも真ん中くらい?
「小回りは、ないなー」という感じだったので(たぶん相当減速しないと小回りできない)、「左のほうから大回りするか、真ん中から行くか」の2択で迷いました。
僕の場合は、どちらかというと真ん中くらいから。
大回りしようと思うと、ゲッチャンコーナーの立ち上がりでアクセルを踏むのがかなり遅くなってしまうのと、Sカーブ進入の旋回半径が大きくなることから、より早タイミングでハンドルを切り始めなきゃいけません。
Sカーブ内で必要な車速から逆算すると、Sカーブ進入時点ではそこそこの車速になってないといけなくて、あんまり大回りしてしまうとその車速に少し届かない様子でした。
というわけでコース上の真ん中くらいからSカーブに進入することにしました。
ここでも2択があって、「Sカーブ後半の左コーナーにおいて必要な車速」を基準とすると、「Sカーブ前半の右コーナーでの車速」をそれと同じにするか、それより高くするか。
それより高くする場合は当然ですけど右コーナーをコーナリング中に少し減速させなきゃいけません。
両方試しましたが、走行中は「どっちもそんなに変わらない」という判断でした。
でもロガー見た結果から言うと「同じくらいの車速」のほうが良いようでした。
タイム差は約コンマ2秒です。
ただ、クルマによって差が出やすい部分だと思うので、あくまで僕のロードスターの場合ですよ^^;
Sカーブの場合、少し問題になるのが「切り返しの操作に対するクルマの反応早さ」だと思います。
必要な車速と必要なラインに合わせると、操作と反応のズレによる「待ち時間(≒ロール反転中の反応しない時間)」が多すぎて、シビアな操作が要求されます。
切り返しのタイミングがサスペンションの動きと同期してしまうと、左コーナー進入でタコ踊りするからです。
タカスサーキットって純正の足回りで頑張られている方も結構おられるかと思いますが、そういう方にとっては「ここイジメだよ~(汗)」という感じになると思います。
僕のロードスターはフロントでいうとスプリング12kg/mmのレバー比1.4ですが(スタビもありますが計算が難しいので割愛)、それでも反応しない時間が長すぎて運転しにくいです。
ここのコーナーだけ………減衰力が伸び縮みとも倍くらい欲しいですね(おいおい。笑)
でもまぁ、もろもろを考えると運転で対応したいところです。
僕の場合は右コーナーから左コーナーへの切り返しで、「右から左にハンドルを切る」というより「右から中立にハンドルを戻し、中立から左にハンドルを切る」という意識でやるとタコ踊りせずに左コーナーを抜けられるようでした。
とくに「右から中立にハンドルを戻す」ところはゆっくり操作すると良いようです。
あんまりゆっくりすぎても間に合いませんけど^^;
最初の右コーナーでリヤをスライド気味に入るというのもやってみましたが、コントロールが面倒なだけでメリットは少なそうでした。
最後に、グリップエンドコーナー。
「バックストレートへの立ち上がりが直角となる複合コーナーになります。これは、『カゲヤマ』のエスケープ拡充が本来の目的で、大幅なランオフエリアを確保することができました。コーナーの組み合わせは『ゲッチャン』に似ていますが、後半のコーナーは緩いため速度領域は比較的速く、タカスにしては多めのバンク角(5%を設けてあり、『ゲッチャン』とは一味違った走行感覚を得られるはずです。バンクのある後半のコーナーを攻略すれば、バックストレートの速度が上がりますので、ラップタイムを短縮させるには重要なコーナーとなります。」
難しいコーナーです。
ゲッチャンコーナーと同じく、僕の場合は減速しすぎてしまう傾向があるようでした。
ブレーキング区間が短いわりに、コーナーアウト側の土手が目に入った瞬間「止まりきれない!」という印象が出てしまうので、どうも減速しすぎてしまいます。
直線的にブレーキングすると、その先がライン的に厳しくなるので、当然と言えば当然ですね。
「短く、曲線で」ブレーキングしますが、どちらかというと「長く、曲線で」ブレーキングさせたほうが安定してタイムが良くなるようです。
慣れてくると1コーナーのブレーキングに近いくらいの減速Gが出るようでした(影山のようなフルブレーキよりは弱い)。
複合コーナーですが、ゲッチャンコーナーと同じく、ひとつめのコーナーは無視します。
コース幅を考えると、ひとつめのコーナーの縁石に乗りたい気もする。
ただしその場合、タイヤが縁石に乗るのがちょうどブレーキングでフロントが沈んだ瞬間くらいのタイミングになります。
縁石に乗った瞬間クルマが暴れそうで怖い…。
僕は縁石の横ぎりぎりくらいを抜けるようにしました。
ロガーを見ると最低速度が53km/hくらいですけど、もうちょっといけると思います。
ここは総じてグリップが少し余り気味でした。
でも…なんかブレーキングが難しいんですよね。
なんで難しいと感じるんだろう?
狭くて怖いからかな?
要改善ですね。
立ち上がりは左タイヤを縁石に乗せることになります。
ゲッチャンコーナーとSカーブは縁石に高さがあるので乗せてはいけません(不可能ではないが、サーキット運営側に「縁石に乗せて欲しくない」という意図がある)
それに対してグリップエンドコーナーは「さぁどうぞ縁石に乗せてください」というコーナーです。
ショートカットのしすぎを防ぐために、邪魔な棒が1本立っています。
この棒が立っていなければいくらでもコーナー内側を走れるくらいです。
心の目でこの棒をよーく見てみると「折ってください」と書いてありますが、実際は書いてないので、そんなこと言うとタカスのキャプテンに怒られます。
「縁石はコースではない」
名言ですよ。
テストに出ますよ(笑)
でもあんまり棒に寄り過ぎると、さすがに縁石を超えたときバウンドが残るので、トラクションとの兼ね合いで判断することになりそうです。
ハイパワーRWD車は気をつけたほうが良いかもしれませんね。
1分13秒以下のタイムで走れた周回のデータを抜き出してみました。
タイヤはTOYOのDRBです。
こうして見ると、どのグラフもまぁまぁ揃っているようです。
(数が多かったので、時間経過によるGPSの位置補正は省きました)
ところがちょっと待ってください。
よーく見ると揃っていませんね…。
車速グラフです。
タツゥさんにアドバイスを頂いて、今回より「横軸は距離」で比較しています。
見やすくなりました。
Sカーブとゲッチャンコーナーと最終コーナーの最低速度にバラつきが見られます。
こいつがベストラップとの差のようです。
要改善ですね。
とくにSカーブの切り返し部分。
赤色がベストラップで、緑色が第4セクター(Sカーブを含む区間)を最速で走れたラップ、青色がその2つを除く1分13秒以下のラップ。
赤色と青色はタイム的にはあまり変わらず、第4セクターにおけるタイム差がコンマ1秒未満のものがほとんどです。
それに対して、緑色はコンマ2秒ほど速かったです。
走行中そんな印象はあまりなかったのですが、体感と結果に差が出やすいコーナーのようです。
トップスピードにそれほど差があるわけでもないんですが…。
奥が深いコースですね!
仮想ベストが1分12秒1だったので、うまく走れば11秒台はいけそうです。
頑張ろう!おれ!^^