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2016年11月23日 イイね!

サーキットシミュレーション その8

続きです。







2コーナの走行ラインを5mごとに区切ってみると、サイズ感としてはこんな感じになります。







例えばこの地点が「コーナにおいて最も速度が低くなる地点」=「最低速度地点」だったとします。
こないだ載せたシミュレーションでは微妙に違うんですけど…細かいところは勘弁してください(笑)

ところで「サーキットシミュレーションその4」でやったように、最速タイムのシミュレーションにおけるコーナの最低速度というのは計算で出すことが出来ました。
横Gが1.15Gで、走行ラインの曲率半径が12mだったとすると、そのときの速度は42km/hくらいになるわけですね。

ここで、42km/hという数字はコーナの最低速度なので、他の地点ではそれより速度が高くなることになります。
でも具体的に何km/hになるのかというのはまだ分かりません。
まだ分からないのですが、各地点の速度さえ分かれば、あとは全部計算できるので最速タイムを算出することが出来ます。
そのため、まず「最低速度地点」よりもひとつ前の地点では何km/hになるのかを考えてみましょう。
ここでは5mごとに区切られているので、つまり最低速度地点より5m前の地点、ということです。







前提として走行ラインが決定されているので、曲率半径はすでに分かっています。
この地点における走行ラインの曲率半径は13mです。
ところがこれだけでは速度が算出できません。
「速度=横G×半径^0.5」という式に当てはめようとするとき、この地点における横Gの値が分からないからです。

「最低速度のときは1.15Gって言ってたじゃないか」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、1.15Gというのは前提上「この車で出せる最大横G」なので、この地点における横Gが必ずしも最大横Gであるとは限りませんね。
コーナの最低速度地点においては「横Gは最大で縦Gはゼロ」、あるいはそれに近い値になるわけですが、それよりひとつ前の地点では「横Gと縦Gがどちらも出ている」状態になっているはずです。
そしてタイヤグリップは有限なので、その横Gと縦Gの値はタイヤ使用率によって制限されている。
ということが、この時点で分かっていることです。

そこで、どうすればこの地点における速度を計算できるのかということですが、結局のところ、分かっている数字が限られているので単純計算によって算出することが出来ません。
なんだぁ、計算できないのかぁ、だったらこれ以上進まないじゃんと思ったあなたは正しいのですが、諦めちゃだめです。諦めたらそこで試合終了ですよ。おほほのほ。
考え方を変えてみましょう。
分かっている数字で算出できないのなら、とりあえず当てずっぽうで数字を入れてみて、後から合ってるかどうか確認してみればいいんです。
具体的には「ひとつ前の地点より1km/hだけ速度を落としてみて、それが正しい速度かどうかを検証してみる」というやり方で進めます。
どういうことか?

次回は具体的な説明に入りますね。
2016年11月15日 イイね!

サーキットシミュレーション その7

ちょっとバタバタしてました。

さて、続きです。

5mごとに速度の観測地点を設定する、そしてタイヤ使用率の数式を定義する、といった説明で少し話がややこしくなってきました。
ちょっと整理しますね。

サーキットシミュレーションでは「この走行ラインで走ったときの最速タイムは何秒か」というのを計算します。
そのためには走行ライン上における5mごとの各地点(別に1mごとでも2mごとでもいいんですけど)における「速度」と「曲率半径」の2つが分かると、あとは数学というか物理というか、公式に基づいて計算していくだけで経過時間が算出できます。
それはつまり中学校のときに習った「電圧」「電流」「抵抗」の関係のように、「速度」「距離」「時間」の関係として計算できるわけです。

ところで「この走行ラインで走ったときの最速タイムは何秒か」を求めるということは、前提として走行ラインはすでに決まっているということですから、したがってラインの曲率半径はすでに分かっていることになります。
曲率半径が分かっているので、あとは各地点の速度が分かれば、つまり「この地点では100km/h、この地点では90km/h、この地点では73km/h…」といったようなことが分かれば、その数字を公式に当てはめて計算していくだけでタイムが算出できます。

でも、残念なことに各地点の速度というのはまだ分からないわけですよね。
そのため、どうやってその速度を求めればいいのかを考える必要があります。

「各地点の速度」が分かれば、それさえ分かれば、あとは計算できるんです。
物理的に最速で走ったときの各地点の速度が分かれば、結果として、物理的に最速で走ったときのタイムが分かるわけです。
それをどうやって求めればいいのか。

その際に「タイヤ使用率」を使います。
タイヤ使用率の計算には「発生できる最大の縦G」「発生できる最大の横G」、また「現在発生している縦G」「現在発生している横G」の4つが必要になりますが、「発生できる最大の縦G・横G」のほうはロガーで実測したときの最大値をそのまま使えばいいとして、「現在発生している縦G・横G」のほうはどうでしょう?
縦Gと横Gは、「5mごとの各地点における速度と旋回半径」が分かれば算出できます。
でもちょっと待ってください、肝心の「各地点における速度」というのが分からないからこそ、タイヤ使用率を使ってそれを求めようとしているわけですよね。
うーんまいったぞ。
これ、堂々巡りで結局分からないんじゃないか…?

一見すると矛盾しているように思えるこの関係が、サーキットシミュレーションを理解するうえで一番難しいポイントになります。
それと同時に、一番面白いポイントでもあります^^

というわけで次回からは解決編です!

プロフィール

「@Garage K 個人的には、「グリップする」=「より大きなグリップ力(コーナリングフォースまたは加減速力)を出せる」という意味かなと思って読んでましたが^^;
この件面白いんで記事にしますね!」
何シテル?   12/13 20:54
福井のロードスター乗りです。 ロードスターは現在休眠中。 タカスサーキットをホームコースとしてサーキットアタックしていました。 GPSロガーの結果を元...
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