
久しぶりに長期連載物の番外編が登場です(笑)
いや、実はロールセンターアジャスターの事をブログネタにしたのと、最近聞いたFFレース車両のセッティングセオリーのお話、貴重な事に造った人と乗った人双方のお話を聞くことができまして…
少しばかりロールとリアウイングを強引に絡めてブログネタにしようかな~と
前回は一切触れなかったサスペンションとついでにリアウイングの話、但し今回も図面屋の実力不足故(本業はCFRPと空気読む事になりつつあるもんで…)前後のロール剛性比とリアにダウンフォースを盛った場合どうかね?というのをやってみようかと思い立っただけです(汗)
今回、但し書きがございます
・とりあえずサスに関しては前後のロール剛性比からくるアンダー、オーバーのバランスの変化に絞る
・あくまで市販FF車両MSアクセラという悪条件(?)のなかで何とかバランスをとる為の苦肉の策である
ということを御理解いただければと思います
特に空力、ダウンフォースを利用する車両において、もし1からデザインできるのであれば全く正反対ですから
本来、設計目標としては車両の重心と空力重心が全ての速度域で一致するのがある種の理想で、私がアクセラで考えている事は全く逆なのでご注意を…
さて今回の思い付きはとりあえずリアスタビ強化品が欲しいな~というものです
リアスタビを強化する(リアのロール剛性を上げる)とクルマの動きは一体どうなるでしょうか?
よく分からない人はグランツーリスモをお持ちでしたらセッティングを弄ってみましょう(笑)
リアルとは言い難いですが、無料でセッティングによる変化の傾向を確かめられるのは割と面白いですよ~(宣伝www)
基本的に後ろのロール剛性を上げるとオーバーステア傾向を示します
何故かというのを感覚的に簡単に説明しますと…
まず一枚の四角形の鉄板を思い浮かべて下さい
その四隅にバネを取り付けます
バネは2つセットで硬いバネと柔らかいバネを用意します
クルマのフロントを柔らかいバネのセット側、リアを硬いバネのセット側に見立てて、鉄板がクルマのロールのように傾くよう手で押してみます
柔らかいバネ一点でなく前後同じように傾くよう押すと、どのバネが最も多く荷重を受けているでしょうか?
傾きによって圧縮されている硬いバネが一番荷重を受け持っていますよね
これをクルマに再び置き換えます
硬いバネはリア側、スタビを強化した側の最も単純なモデル、鉄板は前後重量配分50:50の単純化モデルとして捉えます
そうすると車体が捻れないと仮定し前後のロール角がほぼ同じであればロール剛性が高い側が左右輪でより大きな荷重移動が発生している…と捉える事ができます
さて、今日の別なブログにも簡単に書きましたが、タイヤは粘弾性体なので我々が中学生の頃に習ったクーロンの摩擦則は適応できません
荷重が倍になっても摩擦力は倍になりません
その為、荷重移動が大きいリアタイヤ二本の合計グリップ力はフロント側より小さくなります
つまりオーバーステア傾向になるわけです
以上、簡単に説明してみました
…という事踏まえて少し割り切った考え方をしてみましょう
リアスタビを強化するとオーバーステア傾向になる、ただし前後車高バランスを変更した場合と違い、ロールする、つまりコーナリングしない限りグリップ力に影響しません
基本的にブレーキングはストレート上で開始し、その後ステアリング操作と共にブレーキをリリースしていきます
リアタイヤに最もグリップ力が欲しい時間はFFの場合、この進入手前のブレーキング時ですよね
さてクルマはコーナーのクリップに向かいます
リアタイヤが最もグリップ低下を起こして問題のない瞬間はいつでしょうか?
理論上はクリップにつく前後、旋回Gが最大となる瞬間、加速も減速もしないその時です
リアスタビ強化はこのグリップ力変化のニーズに面白いように一致します
あ、そこのMSアクセラ乗りのあなた、今、少し強化リアスタビ欲しくなったでしょ(笑)
でも残念な事に売ってないんですよ(泣)
造るしかありません
私も喉から手が出る程欲しいので一緒に少量生産しませんか~(媚)
これまでのリアウイングネタを読んで頂いた方にはもう展開が予想できると思いますが、次回はこのリアスタビ強化とリアウイングの相性が凄く良い事を熱く語りたいと思います(爆)
…ひとつ思いましたが、MSアクセラ用のリアスタビって他のグレードにも付くのですかね?
たしか昔カタログにはMSアクセラは23Sに比べロール剛性60%アップと書いてあったような気がしたようなしないような…
もし流用が効くなら試してみるのもアリだと思いますよ