• 車種別
  • パーツ
  • 整備手帳
  • ブログ
  • みんカラ+

図面屋のブログ一覧

2011年11月19日 イイね!

MSアクセラにリアウイングは必要か??? 番外編1 前後ロール剛性比の変更とリアダウンフォースの相性

MSアクセラにリアウイングは必要か??? 番外編1 前後ロール剛性比の変更とリアダウンフォースの相性久しぶりに長期連載物の番外編が登場です(笑)

いや、実はロールセンターアジャスターの事をブログネタにしたのと、最近聞いたFFレース車両のセッティングセオリーのお話、貴重な事に造った人と乗った人双方のお話を聞くことができまして…
少しばかりロールとリアウイングを強引に絡めてブログネタにしようかな~と
前回は一切触れなかったサスペンションとついでにリアウイングの話、但し今回も図面屋の実力不足故(本業はCFRPと空気読む事になりつつあるもんで…)前後のロール剛性比とリアにダウンフォースを盛った場合どうかね?というのをやってみようかと思い立っただけです(汗)

今回、但し書きがございます
・とりあえずサスに関しては前後のロール剛性比からくるアンダー、オーバーのバランスの変化に絞る
・あくまで市販FF車両MSアクセラという悪条件(?)のなかで何とかバランスをとる為の苦肉の策である

ということを御理解いただければと思います

特に空力、ダウンフォースを利用する車両において、もし1からデザインできるのであれば全く正反対ですから
本来、設計目標としては車両の重心と空力重心が全ての速度域で一致するのがある種の理想で、私がアクセラで考えている事は全く逆なのでご注意を…

さて今回の思い付きはとりあえずリアスタビ強化品が欲しいな~というものです

リアスタビを強化する(リアのロール剛性を上げる)とクルマの動きは一体どうなるでしょうか?
よく分からない人はグランツーリスモをお持ちでしたらセッティングを弄ってみましょう(笑)

リアルとは言い難いですが、無料でセッティングによる変化の傾向を確かめられるのは割と面白いですよ~(宣伝www)

基本的に後ろのロール剛性を上げるとオーバーステア傾向を示します

何故かというのを感覚的に簡単に説明しますと…
まず一枚の四角形の鉄板を思い浮かべて下さい
その四隅にバネを取り付けます
バネは2つセットで硬いバネと柔らかいバネを用意します
クルマのフロントを柔らかいバネのセット側、リアを硬いバネのセット側に見立てて、鉄板がクルマのロールのように傾くよう手で押してみます
柔らかいバネ一点でなく前後同じように傾くよう押すと、どのバネが最も多く荷重を受けているでしょうか?
傾きによって圧縮されている硬いバネが一番荷重を受け持っていますよね
これをクルマに再び置き換えます
硬いバネはリア側、スタビを強化した側の最も単純なモデル、鉄板は前後重量配分50:50の単純化モデルとして捉えます
そうすると車体が捻れないと仮定し前後のロール角がほぼ同じであればロール剛性が高い側が左右輪でより大きな荷重移動が発生している…と捉える事ができます

さて、今日の別なブログにも簡単に書きましたが、タイヤは粘弾性体なので我々が中学生の頃に習ったクーロンの摩擦則は適応できません
荷重が倍になっても摩擦力は倍になりません
その為、荷重移動が大きいリアタイヤ二本の合計グリップ力はフロント側より小さくなります
つまりオーバーステア傾向になるわけです

以上、簡単に説明してみました

…という事踏まえて少し割り切った考え方をしてみましょう
リアスタビを強化するとオーバーステア傾向になる、ただし前後車高バランスを変更した場合と違い、ロールする、つまりコーナリングしない限りグリップ力に影響しません
基本的にブレーキングはストレート上で開始し、その後ステアリング操作と共にブレーキをリリースしていきます
リアタイヤに最もグリップ力が欲しい時間はFFの場合、この進入手前のブレーキング時ですよね

さてクルマはコーナーのクリップに向かいます
リアタイヤが最もグリップ低下を起こして問題のない瞬間はいつでしょうか?
理論上はクリップにつく前後、旋回Gが最大となる瞬間、加速も減速もしないその時です

リアスタビ強化はこのグリップ力変化のニーズに面白いように一致します
あ、そこのMSアクセラ乗りのあなた、今、少し強化リアスタビ欲しくなったでしょ(笑)
でも残念な事に売ってないんですよ(泣)
造るしかありません
私も喉から手が出る程欲しいので一緒に少量生産しませんか~(媚)

これまでのリアウイングネタを読んで頂いた方にはもう展開が予想できると思いますが、次回はこのリアスタビ強化とリアウイングの相性が凄く良い事を熱く語りたいと思います(爆)

…ひとつ思いましたが、MSアクセラ用のリアスタビって他のグレードにも付くのですかね?
たしか昔カタログにはMSアクセラは23Sに比べロール剛性60%アップと書いてあったような気がしたようなしないような…
もし流用が効くなら試してみるのもアリだと思いますよ
Posted at 2011/11/19 17:02:00 | コメント(2) | トラックバック(0) | アクセラでサーキット | 日記
2011年11月19日 イイね!

ロールセンタアジャスターの説明が納得いかないかな

みんカラでも色々とロールセンターアジャスター関連に足跡残しているのでこんな事を書くと怒られそうですが、付けた方、ショップの方の説明がイマイチ不足気味でないかな~と思うのです

いや、実はですね、リアウイングの話をしたときにブログ上で数式を上げていくのが面倒だと気が付いたので「説明はシンプルに、数式は使わない」というのは良い事だと思うのですよ

ですが、それにしたって
「ロールセンターを適切な位置に戻すとロールが減る」

だけではちょっとまずいような気がします
ロール減らすだけならアンチロールバー(スタビっていうよりプロっぽい言い方でしょwww)の強化で良いわけですから

実はですね、アライメント変化を一部無視したシンプルな力学モデルで考えるとロールが減る≠グリップ力アップなんです
正確にはロールの原因が減る≒グリップアップです
じゃあロールが大きい方がよいのか…と言うわけではありません、アライメント的にもおいしくないですし、ロール方向のストロークは重力の影響で左右の接地圧配分を変えてしまいます


余談ですがロールセンター、私の部署では禁句です(汗)
「アレは分かってないヤツがさも分かっているかのように語る時の言葉だ」と怒られます(滝汗)

よく図式にされるロールセンターと重心の距離は全体的なロール運動を考える場合、瞬間の動き(⊿t)を考える為のものです…それと同時に語られる力学的説明はロール運動の微分の説明だよね要は(汗)
最終的なロール量を決定する要素ではありません
だってロールセンターも重心も動き続けるわけですから当然ですね(汗)
勿論全く影響がないわけではありませんが、ロール量を決定する唯一のパロメーターではありません

だからといって意味がないわけではありませんよ

確かにロールセンターの最適化は最終的なロール量を減らすことに繋がるかもしれません
ですがもっと大事なのはロールモーメントが減少する事です
言葉が適切か自信がありませんが、ロールセンターと重心はロール方向の荷重移動(これも怒られる、正確には慣性力による接地圧配分の変化だろ…とorz)を支配するパロメーターなんです
但し前述のように瞬間的に…ですがね

以前リアウイングの話をしたときに関連として前後荷重で「荷重が倍になってもグリップ力は倍にならない」という話をしました、この時は前後軸荷重とピッチング軸方向でのお話でした

それの左右版(ロール軸方向)と思って頂ければ簡単です
左右のタイヤのグリップ力を引き出す為には「理論上左右で荷重移動しないほうがトータルグリップ力は高い」ということになります

タイヤの発熱とその分布やら対地キャンバー角、トー(トーインのクルマのイン側がグリップしすぎると損ですよね)がありますし、重心=ロールセンタは色々設計に無理があるので現実的には多少ロールしてくれないと困るわけですけど

ロールセンターの適切化はロールモーメントを減少させ、左右のタイヤグリップを効率よく引き出す事ができる可能性があるわけです
「何か知らんがロールが減った!!」よりはありがたみがある説明だと思いませんか
どこかで売り文句に採用してみませんか??? 今ならお安く相談にのりまっせ~(嘘)
まあ古典物理と機構学やった人なら既に気づいてますわなorz

ここまではロールセンターを適切化するという話の良い事を語ってみました(笑)

ここからは悪い事というか心配な事を語りましょう

私が一番危惧するのはバンプステアの特性が大きく変わってしまう事です
タイロッドとの角度が随分ずれてしまうのでこちらも補正する必要があるでしょう
というかこっちを補正できないならちょっと保留したほうがよいのではないかと…

またイン側のタイヤのアライメント特性がステア特性を決定する上で、現状よりやや支配的になりますのでトーインはダメ、トーゼロかアウトでないと活かしきれないのかな~と

あとは前後のロール剛性比にも影響がありますのでステア特性の変化には注意…後ろのセッティングも同時に見直したほうがよいかと

簡単に思いつくだけでもこんな感じです

ついでですが、私のような下っ端図面書きがロールセンターの事に気が付いているわけで、メーカーが理解していないわけがないですよね

そもそもコーナリングって減速、つまりフロント側がピッチング軸のモーメントによってバンプストロークした状態になる事とある程度セットなのは織り込み済みだと思います
勿論スポーツ走行に特化した考え方はしていないと思いますが、一般的な車高調整式サスペンションの推奨値である20mmダウン程度のストローク量は織り込み済みなのではないかと思うのです

しかも有効ストロークが短い分バネレート上がってますので、そこから先のロールセンターの変化はノーマルより少ないと思いますし…ロールの原因左右の荷重移動量はノーマルサスが20mmストロークしてからさらにロールする瞬間と変化なしだけどサスペンションリンクの角度変化はバネが固いと小さくなるわけで
なので私程度、たまにサーキットを走るくらいであればあまり手を出さないほうが無難ではないかな~と思います

サーキットが主、日常が従で全体のバランスを変更できる程お金と心に余裕のある方ならば手を出してみる価値はありますし、得られるものもあるのではないかと思います

最後に一つ
ロールセンターはアームの角度で決まるわけじゃないよ~
あくまでリンクとリンクを結んだ直線の角度関係から決まるから~
たまにDIYでアームだけ角度変わっている人とか、アームの角度しか変わらないしょうもないパーツがオークションで出回っているのも見かけるので気をつけて~


え、なんでこんな事書いたって…そりゃあ勿論安くて効果あるかも…って期待したからですよ(笑)
でもトータルの戦闘力を上げる為には結構な投資が必要そうなので図面屋は諦めましたorz
Posted at 2011/11/19 11:53:22 | コメント(2) | トラックバック(0) | | 日記

プロフィール

「御殿場市内は積雪10~15cm程度、このまま夜中まで降ると少なくとも20以上~40cmの積雪になると予想されます。東名通行止めはほぼ確実かと思います。みんな今日はもう出かけるのやめましょう、FSWテストも中止だ…」
何シテル?   01/22 16:49
なんだかんだ言って、結局サーキットに戻ってしまった大人気ない三十路です(笑) おかげでアクセラも少しずつ凶暴化していきそうです
みんカラ新規会員登録

ユーザー内検索

<< 2011/11 >>

   12345
678 9101112
1314 1516 1718 19
2021 2223 2425 26
2728 29 30   

リンク・クリップ

ナリモ走行画像♪ 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2012/12/04 11:27:26
相方ブログ(最近さぼり中) 
カテゴリ:その他(カテゴリ未設定)
2009/05/23 18:03:02
 

愛車一覧

マツダ アクセラスポーツ(ハッチバック) マツダ アクセラスポーツ(ハッチバック)
パワーは充分なクルマなので、それを活用出来るシャシーと運転技術を求めて精進したいと思います
輸入車その他 その他 輸入車その他 その他
四十路手前で初のドロップハンドル自転車を購入 春になったら富士山が綺麗に写るポイントまで ...

過去のブログ

2017年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2016年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2015年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2014年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2013年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2012年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2011年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2010年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2009年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2008年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
2007年
01月02月03月04月05月06月
07月08月09月10月11月12月
ヘルプ利用規約サイトマップ
© LY Corporation