先日深夜バスで護送(笑)される際暇つぶしに考えていた事です
どちらかといえば性質としては私が近いと思っている「右」の人に総攻撃を喰らいそうですが、軍ヲタとしてあまり評価していないモノが3つあります
・ユーロファイター
ノーブラックボックス、独自改修可能、日本型発展機も視野に…とずいぶん都合の良い話が多いですが、ヨーロッパの企業はF1を見ていても他のモータースポーツを見ていても「老獪」と言う言葉が似合うタフネゴシエーターが多く見受けられます
そんな簡単にいかないのでは…と思います
独自改修可能というより、「まだできてない(できそうにない)から勝手に作ってくれ」が正しいように思います
飛び始めたのは1998年くらいからですが、当初目標とした性能を有していないという点ではこれもF-35と同じく未完成機…ともいえなくもありません
海外での導入実績は未だ未完成形のトランシェ2まで、最終形態であるトランシェ3は現在生産と配備を進めている状況です
現実的な性能として次期F-X候補であるF-35、FA-18E/Fと比較してカタログスペックで優れる点もあり、なおかつ日本で要撃機として使用するには機械的(決して電子的ではない)に優れた性質をもちます
超音速巡航性能、武装を取り付けるハードポイントの位置と数、外部燃料タンクを含めた航続距離、この3つに関しては3機のうち最も優れています
ですが噂を聞く分には電子兵装、特にレーダーに難があります
ユーロファイターは既に日本でも技術を確立したフェイズドアレイレーダーの開発に手間取っています
このレーダーは現在完成(制式化)していないだけでなく、日本へ提出されたF-X回答案でも未実装と噂されています
これに関してどう評価するのかでユーロファイターという機体に対する評価が分かれるのだと思います
日本にフェイズドアレイレーダーがあるのであれば補える…と考えるか
電子兵装のレベル全般に問題がある…と考えるか
私としては後者程深刻に心配はしませんが、近代航空戦の胆であるレーダーがイマイチという点は非常に気になります
そしてこのレーダーの件と合わせて「ノーブラックボックス」である事も非常に気になるのです
ノーブラックボックスというのはBAEシステムズ→日本に対してのみ成立するのか?
ひよっとしたら日本→BAEシステムズでも成立させる必要があるのか?
性能はさておき、世界でアクティブ式のフェイズドアレイレーダーを戦闘機に実戦配備している国はアメリカ、日本くらいのものです
せっかくの優位性を手放すような契約にならなければ良いのですが…
ヨーロッパは特亜も日本も基本仮想敵国ではありません
状況さえ許せばどちらにも兵器を売りたいのです
日本の場合売るのではなくライセンス生産ですが…
敵とも味方とも分からない相手に比較的優位性を持つ要素を渡すハメにならないよう注視が必要です
本当に「右」の人にはアメリカべったり路線からの転換と言う点でも推す人が多いみたいですが、私としては欧州よりアメリカのほうがまだ付き合いやすいように感じます
太平洋を挟んだ隣国ですから利害の一致することが多いですからね
個人的にはこれがいいんだけど架空な上に地球製ですらないwww
・田母神氏と核兵器シェアリング
空自の元幕僚長が上記ユーロファイターを推している事に比べると私の懸念はくだらないものかもしれませんが、この田母神氏もあまり高く評価していません
航空戦略に関してはプロですから、氏のユーロファイター推しは私の意見より説得力があることは否定できません
また思想的に「右」の人に好かれるところがあるものの、「左」程無茶ではないと思います
ただ、氏の核兵器シェアリング導入を検討せよという考えは評価できません
核兵器シェアリングの実態は一言でいえば自国内での核兵器使用を覚悟する事であり、戦略兵器としての抑止力を得ることはできません
核ではありますが、運用思想としてはあくまで強力な弾頭を持つミサイルか巨大な爆弾の延長線上にあります
全くメリットがないわけではありません(陸上戦力に劣っても充分な反撃が可能とか、敵の揚陸インフラに負担をかけることができるとか)が、多くの核武装肯定派が求めているであろう核抑止力≠核兵器シェアリングだと思うのです
最も核兵器シェアリング論を展開し、問題点を我々に見せることで本格的な核武装を肯定しようとしているのかもしれませんが…
書いていて思いました、本人を評価しないというよりは現在の田母神氏支持派というか「担いで」いる人を評価できないのですね
それは氏を評価する人というのではなく、メディアへの露出の仕方等をコントロールしている誰か…いるのではないかと思うのですけど、妄想ですかね???…ということです
・心神
大事な事だから大きく書きましょう
心神は戦闘機でもなく戦闘機の試作でもなく先進技術実証機です
あれが完成したからといって日本の防衛にすぐに寄与するものはありません
アレそのものに幻想を抱いて許されるのは正直中学生まででしょう(笑)
アレは防衛も含めたもっと大きな事、安全保障に後々与える影響があると思います
アメリカ以外でも高いステルス性を持つ機体の開発は不可能ではない事を示す
(日本はやる気になれば核も持てますという状況を作り出している事に似ています)
ステルスが可能であれば当然カウンターステルスにも一定の理解があると敵対国に疑わせる
この二つが可能になるかもしれません
私も随分と幻想を抱いていると批判されても返す言葉がありませんね~(汗)
しかしながら現在より、アメリカも含め世界に日本に対してあまりにナメた態度に出るなら「一人でできるもん」とこっちも脅してみる為の軍事というより政治の為のカードとして一定の効果があるでしょう
評価しないと言いつつ心神が飛ぶ姿は見てみたいもんだ…