エアコンガスチャージについてのあれこれ
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後輩が自分のL175ムーヴカスタム(みんカラには未登録)にエアコンガスチャージとワコーズパワーエアコンプラスを注入したと連絡が有り。
元々冷えているのに何故かエアコンガスを注入後、加速時に「ウォーンと異音がするんですよ。で、加速が鈍くなったんです。」と聞き、チャージホースを持って診てあげました。
チャージホースを挿してゲージを見るとレッドゾーンの三分の一まで針が上がっている。
後輩に「お前さ、これガスの入れ過ぎで異音がするんだぜ?」と教えました。
チャージする前はブルーゾーンの中央を指していたとの事。充分入っとるやないけ(笑)
ガスを大気解放して(ホントはやったらダメよ)画像の位置まで抜いたら異音が無くなり、加速不良も改善されました。勿論、冷房も寒い位に効いています。
みんカラを徘徊しても適正値を指しているのに何故かガスを補充する素人さんが居て驚きました。
なぜ異音と加速不良が発生するのか教えますね。
ガスが適正値だと適度な圧力でコンプレッサーが回る為、適度な負荷でガスを循環させています。
ところがガスを過充填するとパンパンにガスが詰まった状態で抵抗が掛かったまま無理矢理コンプレッサーを回すので、過負荷となって異音が発生し、加速不良の原因となります。
コンプレッサーはクランクからベルトで回していますからね。
また、逆にガスが少なくてもコンプレッサーから異音が出ます。
ガスが少ないのも何かしらのトラブルが発生している状態です。
コレを放置すると確実にコンプレッサーを壊します。
なら対策はどうすればいいの?
コレはタブーな手法ですが、低圧側の注入口にドライバーを突っ込んでガスを大気解放するしか有りません。(ガス回収機が有る場合は適切に措置して下さい)
昨今のエアコンはフィルターの詰まり・エバポレーターやサーミスタの汚れでも効きが悪くなり、コンプレッサーオイルが少ない状態でも効きが悪くなります。(コンプレッサーは個体差が有るので)
また、アイドリングが低い、コンプレッサーリレーの故障、ラジエターファンが回らないのも原因です。
そして画像の辺りまでガスを減らします。
ブルーゾーンの中央値付近まで指していれば、冷房は充分に冷えます。
昨今の様な猛暑日だとガスが膨張するので、画像の位置よりも2割程度圧力が上がります。
そもそもコンプレッサーは年中回していた方が保護にもなりますし、ガス漏れを防いでくれます。
年中エアコンを稼働させても、ガスが減るのは数ミリグラムです。殆ど減りません。
ましてや後期L175ムーヴ、LA100ムーヴ辺りのまだ新しい年式だと、普通に使用していればガス漏れなんぞ発生しません。
私のムーヴは画像のガス量でも寒い位に冷房が効いています。
何が1番言いたいのかは「冷えてるならば欲を出すな」コレに尽きます。
また、エアコンプロテクターEXのパーツレビューにも記載しましたがエアコンを壊したく無いのであれば、エンジン始動後にエアコンONし、エンジン停止前にエアコンOFFしましょう。
コンプレッサー保護の目的として。
添加剤の補充はオッケーですよ。
自分のスキルを過信してデリケートなコンプレッサー類を壊して無駄な修理代を払う前に、先ずはエアコンの構造を学びましょう。
また、自信が無い場合には無理して自分で作業せずに整備工場やディーラー、電装屋へ委ねて下さい。整備士時代、エアコン修理を飽きる程経験した為に警告の意味を含めて投稿しました。
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