2019年10月17日
空と空気とオープンカー。
僕が70万こみこみでFC買った頃。
S2000とR34とS15シルビアが新車で発売されていた。
初代ボクスターもこの頃に発売を控えていた。
NBロードスターも新車で売られていたはずだが全く記憶にも話題にもならない不人気車だった(笑)
硬派な走り屋を自称していた自分は
バイト先の正社員がS2000を新車で買っているのを見て
しょうもない車に450万(笑)
と嘲笑していた。
オープンカーとかサンルーフとか死んでも乗りたくないわ。
と思っていたのだ。
チャラい。
それだけにしか僕の目には映らなかった。
実際社内規定でクーペやセダンを乗り継ぎ、限りなく透過率0%に近いスモークを三面張りして運転してると
プライベートな空間
が心地よく感じた。
たまたまついていたサンルーフ車は嫌で仕方なかったがEG9のフェリオ
で安いものはサンルーフ付きだった。
ところが乗ってみるとこれが案外気持ちいいではないか。
当時はタバコを車内で吸う人が多かったからサンルーフ=喫煙者
というイメージもあった。
そこにきた
ハワイのファイヤーバードコンバ。
一瞬で解放感の虜に。
帰国して直ぐに986型のボクスターを購入したのは前述の通り。
この頃はまだ外車のオープンカーなんて手軽に手が出せる代物ではなかったと思う。
SUVのないポルシェ時代のオープンカー。
そりゃもう、インパクトがすごい。
よく道で知らない人に声をかけられたものだ。
真っ黒なオープンポルシェ。
結婚式にいけばベンツは砂利駐でもボクスターはホテルのエントランスに停めさせられた。
その頃の僕は
真夏でも開ける
真冬でも開ける
雨が降ったら速く走って開ける(笑)
とにかくまだ世間が車に関心を示していた時代。
よくも悪くも目立つ。
ボクスターが新車当時は
とにかく
デリカ
サーフ
パジェロ
トラック
これが臭くて頭が痛くなった。
バファリンは愛用だ(笑)
幌は閉めない(笑)
特にトラックの進化はすごいと思う。
とにかくハワイとは違うなー
と思った。
そしてタバコ臭い。
喫煙者が多くタバコが安くて前方の車やら横の車やらの煙がくさいなーというイメージ。
信号待ちしてても道行く車、バイクもハイブリッドなんかない。
とにかく臭い、うるさい。
一日ツーリングに行き鼻をかむと黒く汚れていた。
時は流れ。
あの時代と明らかに変わった事がある。
ロードスターのキーを手にし、数年ぶりに幌を開けた。
最近ふと気がついたのだ。
空気がキレイだ。
初めてオープンカーを手にしてから17年余。
最近は黒煙吹いてるようなディーゼルトラックは減ってるし、SUVもクリーンディーゼル。
バス位かな、臭いのは。
そして信号待ちしてても。
みんなハイブリッドかアイドリングストップ車。
タバコは存在そのものが文字通り煙たがられ(笑)
車内禁煙派が圧倒的。
アイコスは気にならない。
道路が静かでクリーンに変わった。
台風やら豪雨やら。
地球の事を考えると電気自動車の100倍地球を汚してる、燃費の悪いガソリンと爆音で走る自分の車は
明らかに悪。
そして
みんな車に興味が無くなっている。
オープンカーだからと喜ぶのは子供くらい。
シャコタン爆音のロードスターが信号待ちしてると隣に車は並ばない。
なんか、ずらされる(笑)
スカジャンとかタンクトップがいけないのか?
フェラーリが走っても
ランボルギーニが爆走しても
ちんそうだんが暴走しても。
街の人はスマホに夢中だ。
女の子がカッコいいという車をみるとハイラックスピックアップだった。
そうか、あれがモテ車なのか。
社会はモータースポーツそのものに無関心になったと言わざるを得ない。
高級車がありふれて格差社会が明確になったというのも否めない。
ふつーに走るベントレーやアストン、レンジのコンバーチブル。
カイエンやマカンに乗るのはふつーのおばちゃん。
ボンネットの明け方、知らないだろ。
いや、ポルシェってことすら知らなそう。
ロードスターは町に溶け込む丁度良いデザイン。
身の丈にあった存在感。
夏は幌を閉めてエアコンをかける。
お気に入りの音楽をスマホから聞ける。
夏の夜やこの時期、ふと思い立ったように。
夜空やネオンを眺める為に、秋の遠い空に。
早朝の峠道に。
幌を開けて走る。
オープンカーの幌を開けると
宇宙と繋がるんだよ。
誰の言葉だよ、いい言葉だね。
あぁ、一つ解ったことがある。
いくら無関心の人でも
オープンカーに乗せてみると笑顔になっちゃうんだな、これが。
ジェットコースターみたいなものなのかな?
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Posted at
2019/10/17 21:38:33
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