
ども!旦那(後期型)っす(゚∀゚)ノ
今回は自動車を整備する上で基本中の基本工具。ソケットについてまとめたいと思います。
自動車に使われているエンジン、駆動系、足回り等、大半のネジはボルトの頭が六角形状のものが多い為、ソケットに関しては基本工具の一つ。
基本工具故にknipexなどの専門メーカーを除き、総合ツールメーカーであれば各社ほぼ必ずラインナップされていますがOEM製品なども多く、一見別のモノに見えるけれど、実は刻印変えているだけで同一のモノというのも多いカテゴリーですね。
個人的には近年、工具の品質や技術向上がめざましいカテゴリーの一つがソケット関連だと思ってます。
2000年代前半ぐらいからSnap-Onの特許が切れた為かソケットのボルト&ナットの接触面がボルトの角に接触してボルト&ナットを締め&緩めする『線接触形状』が、ボルト&ナットの角の側面にソケットを接触させてボルト&ナットの角を傷めない『面接触形状』に変わった為、ボルトを非常に舐めにくくなったなぁという印象がありますね。
昔は12角の線接触形状なんかは古い車のネジに使ったら一瞬で舐めましたが、今ではこの『面接触形状』でだいぶ使い勝手が向上しましたね。
また昔はSnap-Onが小さくて使い勝手が良いと言われていましたが、現在では各社かなりコンパクト化が進んでおり、小さくなってきている傾向にあります。
さて、ソケットの選び方ですがソケットの場合、選び方の基準で大きな要素を占めるのが『使用頻度』ですね。
基本工具だけにメーカーによっては頻度が高いと金属疲労で割れます。
はっきり言って仕事で使う様なプロユーザーの場合、お金に余裕があるならSnap-On買っておいて損は無いです。バンセで買えば永久保証&基本交換品を持ってきてくれますし。
が、私の考え的にはソケットが破損した場合は作業が止まることが多いので、交換品を待つぐらいならスペアで持っておける様な安価でありながら高性能のソケットの方が実戦的だと思ってます。
原則、ここでは例によって、使用用途は車のDIY(主にメンテナンス、改造、サーキット走行)で
①使用頻度
②性能、利便性
③強度信頼性、入手のしやすさ
④値段
⑤デザイン
上記の基準でおススメできるソケットをご紹介したいと思いますが、そういった意味ではいろんな方にお勧めできるモノをかなと思います。
上記の使用用途で必要なソケットの種類ですが
1)スタンダードソケット(6角)
2)ディープソケット
は必須だと思います。
6角というのが特にポイントですね。やはり6角の方がボルト&ナットに対して接地面積が大きい為にボルト&ナットを舐めにくく、現在ではラチェットハンドルの多段化が進んだ為、6角形状でも不都合を感じなくなりました。
で、あれば便利なのが
3)ナットグリップソケット
4)セミディープソケット
5)スタンダードソケット(12角)
6)ツイストソケット
だと思います。差し込み角はまずは3/8で良いと思います。
が、ある程度工具が揃ってきたら1/4の工具セットと1/2のソケット、エクステンションバー、ラチェットハンドル、ブレーカーバーがあると作業が超楽になります。
差し込み角の違うモノはまた別の機会に。
ホイール用、インパクト用もまたの機会に書くので省きます。
1)スタンダードソケット(6角)
Ko-ken Z-EAL 6角ショートソケット 3400MZ
もはや有名なったシリーズですが、素晴らしいです。文句無しのNo.1ソケットと言い切って良いと思います。
世界的に非常に高い評価を得ているko-ken。これぞMade in japanの技術だと思わせる逸品。
最大の特徴は何と言っても全長の短さ。
コンパクトさを追求し、狭い箇所へのアクセスが要求される近年の自動車整備において飛躍的に使用範囲が広がります。
また背の低さと同様に強く要求される外径の細さ(薄肉)も追求。ko-ken史上最も薄肉に設計されているとの事。
さらに最終的にボルト/ナットと接する役目を担うソケットの六角開口寸法も DIN/ISO等の規格の制約があり、規格に沿った精度設定では対象となるボルト/ナットの二面幅に対して大きなクリアランスが発生してしまう所をこれらの開口寸法公差を標準規格よりも狭い範囲に設定、ko-kenの誇る冷間鍛造技術により高精度な開口寸法を実現。
近年の自動車に多く使用されている頭の低いフランジボルトへのはめ合わせを考慮し、ソケットの先端端面から六角開口へと繋がる内面取りの角度をより浅く設定。
今まで浅掛りになりがちであった頭の低いボルト類 にも奥までしっかりはめ合わせが可能となり開口寸法の精度追求と相まって、かつて無いフィット感とトルク伝達性能を実現しています。
また四角の凹と凸で接合されるソケットレンチ類の凹側の寸法精度を追求。現状ISO/DIN等で定められている汎用ソケットレンチの差込角規格に合わせるとどうしても接合部同士のクリアランスによりガタつきが出てしまうことから、四角凹側を凸側の二面幅に極限まで近づけることにより接合部分のガタつきを低減しています。
さらにソケットレンチ同士は四角の凸側に埋め込まれた鋼球とスプリングによって保持されていますが、保持を受ける凹側内に設けられたボールディンプルの形状を新開発し、接合されたお互いを引き付け合う作用を引き出すことに成功。
接合部精度の向上と 相まって優れた接合性を実現しています。
他社との相性もありますが、Z-EALシリーズ同士でエクステンション+ソケット等を接続するとほぼガタ付きが無く、他社との組み合わせでも非常にガタ付きが少ないです。
尚、開発する上でのコンセプトとして高いクオリティとコストダウンを両立したKTC21世紀Verシリーズをターゲットに開発を進めたという事。
実売価格がソケット一つ当たり500円以下と非常に安いのも大きなメリットですね。
サイズは8、10、12、14、17、が基本ですが、11、13、19、21、22、も買っておいて損はないです。
セットで買ってしまうのが一番手っ取り早いですね。
スタンダードソケットのサイズはなるべく幅広く持っていた方が後々になって後悔しないですw
ソケットのコンパクトさといえば昔はSnap-onのスタンダードソケット、同ロープロファイルソケット、Mactoolsのスーパーショート等が有名だったのですが比較的高価な為、近年このソケットが上記のクオリティの高さと値段の安さもあいまって、ショートソケットと言えばこのソケットと言っても過言ではない位有名ですね。
2)ディープソケット
KTC21世紀Ver ディープソケット
必須とも言えるディープソケットですが基本的にそこまで使用頻度は高くないので、基本的な性能を持ちつつ、安価なモノで良いと思います。サイズは8、10、12、14で十分だと思います。
お勧めはKTCですね。余裕がある方はko-ken Z-EALシリーズでも良いと思います。
3)ナットグリップソケット
Ko-Ken RS3450M/8 ナットグリップソケットセット
車の内装、エンジンルーム等、ありとあらゆる所で活躍します。
マグネットではなくボールポイントでグリップするソケット。構造上、ネジの材質を選ばないでホールドできるのが最大の利点ですね。
サイズは最低限は8、10、12、14があれば良いと思いますが、結構便利なのでセット買いする事をお勧めします。
4)セミディープソケット
KTC21世紀Ver セミディープソケット
長さがちょうど良く、使いやすくて痒い所に手が届くのがセミディープソケット。
とは言ってもディープソケットと同じくやはりスタンダードソケットに比べると使用頻度は多くないのでお勧めはKTCですね。
5)スタンダードソケット(12角)
STRAIGHT / TOOL COMPANY STRAIGHT FLAG ダイヤモンドカットソケット
知られざる一品。FLAGブランドの中でもこれだけは別格の出来の良さ。
主に上質な台湾工具を主にオリジナルブランドを展開しているストレートより販売されているFLAG ダイヤモンドカットソケットシリーズ。
FLAGとはストレートの子会社である秦製作所で製造。Made in Japanです。
秦製作所はJIS認定工場で海外向けOEM生産実績もあるメーカー。
FLAG一般ラインナップは低価格故に荒い質の製品が大半を占めますが、別格なのがFLAGダイヤモンドカットソケット。
面接触はもちろんの事、材質は特殊鋼を仕様、一部サイズ以外はしっかり鍛造で打ち抜かれており、強度が高いです。
スクエア部の差込部もガタ付きが少なく、各部サイズもネプロスと同等、Ko-KenのZ-EALに迫るコンパクトさ。
そして価格も低価格で500円程度、極めつけは何と永久保証対象製品と、恐らく12ポイントスタンダードソケットでここまでエンドユーザーの要望をてんこ盛りした製品は他に無いだろうという一品。
ラインナップは10mm以上は12ポイント仕様のみ。
8㎜、9mmだけ6ポイントと変則的で、セット販売はされておらずバラ売りのみという男らしいラインナップ。
手持ち工具で1セットは持っておきたい12角ソケット。
Ko-KenのZ-EALは12ポイントが設定無いので、是非使って頂きたい一品です。
6)ツイストソケット
アストロプロダクツ 3/8 ツイストソケットセット 9PC
色んなメーカーから出ていますが、滅多に使う物ではないので(というか、使わないに越したことはない)とりあえず安価なアストロプロダクツ製を。これに関してはあまりどこのメーカーも差はないと思います。
どちらかと言えば特殊工具よりなソケットですが、ワンセット持っているといざという時に非常に重宝します。
という感じですね。
ポイントとしては絶対的な性能ももちろん大事ですが、ソケットに関しては実際はサイズを幅広く持っておく方が色々な作業で対応出来るので、サイズラインナップを多く持つのがポイントですね。
後は捨て工具用にストレート、アストロプロダクツ、sk11等の8、10、12、14、17あたりの面接触のソケットを持っておくのも良いと思います。
今回はこの辺で。
ではまた!旦那(後期型)でした( ̄Д ̄)ノ