4月30日は、元々の天気予報は、雨の予報でしたが、天気予報が目まぐるしく変わっている様で、前日の夜から降っていた雨も、朝方には雨も止んだ事で、遽に移動運用の気持が芽生えて来ました。家内からも「今日は行くんやろ?」と言う問い掛けがあり、その時は、無条件反射的に「行くよ!」と返した私でしたが、それでも逡巡する気持ちがあったのか、ボウリングの練習に行った家内を尻目に、ウダウダと11時頃まで怠惰に過ごしておりました。
外の様子を見ると、朝方には、日差しもあった空が、曇り空に変化していましたが、逆に直射日光がない分、暑さも軽減されて無線には向いているかも?と考えて、俄然、行く気になって、交信ノートや時計、その他の機材をバッグに詰めて自宅を出て駐車場に向かいました。その後、いつもの公園の中間部の大駐車場に到着すると、止めたいエリアには、僅かに1箇所だけ駐車スペースが空いていたので、そこにバックで駐車したものの、ドアの開閉ですら厳しい状態でした。
そんな状態でしたから、準備するにも左右の車に配慮する必要があり、オマケに平日(人によってはGWではありますが)しか出来ないとばかりに、いつもは、バランをV型にするところ、水平方向にバランの形状を変更した事で、余計に神経を使う事になります。それは、V型だとエレメントが垂れても、角度があるので問題はありませんでしたが、水平だと、アンテナポールを一番下まで下げた状態だと、駐車場側にエレメントを伸ばさざる得ない状況になり、通行する車や人に接触させる可能性があるからでした。
アンテナを上げる頃には、右隣りの運転手も車に戻って、ハッチバックを開けて作業をしていたので、特に周囲の状況には注意を払う必要がありました。いざ、アンテナポールを引き上げる際には、急いで、左右のエレメントを取り付けて、一気にアンテナポールを引き上げる必要があり、その時の同軸ケーブルの挙動によっては、右側の車に当たらないとも限らないと考えて、その車が出るのを待ってからアンテナを引き上げたので、かなり時間を取られてしまいました。しかも、車内の準備を先行させたくても、今度は左側の車が干渉するので、それも出来ませんでした。
そうして、全ての段取りが終了したのは、12時も中盤になった頃でした。最初にエレメントを合わせたのは、IC-7300Mの上限周波数である50MHz帯でした。50MHz帯のエレメント長は、かなり短めだったので、その分、取り付け易かった事は確かにありました。一方、日頃から、ワッチすらしていない同周波数帯は、ロールコールのメンバーから、50MHz帯に対する熱い想いを、聴かされていたので興味がありました。その局は、無線機のスイッチを入れたら、先ずは50MHzのビーコンを確認すると言ってましたね。
しかし、50MHz帯での異常伝播を経験した事がない私にとっては、特に期待度はありませんでした。先ずは、ワッチから入ったものの、聴こえて来るのはノイズばかりで、早々にやる気が失せてQSYする事にします。そこで、次の周波数をどこにするか思案したものの、水平ダイポールにした時の14MHz帯に興味が湧いて来て、エレメント長が短かった50MHz帯から、ほぼ、マックス長の14MHz帯にエレメントを伸ばすのは、かなり抵抗がありましたが、せっかくだからと実行する事にしました。
先ずは駐車場の様子を窺う事から始めます。駐車場に特に動きが無かったので、今がチャンスと捉えた私は、急いでアンテナポールを降ろして、背伸びしながら、アンテナエレメントをバランから外して、周囲に影響の少ない垂直方向に傾けながら、14MHz帯の刻印に合わせて、再びバランに戻しました。もう片方のエレメントも、同じ要領で取り付けます。それから、再度、駐車場を確認して安全を確認して、一気にアンテナポールを引き上げました。その後は、14MHz帯のSWR調整から始めて、ワッチに入ったものの、コンディションは芳しくありませんでした。
そんな悪コンディションの中、唯一、聴こえて来たのは僅かに1組で、北海道の局と東京の局との交信でした。どちらの局も、私の無線機には、59オーバーで入感していましたが、この交信を狸ワッチしながら、遅めの昼ごはんを食べる事にします。交信を聴いていると、どちらの局もリニアアンプを入れていて、〜500ワットの局だったと知り、これだけの悪コンディションの中でも交信が出来ているのは、8エリアと1エリアのパスが良かった事もあるのでしょうけど、パワーもあったのかな?と、理由を知った気分になりました。しかし、それと同時に、そうまでしないと交信が成立しない事実に、早々に諦め気分にもなりました。
そんな事もあって、14MHz帯での交信は実質無理と言う気持ちが大勢を占めて来た事で、QSYする事を選択します。次に選択するのは、流れ的には18MHz帯でしたから、マックス長の14MHz帯からは、短くなる分、少しは気が楽ではありました。前出の手順で、エレメントが、車や人に接触するかも知れない恐怖を感じつつ、無事に18MHz帯にシフトした私は、SWR調整後にワッチに入ったものの、ここでも、コンディションは芳しくありませんでした。そんな中、沖縄県島尻郡八重瀬町の移動局の変調が入感して来ました。しかも、結構なパイルになってる様でした。
私は、折角、移動に来たのだからと、交信をワッチしながらアンテナを回して、感度が最良点になる様に調整しました。更には、出力も50ワットに引き上げてから、他の局に混じって参戦したのでした。何度かのコールの後、14時19分にJP1/6局に取って貰えて交信がスタートしました。その間もコンディションの変動は激しかったものの、何とか交信が成功して、カード交換の約束をしてファイナルとしました。その時点での18MHz帯で入感していたのは、この沖縄移動局と、海外の局だけでした。海外の局との交信に興味が無かった私は、次は21MHz帯だな。と考えていた時に、急に雨が降り出して慌てます。
アプリの天気予報を確認すると、いつの間にか、雨の天気予報に変わっていました。しかも、夕方まで続く予報にもなっていました。その時点の雨は、まだまだ雨粒程度だったので、基本的に、雨の日の運用はしないと決めていた私は、即刻、中止する事に決めました。29FMのGW移動伝搬実験が開催された、3月23日〜24日に関しては、期日指定の伝搬実験だったので、QRVは仕方ないシチュエーションだったので強行しましたが、アンテナや機材の雨養生や、設営時の面倒臭さや撤収時の、アンテナや同軸ケーブルの水分拭き取り等を考えると、雨の運用は割が合わないと感じていました。
1987年の開局時には、常にアンテナも無線機も車にある状態でしたから、雨だから、雪だから、晴れだからと言って、運用の可否を決める事はありませんでしたが、現在のスタイルは移動地に到着してから、運用の準備に入ると言う方法ですから、常に天候ありきの運用となっており、準備や片付けに煩しさはあるものの、アンテナや同軸ケーブル等の、劣化は最小限に抑えられるメリットもあると考えています。とは言え、僅か1交信のみで撤収せざるを得ない状況ではありましたが、この決断は、後に雨が本降りとなった事で肯定される事になりましたね。
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2024/05/01 11:26:44