モノや道具の使い方は、それを所有した人によってさまざま。
以前、超かっこいいダンディな方が乗っておられる「Evo」モデルを拝見したことはありましたが
今回リス園ガレージで修理整備を受けていたのは、赤い個体。
同じランチャデルタインテグラーレ。
電動ファンが回らなくなって入庫。走行27万キロのワンオーナー・・
屋根なし駐車場で毎日仕事でフル稼働。一度オールペンしている外装も少々くたびれ気味だし、アルカンターラの内装もシートはすごい状態だし、ヘッドライニングも気持ち落下気味。。でも運転者には全く気にならない落下度合い。。
電動ファンの脱着のために、バンパー→コンデンサー→オイルクーラー→ラジエーターを取り外していく。。。よく考えると、ルーテシア3よりはるかにばらしやすいかも。そしてラジエーターコアサポートの下部に鎮座する「ベルトーネ」のマーキング。。かっこよすぎです。
そしてこの状態でターボの講義スタート。
「これが吸気側、これが排気側、そんでタービンにはエンジンオイルと冷却水がこの部分にこう入って、それぞれここから取り出して、こういう風に水とオイルが流れている。・・」ふむふむ。。
「ヘッドガスケットってのはここで、この下がシリンダーブロック」
「エキマニがステンレスになったのは最近で、このころはみんな鋳鉄。だからこうやって錆びている」
「エンジン横置きのターボ車で、前方排気と後方排気の違いはあるけれど、この取り回しの考え方は、今も大して変わっていない。」
見ていて思ったのは、エンジンルームの中は、灼熱地獄だ。。NAのルーテ3RSですら、すごい熱なのに、ターボ車なんてとんでもないことになっているんだろうな。。
そのエンジンルームはもう、「鱒寿司」で隙間無し。
これを何十台も整備した経験がある人なら、ルーテシア3RSのエンジンルームなんて、赤子の手をひねるようなものなのかもしれません。
(だから車両を預けて数分後にはミッションマウンとまで見えているのかも)
今回、電動ファンの脱着と、右ヘッドライト内部のステー破損修理のための、脱着のお手伝い。それにしても、このヘッドライトユニット、現代のものとは全く異なり、プロジェクターライト構造も丸わかり。
「ルーテのだってカラを割ればこれと同じだよ」っていうけど。。
純正でカラすらないっていうヘッドライトも、最近はないよなぁ。。
今じゃ完全にコレクターズアイテムのデルタインテグラーレ。
使われ方は様々だけど、これだけ酷使されても、走り続けているっていうのが
基本的にタフな車なのかもしれません。
すごいものを見せてもらいました。
ちなみに、今回の電動ファン回らずは、
モーターの故障で、外してファンを手で回すとガシガシいっていたので、
「モーターの中の故障かな」と。
そのモーターもばらしてみたら、
4本あるブラシの内、1本が破損していたことによるものでした。破損の原因は定かではないが、モーターの中が錆で土色になっていたから、それが原因の一つかもしれません。
なぜ錆びるのか、フロントの車軸の位置より高い位置にあるモーターに、
水が浸入したと。
社長はいろいろな修理方法を模索しているようでした。。。
締めはリス園ガレージ御用達の中華料理屋。
ワンオフで定食メニューの内容を設定してくれる、なかなかマニアックなお店です。
おしまい。
Posted at 2022/09/12 22:17:45 | |
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