
お盆休みが終わりました。
和歌山県の高速道路は現在南紀田辺まで伸びていますが、当地方には白浜温泉や熊野古道などの観光地があることから、夏休みや特にこのお盆休みはいまだかつてないほどの渋滞だったようです。
渋滞の原因はもちろん片側一車線しかないという高速道路の構造的な問題によるものもありますが、一般的には政策による1,000円乗り放題の影響で交通量自体が増加したためと言われています。
最近、高速道入口の”・・から・・まで・・・・Km渋滞”という電光掲示を見るたびに思うのですが、この日本という国、片方ではCO2削減、地球にやさしいという大義名分のもとエコカーを奨励し各種優遇制度を設けて買い替え需要を喚起しておきながら、一方では高速道路の料金を格安にしてどんどん車を走らせ、結果渋滞が発生し余分なCO2を吐き出させる・・・どうも相矛盾した政策をとっているように思えて仕方ありません。
まぁ、末端にはその政策にドカッと乗っかってしまっている我々一般大衆がいるわけなので偉そうなことは言えませんが、そろそろカーユーザーは本当のエコロジーとはどういうことかということを個人個人で真摯に考えないと、いつまでもお国任せではいけないでしょう。
(政策や選挙対策に踊らされているだけのようで、いい気分しませんよね。)
さて、皆さんご存じのとおり
VWがポルシェの株を取得して子会社化するそうです。
ほんの何か月前までは真逆の立場だったわけで、市場経済の変わり身の速さに驚きますが、当初私は、いくら業績が好調とはいえ何故ポルシェのような独立性の強いスポーツカーメーカーが巨大なフルラインメーカであるVWの買収にかかるのかを不思議に思っていました。
そんなに業績悪かったっけVW?もともと同族会社なのでポルシェが救済するのかな?なんて程度に思っていました。
ところで先日取り上げた
アストンマーチンがトヨタのiQをOEM生産するという話ですが、これも今考えてみると違和感ありまくりでした。
調べてみると、いまやアストンマーチンはフォードの傘下から離れているということで、これも小さな超高級スポーツカーメーカーが何故トヨタベースのマイクロカーなの?という疑問が残ります。
いくらなんでも、ベクトルが違いすぎている気がしますよね。
最後に
欧州における新車に対するCO2排出量規制の話です。
・2020年までに、新車の1キロメートル当たりの平均CO2排出量を95グラムとすることを目標とする。
・1キロメートル当たりの平均CO2排出量120グラムの達成を、2012年1月までに65%、2013年1月までに75%、2014年1月までに80%、2015年から100%と段階的に実施する。
・2012年から2018年までの目標値未達成の場合、新車一台あたり1グラム超過で5ユーロ、2グラム超過で15ユーロ、3グラム超過で25ユーロ、4グラム以上は95ユーロの罰金を自動車メーカーは支払わねばならない。さらに2019年以降は1グラム超過する毎に罰金は95ユーロとなる。
業界の猛反発を食らって、これでもかなり罰金や規制内容が緩くはなったみたいですが未達成メーカーにとっては相当な負担となりそうです。
ここまでバラバラな話を書いてしまいましたが、VWとポルシェの話もアストンマーチンの件も、(あくまで個人的見解ですが)このCO2排出量規制に無関係ではないように思います。
世界中にはスポーツカーメーカがたくさんありますが、その多くは大手のフルラインメーカーのグループや傘下にいます。
そういったブランドはCO2の排出量が仮に多くても燃費のいい他車種と相殺されますが、スポーツカーメーカー単一では相当の革新を起こさないと規制をクリアできなくなるのではないでしょうか?(特に大排気量エンジンを積む高級スポーツカーメーカー)
VW-ポルシェの件も単なるマネーゲームだったのか、アストンマーチンとiQの件もマーケティング戦略の結果なのか・・・
そんなことを考えると、最近ポルシェがPDKや直噴エンジンを全面投入して、環境性能を全面的に高めてきたこともうなづけるのですがね。(笑)
いかがでしょう。
しかし、おなじ環境対策でも欧州と日本では随分とやり方が違うものです。
いよいよ始まった衆院選で勝ったほうは、ちゃんとやってくれるのでしょうか・・・??
Posted at 2009/08/18 23:09:23 | |
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