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2015年05月21日

1年間乗ってみて

1年間乗ってみて
レビュー情報
メーカー/モデル名 スズキ / キャリイトラック KC (2005年)
乗車人数 1人
使用目的 仕事
乗車形式 マイカー
総合評価
おすすめ度
3
満足している点
・車体の耐久性の高さ
 私が乗っていたキャリィは平成15年式・走行14万キロでしたが、車体下部・フレームに全くサビは見られませんでした。荷台には傷から発生した表面サビはあるものの、それが広がったり穴開きサビになる・・・などということはありません。塗装や鋼板自体の防錆性能が高いのでしょう。

・小回り性の高さ
 フルキャブオーバータイプに比べホイールベースが長く、小回り性で不利であるにもかかわらず、私の使い方では全く小回り性に問題はありませんでした。前輪の切れ角が大きく、「ちょっと無理かな?」と思う所でも、楽々Uターンできます。

・セミキャブオーバーでボンネットがある安心感 軽トラックは車体の構造上、どうしても前面衝突時の不安がありますが、キャリィはごく短いとは言えボンネットがあるので、フルキャブオーバーに比べ幾分安心感があります。また、前車軸も車の前端に近い位置にあるため、フルキャブオーバーより衝突時の衝撃吸収に幾分有効でしょう。
不満な点
・室内の狭さ
 「満足している点」でキャリィのセミキャブオーバーであるメリットを記しましたが、一方で室内の狭さは気になります。キャビン前後長の制限が大きいため、特に前後方向には狭さを感じます。運転席シートには一応前後スライドはあるのですが、最後端までスライドさせても、左膝がダッシュボードのオーディオ付近に当たるか当たらないかという余裕のなさです。ヘッドレストは固く薄っぺらい物がキャビン背面上部に固定されているのですが、シートスライド最後端だと運転中常に後頭部に当たって鬱陶しいですし、悪路で跳ねた場合に後頭部がヘッドレストにドッカンドッカンぶつかります。
 ただし、横方向にはかなり余裕があります。

・乗降性の悪さ
 車体前端にあるホイールハウスによって乗降時の足元スペースが削られるため、当然乗降性が悪くなります。

・不自然なドライビングポジション
 これもセミキャブオーバーのデメリットですが、右前輪ホイールハウスによりペダル類が左寄りの配置となるため、ペダル位置の中心と座席位置の中心がズレ、運転姿勢が不自然です。DA63Tの場合座席自体もかなり車体中央に寄せられており、なるべく違和感をなくそうとした努力は見られますが、それでもまだ気になります。この車を購入した当初はかなり違和感がありました。

・運転席シートが破れる
 これはキャリィに限らず軽トラ全般に言えることですが、乗降時に負担のかかる運転席シートの右側が破れやすくみっともないです。購入時から破れており、ヤフオクで中古品を買って交換しようと思ったら、ヤフオクでも高額だったので驚きました。負担がかかるのが分かっているなら、表皮をもっと強化して欲しいものです。

・ドリンクホルダーの位置が低い
 シフトレバー前の一段低い位置にあるため、ドリンクホルダーが使いにくいです。ダッシュボード上面に後付けのドリンクホルダーを設置して、そちらに飲み物を入れていました。(ただしこの位置は車が跳ねた時に中身がこぼれやすいww)
総評  昨年5月に知人から譲ってもらい、1年間業務で使用してきました。基本的には近場での荷物運搬が主ですが、高速や流れの早いバイパスでも不満なく走ってくれました。車体の耐久性が高く、故障も少ないので業務に大活躍してくれる車でしょう。

 これからキャリィを中古で購入しようとお考えの方へのアドバイスは以下のとおりです。

①エンジンの状態を十分チェックすること。
 私が乗っていたキャリィは、前オーナーさんの所有時(走行13万キロ時点)にオーバーヒートが原因でエンジンを載せ替えたそうです。使い方によるものなのか車そのものによるものなのかはわかりませんが、13万キロ程度でエンジン載せ換えの必要が出たというのは、耐久性に疑問を感じざるを得ません。
 車の性質上、メンテナンスに気を遣わずに使われていた可能性もあるでしょうから、できるだけ記録簿が付いていたり、整備履歴がはっきりわかる車を購入したほうが良いでしょう。走行距離の多寡よりもきちんと整備されていたかどうかを重視すべきだと思います。

②車体の状態の良いものを選ぶ。
 これも前の所有者の使い方による部分が大きいのですが、特に下回りのサビや腐食の少ないものを選ぶようにしたほうが良いでしょう。軽トラなのですから外板は普通に使っていれば傷や凹みができるので、よほど見栄えが悪くなければ気にする必要はないと思うのですが、下回りの状態の悪さは致命傷になります。昔の軽トラに比べるとDA63Tはかなり丈夫ではありますが、それでも下回りが腐食している物件も見られますので、注意したいところです。


 上記でDA63T型のセミキャブオーバーゆえのメリット・デメリットを記載しましたが、現行型キャリィDA16T型はフルキャブオーバーになりました。ということは上記のようなセミキャブオーバーゆえのデメリットがメリットを上回っているとユーザーが判断したということでしょう。
 機能だけを考えると、全面衝突安全の基準さえクリアできれば、フルキャブオーバーの方がいいなと、DA63Tを1年乗ってみて感じます。

 ただ、車好きの視点からすると、軽トラから多様性が失われ画一的になってしまうのは、一抹の寂しさを感じます。
 平成10年に軽自動車の規格が変わって車体サイズが拡大された際、各メーカーから一斉に新型の軽トラックが登場しましたが、この時には各社の対応は・・・
 セミキャブオーバー・フロントエンジン   :スズキ キャリィ 三菱 ミニキャブ     
 フルキャブオーバー・フロントエンジン  :ダイハツ ハイゼット
 セミキャブオーバー・ミッドシップエンジン:ホンダ アクティ   
 フルキャブオーバー・リアエンジン     :スバル サンバー 
・・・とバラバラで、各社の個性が明確に出て非常に興味深かったものです。

 それが今やキャリィグループ(スズキキャリィ・日産NT100クリッパー・マツダスクラム・三菱ミニキャブ)とハイゼットグループ(ダイハツハイゼット・トヨタピクシストラック・スバルサンバー)はフルキャブオーバー・フロントエンジン、ホンダアクティはフルキャブオーバー・ミッドシップエンジンと、セミキャブ車は消滅してしまいました。(ついでに言うと、軽トラの車種が実質的に3車種のみになってしまったことも驚愕です。)

 効率・機能性を追求した結果のフルキャブ化は致し方ないとは思いますが、もう少し個性があってもいいのではないかと、私は思うのでした・・・
項目別評価
走行性能
☆☆☆☆☆無評価
 満載状態での高速走行でも100km/h巡航可能で、エンジンパワーには全く不満がありません。アクセルを踏み込む量は当然増えますが、上り坂でも登坂車線のお世話になるということもなく、十分流れに乗って走れます。

 現行キャリィトラック(DA16T)やダイハツハイゼットのように、前車軸がドライバーのお尻に下にある「フルキャブオーバー」と違い、運転席足元にある「セミキャブオーバー」でホイールベースが長いため、高速域でも意外と安定感が高いです。
乗り心地
☆☆☆☆☆無評価
 端的に言うと空車状態だと軽トラックそのものの、固く跳ねる乗り心地です。ただし街乗りで不快なほどではありません。走行性能の項でも記しましたが、セミキャブオーバータイプのメリットは乗り心地面にもあり、車軸の上にドライバーが位置するフルキャブオーバーに比べて、突き上げ感は少なめです。
積載性
☆☆☆☆☆無評価

 キャビン背面下部を、背もたれのカーブに合わせてえぐり取って荷台長を確保するなど、細かい工夫を積み重ねて積載性を確保しています。

 荷台鳥居左右に突起があり、これをストッパー・ロープフックとして使えば、長尺物の積載も余裕です。

 室内の収納スペースの少なさはキャリィに限らず軽トラ各車に共通する部分ですが、私のキャリィは前オーナーさんがフロントガラス上部(サンバイザーの上)に棚を自作していました。この位置だと社外からは全く見えないため、貴重品を置いておくのに非常に便利でした。運転にも全く支障はなかったので、ディーラーオプションでもいいので、この部分の棚は欲しいと思いました。
燃費
☆☆☆☆☆無評価
私が使用した期間の平均:15.47km/L。
走行距離の比率は郊外の道路や高速を使っての遠出50%、近場50%。 

 あまり燃費に気を遣わずガンガン走っていた割には、十分納得できる数値だと思います。ただし、2WDの5速MTという燃費にとっては有利な仕様だったので、4WDやAT(3速)だと燃費には不利になると思われます。
その他
故障経験  私が乗っていた1年間で故障・トラブルの類は皆無でした。エンジンオイルすら滅多に換えることなく元気に走ってくれました。
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Posted at 2015/05/21 00:02:16

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福田屋さん

この記事へのコメント

2015年5月21日 6:43
軽トラと割り切らなければならないところはあるんでしょうね

セミキャブとフルキャブの違いは大きいんだろうな〜
コメントへの返答
2015年5月21日 8:41
私としては小回り性には大満足でしたが、セミキャブだと田んぼのあぜ道などで小回りが効かないことがネックになるようです。

実用車の極みのような軽トラは、やっぱりシビア使い勝手にはシビアですね。

プロフィール

「[整備] #プリウス 下回り洗浄とタイヤローテーション https://minkara.carview.co.jp/userid/322440/car/2516011/8157828/note.aspx
何シテル?   03/23 12:17
所持運転免許 ・大型自動車第一種 ・中型自動車第一種(8t限定) ・中型自動車第二種(8t限定) ・大型特殊自動車第一種 ・大型特殊自動車第二種 ・...

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