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2013年06月07日 イイね!

レクサスISに乗ってみました。

レクサスISに乗ってみました。 モデルチェンジしたレクサスISに乗ってきました。

 試乗車のグレードは、今回新たに設定された注目のハイブリッドの「IS300h バージョンL」です。

 新車が出るたびに極力乗ってレポートしてきた私の試乗記ですが、ここ2年ほどはなんやかんやで忙しかったり、小さな事業を始めて忙しかったりで、なかなか試乗に行けませんでした。今後もこんな感じで忙しいでしょうけど、ちょっと時間を作ってボツボツ試乗記を書いていきたいと思います。

 で、今回は今までみたいに長く書きません。サラッと行きます。気力無いんでwww

○だった点
・レクサスらしい静かさ・乗り心地の良さ

 高級セダンとしては大きいサイズではないDセグメントの車とは言え、レクサスの車らしさ・高級車らしさのある乗り心地の良さです。試乗車にはオプションの18インチタイヤが装着されていましたが(バージョンLは17インチタイヤが標準)、突き上げ感・ロードノイズは全く感じられず、バージョンLらしい高級感と18インチのルックスの良さが両立されている印象です。
 エンジンとハイブリッドシステムは先ごろ登場した210系クラウンハイブリッドと基本的に共通です。ガソリンエンジンが4気筒であることにより、エンジンの音質・振動が安っぽいものではないかと懸念したのですが、同乗者と話をしたりオーディオを聞いていると、いつエンジンが始動・停止したのかも分からないぐらい静かで滑らかです。
 車両が新しいので当然といえば当然ですが、先代クラウンハイブリッドや先代レクサスGS450hよりも滑らかで洗練されてるように感じました。

・向上した視界
 数年前まで特にトヨタの車で顕著でしたが、サイドウインドゥ下端が高いため、車両直近の死角部分をきちんと確認するため伸び上がって覗き込まないといけない車が多かったのですが、現行210系クラウン登場以降かなり改善されてきました。
 新型ISもこの点が改善されており、自然な運転姿勢で車両の周囲が確認できます。付け加えると、現行160系カローラ等と同様、ドアミラー取り付け位置の見直しで左右斜め前方も見やすくなっています。
 いかにバックモニター・ブラインドモニター・クリアランスソナーが装備されていようとも、安全の基本は直接目視によるドライバー自身の確認です。
(余談ですが、以前コンバーチブルのIS250Cを何度か運転する機会があり、狭い個人宅のガレージにバックで入れたのですが、セダンよりもさらに車両直近が見にくいためメチャクチャ怖かったです。新型ISコンバーチブルは大幅に改善されていることでしょう。)

・安全装備の充実
 ・・・と、↑で書きましたが、やはり安全装備の充実は大事です。
 試乗中には、自車の斜め後ろの死角部分に他車がいることをドアミラー内のインジケーターで知らせる「BSM(ブラインドスポットモニター)」の効果が体感できました。(ただし、BSMはメーカーオプション)
 その他、VSC・TRC等を総合制御するVDIMは全車標準、プリクラッシュセーフティ、オートマチックハイビームなど先進安全装備も設定されています。ドライバーである人間は、程度の大小こそあれ確率として必ずミスをします。ミスをするものである以上、車に助けてもらえるのはありがたいことです。
(ただし、プリクラッシュセーフティ、オートマチックハイビーム、BSMは標準装備ではないのはちょっと残念ですが・・・)


もう少し頑張って欲しい点
・狭い後席

 先代ISは後席が狭く、とてもリラックスして座れる空間ではありませんでしたが、新型もあまり褒められたものではありません。全長で90mm、ホイールベースで70mm拡大されていて、足元空間は確かに少し広がったのかなと感じますが、頭部・横方向の圧迫感は相変わらずです。この車は車格的に4~5人乗車する機会はあまり多くないから、外観のカッコよさを優先して、室内は狭くていいと考えて設計されているとすれば、ちょっと底が浅いと言わざるを得ません。
 BMW3シリーズの室内空間の広さと外観のカッコよさを両立させている点を見習っていただきたいと思います。

・燃費
 試乗は市街地オンリーだったのですが、燃費は燃費計表示値で11.2km/Lでした。エアコン常時オンで、コールドスタートでまだエンジンが十分温まっておらず、電気での走行の比率が低かったという点を考慮しても、カタログ数値(JC08モード燃費23.2km/L)からの乖離が大きすぎるのではないかと思います。

・かっこいいけどやり過ぎ感のある外観デザイン
 エレガントで上品だった先代ISと打って変わって、フロントにはスピンドルグリルがガバッと口を開け、ナイキのマークのようなポジションランプに、下方に切れ込むテールランプと、かなり抑揚の強い外観になりました。
 レクサスにはもともと「L-finesse」と称するデザインフィロソフィーがあり、華美な装飾や威圧感を避けてシンプル・知的・先進的なステータスを与えるというものだったはずですが、ドイツ御三家との対抗上か、威圧的なスピンドルグリルを纏うようになり、シンプルな良さがなくなってしまったように感じられるのは残念です。
2011年09月02日 イイね!

FJクルーザーに乗ってみました(日本仕様編)

FJクルーザーに乗ってみました(日本仕様編) トヨタのSUV・FJクルーザーに乗ってみました。

 グレードはベースグレード(グレード名なし)、ボディカラーはブラックです。
 FJクルーザーには昨年、北米仕様に乗って試乗記を書いたのですが、その時の印象とも比較してみたいと思います。 



○だった点
・カジュアルでポップな雰囲気

 この車の魅力は何と言ってもここです。この外観の魅力が多くの潜在顧客の心を動かして、北米専売車だったこの車が日本国内で販売されるに至ったのでしょう。大柄なSUVらしからぬ明るいソリッドブルーやソリッドイエローなどのポップなボディカラーや、マツダRX-8のようにリヤドアが後ろヒンジで開くなど、外観は他のどのSUVにも似ておらず、超個性的です。
 試乗車のグレードは最も価格の安いベースグレードだったのですが、これはホイールが黒いスチールでホイールカバーすら装着されてないのですが、シンプルな道具っぽさがあって逆にかっこいいです。
 あと、フロントガラスの短い3本ワイパーがかわいくてスゲー好きですwww

・オフロード車っぽい演出
 カジュアルでポップな雰囲気の中にもオフロード車らしい演出がされています。グワシッとつかんでガシンガシンと操作するシフトレバー、ゴツい握り心地のドアハンドル、グローブをはめていても操作できるエアコン、汚れても洗える荷室フロアボードなど……
 最近のSUVはオンロード指向を強めていて、背の高いセダン的色合いが濃くなっていますが、FJクルーザーはストレートな四輪駆動車らしさが清々しく潔いです。

・トルクフルで軽快な走り
 4Lという大排気量エンジンを搭載している分、走りはトルクフルで軽快です。276PSと排気量の割には決してパワフルではありませんが、太いトルクを生かして街乗りが非常に楽です。
 ランドクルーザープラドなどの販売上の主力は2.7Lですが、それと比べるとやはり大排気量のゆとりある走りは魅力です。


気になった点
・あまり良くない取り回し

 全長4635mmと全長だけで言えば5ナンバー枠にも収まるサイズですが、取り回しはあまり良いとは言えません。ボンネットの厚みやサイドウインドウ下端の高さの影響で、車両直近の死角が大きいです。
 この車のカタログを見ると、しきりにオフロードユースな雰囲気を謳っていますが、オフロードで車両直近の死角が大きいということは、例えば岩や段差を乗り越える際に車の直近の状況が掴みづらく、車にダメージを与える可能性が高いということになります。
 実際、現代の日本においてはオフロード走行をすることなどほとんどなく、街乗りが大半だと思いますが、街乗りこそ視界の良さが重要です。周囲が見えにくいと、例えば車のそばに子供がいた時などに見落とす危険性が高くなりますが、この車は周囲が見えにくいため街乗りがやや怖いです。
 またFJクルーザーはAピラーが直立したデザインですが、本来Aピラーが立っている車は視界がいいはずなのに、ピラーが太くて斜め前方が見づらく、交差点での右左折時の歩行者の確認に気を遣います。Aピラー以外のピラーもかなり太いので車の周囲全体が見づらく、車が大きく感じて運転しづらいです。

 設計された年代が違い過ぎるので参考程度と考えていただきたいのですが、こういう四輪駆動車として必要な視界という点で、模範とすべき車は
↓↓クラシック(初代)レンジローバーです。

(写真はみん友16nightsさんの愛車で、先日試乗させていただいた時のものです。)
 前後左右ウインドゥ下端が低く、窓を開けて覗きこめば車の直下まで見え、オフロードであれば障害物の確認に極めて有効です。またボンネットが低く角ばっていて、なおかつ左右端が少し飛び出ているため、前端の確認も容易です。(FJクルーザーはなぜかボンネット左右が少し下がっていて、確認がしにくい)
 各ピラーも細くて視界が良いため、オフだけでなく街中でも非常に取り回しが良好です。
 クラシックレンジローバーは基本設計が1970年代と非常に古く、現代の車との間に衝突安全性などの社会的に要求される水準に大きな違いがあるので、FJクルーザーの視界が悪いことを一概に責められないのですが、それにしてもレンジと比べるとFJクルーザーはちょっと視界が悪すぎるなあと感じます。

 それから全幅もデザインの巧さでそれほど大きくは見えないんですが、実は1905mmと非常に幅広いです。これはレクサスLS(1875mm)を超え先日試乗したポルシェ パナメーラ(1931mm)に迫る数値です。普通の駐車場に入れるのもちょっと苦労しそうです。
 
・4Lはデカ過ぎないか?
 エンジンが一機種のみ、プラドとも共通の4Lガソリンの1GR-FE型です。日本仕様導入に際してプラドと同じ2.7Lの2TR-FE型を搭載するかと思ったのですが、結局4L一本でしたね。
 が、4Lって税制面も含めて、日本で使うには大き過ぎませんか?自動車税に年額15000円以上の差がありますし、燃費も悪いです。(4Lでもレギュラーガソリン仕様なのが救いですが・・・)長所のところでトルクフルで良いとは書いたのですが・・・
 プラドの2.7Lも決して余裕綽々とは言えませんが、それでもまずまず不満がない動力性能なので、プラドの2.7Lよりも150kg軽いFJクルーザーならばなおのこと不満はないと思うのですが…

・販売店がトヨタ店
 カジュアルで活発な印象のこの車ですが、販売系列は取り扱い車種にクラウンなど高級車が多くて、お高く留まっている(ように思える)トヨタ店です。ネッツ店なんかのほうが似合うと思うんですが…
 前評判が高かった割に、この車それほど売れていないようで、街中で「おっ!FJクルーザーだ!」と思ってよく見ると、並行輸入された左ハンドル車のことが大半です。お高く留まったトヨタ店専売だからこんなに売れてないんじゃないのか?プリウスみたいに全店扱いにすればもっと売れるんじゃないかと思ってしまいますね。

・サイドミラーの電動格納がない
 FJクルーザー北米仕様の試乗記でワンタッチパワーウインドウや電動格納ミラーが備わっていないと書いたのですが、日本仕様はワンタッチパワーウインドゥは設定されたのですが、やっぱり電動格納ミラーがありません。これ何故ですか?この車幅なら、ないと面倒な状況に遭遇しそうな気がします。
 国外で生産されているものを日本仕様に仕立て直した車なら、多少の不便も理解できなくないんですが、この車はすべて日本製なんですから、仕向け地によって仕様を変えることなど簡単にできそうですが・・・


総評
 昨年、FJクルーザーがまだ日本で正式発売されていない(日本国内導入も発表されてない)時に、ある個人所有の北米仕様のFJクルーザーに乗せていただき、それで試乗記を書きました。FJクルーザーってみんカラ的には非常に関心が高い車のようで、私のブログの各ページにおける現在までのトータルPVでFJクルーザー試乗記がぶっちぎりトップにランクされています。(2位のブログの約3倍!)
 北米仕様FJクルーザー試乗記で私は「日本導入はないだろう」と書いたのですが、見事(?)予想を裏切っての日本導入となりました。まぁ私の試乗記なんてこんなええ加減なもんですよwwwwwww
 もっとも、日本市場に向いてないと判断した最大の要因、すなわち車両周辺の死角の多さが改善されているわけではありません。この死角の多さにより、実際のサイズ以上に大きく感じるので、個人的にはあまりこの車を街中で運転したくありません。

 VWのニュービートル登場以降、世界的に過去の車からオマージュを受けてデビューした車がたくさんあります。ミニ然り、フィアット500然り、フォードマスタング然り…
 FJクルーザーは先代ランドクルーザープラドをベースとして40型ランドクルーザーの外観を下敷きにして生まれた車です。中身は最新の車なので故障やメンテナンスの心配をすることなくクラシックな雰囲気を楽しめるということで、とにもかくにも外観が気に入れば「買い」でしょう。
 ただ、視界が悪いのはどうしても気になるので、購入をお考えの方は運転中や車に乗り込む前の周囲の確認は十分に!この車はあくまでも道路事情の良い北米専売車をそのまま日本に持ってきただけの車なので、必ずしも日本の道路事情に適しているわけではないことを念頭に置いていただきたいと思います。

 
↓↓関連試乗記 こちらも是非↓↓
FJクルーザー(北米仕様)試乗記
ハマーH2試乗記
ランドクルーザープラド試乗記
エクストレイル試乗記
パジェロ試乗記
関連情報URL : http://toyota.jp/fjcruiser/
2011年08月16日 イイね!

シエンタに乗ってみました

シエンタに乗ってみました トヨタのコンパクトミニバン・シエンタに乗ってみました。グレードはDICE(ダイス)、ボディカラーはボルドーマイカメタリックです。
 シエンタのデビューは2003年、なんで今さら新車試乗記かというと、この車一度販売が終了していたのですが、今年5月にマイナーチェンジすると同時に再発売されました。今までシエンタの試乗記は書いてなかったので、良い機会なので書いてみようと思います。


○だった点
・コンパクトなのに7人乗れるパッケージング

 全長4.1m、全幅は1.7m未満とコンパクトなサイズですが、大人が7人乗ることができます。(ちなみにコンパクトカーで全長4.1mといえば、日産ノート、三菱コルトプラスに近く、同じようなコンパクト3列シートのホンダフリードより10cm以上短い)
全高を1670mmと高くすることにより乗員をアップライトに座らせ、前後方向の余裕のなさを補うパッケージングです。苦肉の策のようなパッケージングですが、これによって室内空間を有効に利用できているだけでなく、ドライバーが正しい姿勢で運転することができ、車両周囲の状況確認もしやすくなっています。
 空間的無駄を少なくして、なおかつ真面目な自動車として成立するパッケージングになっていることは素晴らしいですね。

・取り回しの良さ
 シエンタの最大の美点はここだと思います。車体サイズが小さいうえに、前後左右のウインドゥ下端見切りが低く、車両の周りの死角が少ないです。さらにドライバーの視点からボンネットが見えるので、狭いところや駐車場などで、車両の前端の感覚がつかみやすくて非常に取り回しがしやすいです。ファミリーのための車というイメージがあり、主婦など女性が運転する機会も多いミニバンですが、たいていの車はボンネットが見えず、取り回しが悪いのではないかという懸念があります。スタイル重視で車両直近の死角が大きい車も多い中、シエンタは使う人のことを考えて設計されているなと思います。

・後席スライドドア
 本来であれば2008年発売の、同じトヨタのコンパクトミニバン・パッソセッテがシエンタの後継モデルになるはずだったと言われますが、セッテはスライドドアでなかった点がユーザーに好まれなかったのか、販売台数が思わぬ低迷し、シエンタの併売→再発売という結果になってしまいました。
 子供がいる立場で申し上げると、ミニバンのリヤドアはスライドドアの方が圧倒的にありがたいです!乗降の際に子供が急にドアを開けたり、狭いところで子供のチャイルドシートを装着しているときに隣の車にぶつからないか気を使わなくて済む等、子供連れでの移動が楽です。以前は重いスライドドアに子供が指を挟むのではないかと心配でしたが、最近は電動スライドドアやイージークローザーの普及でその懸念もなくなりました。

・DICEの追加
 今回のマイナーチェンジ&再登場と同時に新グレード「DICE(ダイス)」が追加されました。シエンタといえば、真ん丸のヘッドライトに丸みを帯びたスタイル、クリームイエローやライトグリーン、ライトブルーなどかわいらしいボディカラーなど、どちらかと言えば女性を意識した外観で、男性が乗るにはやや抵抗があるかなという感じでした。
 DICEは標準シエンタの特徴だった丸型ヘッドライトから角型ヘッドライトに変わり、男性でもあまり抵抗感のない外観になりました。また、フロント左右フェンダーパネルは標準車と共通のようですが、交換パーツを最低限でイメージを変えることにも成功していますね。


気になった点
・VSCが選べないグレードが多い

 最近普及が進む横滑り防止装置(VSC)ですが、最も高価格なGグレード以外、オプションでも選ぶことができないのは、メーカーの意識が低いと言わざるを得ません。今回の再登場の目玉グレード・DICEでも選べないのは意外です。
 シエンタのように、背が高くて幅が狭いコンパクトミニバンは決して動的性能が高いとは言えません。その上、もともと軽い車に多人数乗車することにより、運動性能が大きく変化することは否定できません。同じ7人乗りミニバンで軽量級のシエンタと重量級のアルファードを比べてみると・・・
                    車両重量 車両総重量 増加率
シエンタ X"Lパッケージ"      1200kg  1605kg   31.6%                 
アルファード350G"Lパッケージ"  2030kg  2415kg   19.0%
※車両総重量とは定員乗車(7人)した状態の重量
 
 つまり、元々の車重の軽いシエンタの方が車に対する負荷が大きく、運動性能の変化する度合いが大きくなり、走りにくく・止まりにくく・曲がりにくくなりがちです。そういった点を補うために安全装備の充実は重要だと思うのですが・・・

・古臭いCVTの制御
 先日カローラアクシオの試乗記でも同様のことを書いたのですが、エンジン回転数と速度の上昇が一致せず、アクセルを踏み込むと「ぶぅぅぅぅうえええぇぇぇぇぇ」とエンジン音だけが高まっていきます。いかにも一昔前のCVTを感じさせます。巡航時は車格の割に静粛性が高いので、余計加速時のエンジン音が気になります。 

・燃費計が超小さい
 近年登場する車は環境志向の高まりを受けて、どれも燃費計や低燃費運転のアシストモニターを装着していますが、シエンタの燃費計はオド/トリップメーターと同じところに切り替え式のごく小さいものが装備されています。最新の車、例えばマツダデミオのドライビングアシストモニター「i-DM」等に比べると、機能・視認性ともいかにも物足りません。こういうところに設計年時の古さを感じさせられますね。 


総評 
 2003年発売と決して新しい車とはいえないシエンタですが、再びマイナーチェンジされて発売されました。上記の通り、ここに至るまでは結構紆余曲折で、トヨタとしては2008年登場したパッソセッテをシエンタの後継モデルと考えていたようです。ところがセッテの思わぬ販売不振で、シエンタは長らくセッテと併売、昨年一度販売を終了したあと、今回マイナーチェンジして再登場となりました。
 セッテの不振は、スライドドアではない、名前に「パッソ」が付いてミニバンらしくないなど言われていますが、根本的にミニバンとして必要なこと、すなわち室内の広さ・使い勝手など、シエンタの方がよく考えて設計されていて優れているなぁという印象は否めません。
 トヨタとしてはより低価格・低コストなセッテを売りたかったんでしょうが、ユーザーはダマされなかったというか、より良いものを見抜く目を持っていたということでしょう。シエンタのベースは初代ヴィッツで、上記の通りCVTの制御や燃費計、それから内装の質感など、設計の古さを感じる部分もありますが、広い室内、真っ当なドライビングポジション、取り回しの良さなど今でも魅力のある車です。
 シエンタの同クラスのライバル車といえばホンダのフリードですが、シエンタの購入を検討されている方はフリードとの比較をお勧めいたします。シエンタはよく出来ている車ですが、それでも上記の通り各所に設計の古さを感じる部分が散見され、フリードに比べると古い車であることを痛感させられます。車両価格もあまり変わりません。フリードにはハイブリッドの登場も噂されていますし、特に急ぎでなければフリードハイブリッドを見てから検討された方がいいでしょう。


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2011年08月12日 イイね!

カローラアクシオに乗ってみました

カローラアクシオに乗ってみました トヨタカローラのセダン版・アクシオに乗ってみました。
 グレードは量販グレードのX・2WD、ボディカラーはシルバーメタリックです。
 この車、登場からずいぶん経ちますが、アクシオ・フィールダー含めて仕事で時々乗る機会があり、今回詳細にチェックする機会があったので、まとめということでレポートしてみます。

 
○だった点
・5ナンバー枠を堅持したこと
 先代120系までは、日本国内仕様と海外仕様とでは前後バンパーや等のデザインが違うだけで、車幅は基本的に変わりませんでしたが、現行140系は日本国内仕様と海外仕様を分離させ、日本仕様のみ全幅1.7m未満の、いわゆる5ナンバー枠に収めています。駐車スペースの幅等、日本の交通インフラは基本的に全幅1.7m未満の車が使いやすいようになっている場合が多いため、カローラのようなごくオーソドックスな車は、やはり5ナンバー枠に収めることが重要でしょう。

・フラットな後席フロア 
 後席フロア中央の盛り上がりがほとんどありません。もともとこのクラスの車としては膝前の空間の余裕が大きい上にフラットフロアなため、後席空間は広々としています。

・街中を普通に走っている場合の快適性
 ごく普通の街中をごく普通のペースで安全運転している限り、アクシオは非常に快適な車です。騒音振動レベルは低くて車内は静か、フラットな路面であれば乗り心地は良い…と、一般的なユーザーなら快適性に不満を抱くことは少ないでしょう。


気になった点
・コツコツ、ポコンポコンした乗り心地
 アクシオに限らず最近のトヨタの車によく見られるのですが、路面の継ぎ目やちょっとした目地段差を乗り越えた時のショックを大げさに伝えてきて、乗り心地が悪いです。ショックアブソーバーがチャチでグニャグニャした乗り味になってしまうのを、スプリングのレートを高くして突っ張らせたように感じます。特にステーションワゴンのフィールダーの場合、突き上げ音が荷室空間で反響するのか、「ボコン!」という感触が気になります。先代ではこんなことはなかったんですが・・・

・違和感バリバリのCVTの制御
 エンジン回転数と速度の上昇が一致せず、アクセルを踏み込むと「ぶぅぅぅぅうえええぇぇぇぇぇもももももも」というエンジン音を立てる、いかにも一昔前のCVTを感じさせる制御です。巡航時は燃費対策のために、エンジン回転数を限界まで下げているのですが、ひとたびアクセルを踏み込むと途端に回転数が跳ね上がり、騒音も大きくなります。
 こういう制御は、ややきつめで一定の勾配度合いの坂道を上がる時に非常に気になります。アクセルを一定で登坂しようとするとエンジン回転がドロップしてきて失速し、少し踏み込むとエンジンが大げさな音を立てて、ドライバーが想定している以上の加速をしてしまい、一定速で滑らかに走ることができません。 

・安っぽい内外装
 先代120系からのモデルチェンジの際の命題はコスト削減だったようで、内外装が露骨に安っぽくなったように感じます。従来のトヨタの車は、コストを掛けていなくてもそれを感じさせないように作るのが上手だったはずですが、アクシオは高級に見せることもあきらめた感じですね・・・

・退化したパッケージング
 アクシオは先代120系と全長・全幅・ホイールベースとも同一なのですが、全高のみ10mm低められています。このせいか後席に身長175cmの私がきちんと座ると、髪の毛が天井に触れます。先代ではこんなことはなかったのですが・・・
 それから、この低くなった全高の中でなんとか頭上空間を確保しようとしたのか、後席背もたれの角度が先代よりも寝かされていて、きちんと座っていてもお尻が前にずれてきて、「ダラッ」「グデッ」と座らせられます。せっかく先代ではアップライトにきちんと座る真面目なパッケージングになったのに、また昔のトヨタセダン的なポジションに逆戻りです。 
 髪の毛が天井に付き、背もたれが寝たゆるいシートにダラッと座っていると、GX71マークⅡあたりの昭和車を思い出して、懐かしい気分に浸ることができましたwwwwwwww

・未だに2点式の後部中央席シートベルト
 「3点式を装備してたって、どうせユーザーさんあんたらは使わないでしょ?」ってことなんでしょうけど、カローラのような量販車種の安全装備を省略するところにメーカーの見識の低さが伺えます。
 ただ、これはユーザーのレベルの低さの反映でもありますね。だいぶ少なくなったとはいえ、未だに前席シートベルトするしてない奴も見掛けますし、後席シートベルトなんてまだしてない人の方が多数派かもしれません。(ついでだから言うと、子供にチャイルドシートをさせずに乗せているアホの多いこと多いこと!!)ドライバーがシートベルトしてなくて事故って死ぬのは「勝手に死ねば?」って思うのですが、ドライバーは同乗者の安全に責任があります。「義務になったからする」「警察に捕まるからする」「法律を作って規制しろ」というのは幼稚な奴の考えですね。メーカーのレベルの低さはユーザーのレベルの低さの鏡映しです!
ちなみに北米仕様にはちゃんと後部中央席3点シートベルトが備わっています。


総評
 私の試乗はできるだけ新型車として登場した直後に行うようにしています。鮮度が高くて情報を欲している人が多いタイミングでタイムリーに…ということがその理由です。
 それから、私の試乗記は私が思った通りのこと、つまり(結果的に)悪口も書くようになってしまうのですが、お金を出して買った自分の車を悪く言われて、気分がいいという人はいないもの。なので、新車登場直後ならオーナーさんはほとんどいないはずで、人の車に文句を言う…ということは避けられるかなという判断です。
 登場から時間が経っていても、褒める点が多い車は試乗記を書くのですが、そうではない場合にはスルーして闇に葬る場合があります。
 …というわけでアクシオのオーナーさん、今回の試乗記をご覧になっていたら
申し訳ない!!
上記の通りの感想です。

 先代120系にはトヨタのいいところ、現行140系にはトヨタの悪いところが如実に現れた典型例だなあという印象です。すなわち、エンジン、シャシーなどまったくのオールニューで開発して新機構を盛り込み、多少の初期不良があっても怯まず、批判や抵抗を恐れない挑戦的なモデルチェンジをした先代と、先代の金を掛けすぎた部分からコストカットすることを主眼に置いたモデルチェンジをした現行型という構図です。
 エスティマ(先代30・40系→現行50系)、クラウン(先代180系→現行200系)、プレミオ・アリオン(先代240系→現行260系)のモデルチェンジ時も同様の印象を受けました。トヨタの車がフルモデルチェンジ時にプラットフォームを替えず、2〜3世代キャリーオーバーするのは昔からで、それ自体は別に問題ないのですが、近年はモデルチェンジ時に露骨にコストカットしているのが目立ちます。昔はなんらかの進化をしていたように思うのですが…

 コストカットは時代の流れとして仕方ないのですが、パッケージングの良さまで退化しているのは本当に残念です。先々代110系までのカローラセダンは「一家に一台の我が家の車」という昭和っぽい価値観を引きずって、まずは外観のプロポーション優先、すなわちボンネットとトランクを長く、キャビンを小さく低くして上記セダン同様のかっこよく見えるプロポーションとして、室内空間の確保は二の次という車でした。
 ところが2000年に登場した先代120系は「NCV:New Century Value」を標榜して、従来のカローラとは全く考え方を変えて登場しました。前後席とも乗員をアップライトに正しい姿勢で座らせる真面目なパッケージング、広い室内、品質感のある内外装、面白みはないがしっかりした走り味など、セダンとして必要なことを真剣に考えて作られていて、21世紀を迎える日本の代表的大衆車として相応しい車でした。
 先代登場直後にフィールダーの1.8LのSグレードで、大人二人乗り・荷物満載で遠出することがあったのですが、悪条件にも関わらず余裕しゃくしゃくの安定した走りで、「カローラ以上の車って本当に必要なの?これで十分、というか大満足じゃん」と感動した覚えがあります。
 通常カローラは4年毎にフルモデルチェンジしますが、120系は古びないパッケージングだったせいか6年に渡って販売されました。ところがその後を受けた現行型がこのていたらくだったことは非常に残念です。トヨタセダンが良い方向に向かうということは日本車全体・アジアの車全体が良い方向に向かうということです。新型カローラは、韓国や中国の車に「これがトヨタの、日本の実力だ。これが正しい自動車だ」と思い知らせるような車になっていただきたかったのですが・・・  

 ともあれ、モデルチェンジやランニングチェンジでまた即座に改良するのはトヨタの良さです。次期型へのモデルチェンジでは再び日本を代表する優れた車になることを期待しましょう。

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プリウスα試乗記
プリウス試乗記
アクセラセダン試乗記
インプレッサアネシス試乗記
VWゴルフ試乗記
2011年06月19日 イイね!

プリウスαに乗ってみました

プリウスαに乗ってみました プリウスに新たに加わったワゴンモデル・プリウスαに乗ってみました。グレードはS(Sは5人乗り仕様のみで7人乗りはありません)、ボディカラーはスーパーホワイトⅡです。
 既に5万台以上の受注があり、納車は来年といわれている大人気のプリウスαですが、単にワゴンになっただけでなく、標準プリウスに比べて各所が改良されている模様です。私は勤務先の営業車でたまに標準プリウスを運転することがあるのですが、その印象とも比較してみたいと思います。


○だった点
・プリウス+3列シートの最強コラボ
 現行プリウスは一昨年の登場以降、登録車では常に月間新車販売台数ランキング1位か2位にランクされる人気車ですが(今年5月は3位)、あくまでも2列シートの標準的なレイアウトのため3列シート車を好むファミリー層を取り込みきれていませんでした。
 プリウスαならば「ハイブリッド車が欲しい・プリウスが欲しいけど、3列シートじゃないので人を乗せるのに不便」というニーズも拾うことができます。プリウス+3列シートという今のトレンドを押さえた、鬼に鉄棒の最強コラボですね。

・快適性の向上 
 ここ最近のトヨタ車は、ショックアブソーバーのオイル流量が貧弱なのを誤魔化すかのようにスプリングレートが高いようで、細かい段差を良く拾ってポッコンポッコンした乗り心地のものが多いです。標準プリウスとて例外でなく、会社の車で1時間も走ってると疲れてしょうがないのですが、αは乗り心地が大きく改善されていて驚きました。5人乗り仕様なら大荷物、7人乗りなら大人数を乗せるために足回りを強化しているのかなとも思ったのですが、本来大量積載を考慮されているであろうノア/ヴォクシーよりも乗り心地は良いように思います。
 また遮音性も向上しているようで、標準プリウスのように、ハイブリッドで走行音が静かなのをいいことに遮音対策をケチったような、車外の音が室内に透過してくる印象が少ないです。
 もしかしたら今後の部分改良で、標準プリウスも快適性のセッティングがこういう方向になっていくのかもしれませんが、もし改良されないとすれば、これからプリウスの購入をお考えの方には断然αをお勧めします。

・内装の質感や造りの向上
 標準プリウスの不満点として、内装の質感の低さが挙げられました。デザインこそ未来的ではあるのですが、プラスチックそのもののダッシュボード、安っぽいシート生地など、率直に言って価格相応とは言えない内装です。近年の200万円級の車の標準的な内装ではあるのとは思うですが、これではクラウン・マークX辺りからダウンサイジングしてきたユーザーが幻滅するのではないかという程でした。
 αは決して高級感満点というわけではありませんが、それでもダッシュボードのデザインを中心として上質感が改善されています。プラスチックそのものだったダッシュボードは艶のある黒やメタル風の加飾がされていたり、各スイッチ類も色や仕上げに変化を付けていたり、助手席前のダッシュボードボックスのフタにソフトパッドが貼られていたりと、見た目品質が大きく改善しています。
 また標準プリウスはリヤドアを閉まり音が「ぺしょ〜ん」という情けないものだったのが、まずまず価格相応の音になっていたり、雨天走行時にBピラー付近から聞こえていた「チョロチョロ」「ペチャペチャ」という水が流れるような変な音が聞こえなくなっていて、遮音や仕上がりにも少しはお金を使うようになったことをうかがわせます。

・周辺視界の改善
 標準プリウスはフロント・サイドウインドウ下端が高いため、車両直近の視界に難がありました。で、周囲をよく見ようとシートリフターで座面高を上げると今度は大きく傾斜したフロントガラスや天井に顔や頭が接近してしまって圧迫感があるというジレンマがありましたが、αは標準プリウスよりも全高+85mm、座面から天井までの高さが前席で+20mm(後席ではなんと+90mm)となって頭上空間が広がり、座面高を上げた時の圧迫感が減りました。未確認ですが、ボンネット高も低くなっているそうで、確かに運転中になんとなく直前を覗き込んで安全確認したくなることが減ったように思います。
 ボンネットが高いのは対歩行者の安全対策であるとわかっていても、運転席からの視界が悪くて事故を起こしてしまっては元も子もありません。直接目視による視界の改善は安全のために重要なことです。

・広々した2列目シート
 試乗車は7人乗りではなく5人乗り仕様だったのですが、2列目の空間は広大です。2列仕様はハイブリッドシステム駆動用バッテリーが後席背後にあるにもかかわらずスライド量が大きく、最後端にセットすると前席に身長175cmの私が適切なポジションをとっても脚が組めるぐらいの空間があります。後席中央のフロアトンネルの盛り上がりがほとんどないのにも感心します。
 また、上記の通り頭上空間も広がっていて、頭上・側頭部とも圧迫感は全くありません。

・センターコンソール形状の変更 
 標準プリウスの特徴的な部分であった、センターコンソールと橋のようにつながったダッシュボードですが、あのおかげで何となく運転席が狭苦しく助手席との隔絶感がありました。
 αはこれを廃止したおかげで、運転席に随分解放感が出ました。7人乗り仕様はセンターコンソールにリチウムイオンバッテリーを組みこむため、それに合わせたのか5人乗り仕様も結構大きなセンターコンソールなのですが、標準プリウスに比べると圧倒的に解放感があります。
 ちなみに5人乗りと7人乗りでセンターコンソールの形状は違い(5人乗りの方が小型)、収納容量も5人乗り仕様の方が圧倒的に大きいです。


気になった点
・意外と広くない5人乗り仕様の荷室
 5人乗り仕様はハイブリッドシステム駆動用バッテリーをリヤシート後ろのラゲッジルーム床下に設置していますが、これに高さを合わせて上げ底をしてあるため、荷室の天地があまり高くありません。絶対的な荷室寸法は小さくありませんし、2列目シートを前倒しした時の背もたれと床面がフラットなため使い勝手はいいのですが、床板を持ち上げて見るとバッテリー以外の部分は底が深く、このスペースをもっと有効に利用できなかったのかと思ってしまいます。
 5人乗りと7人乗りでバッテリー搭載位置を変えるという凝ったことをやるぐらいなら、いっそのこと5人乗りもバッテリーをセンターコンソールに搭載し、荷室の思い切り大きくとるか、もしくは現在の搭載位置のままならセンターコンソールを取り払ってウオークスルーにすると面白かったのではないかと思います。

・ギリ立体駐車場に入らない
 全高が1575~1600mmと、多くの立体駐車場にギリギリ入らない高さなのがちょっと残念です。

・他のミニバン各車の市場を奪う?
 一昨年の発売以来標準プリウスは大ヒットしましたが、その分トヨタの他のセダン、大はクラウンから小はカローラまでの販売を奪ってしまい、他車が低迷するという結果になってしまいました。プリウスα登場によって、今度はノア/ヴォクシー、ウィッシュ、カローラフィールダーなどミニバン・ステーションワゴンの販売に大きな影響をあたえるのではないかという懸念があります。これを機会に、もしかしたらマークXジオやアイシスあたりの売れてない3列シート車は整理・統合されるのかもしれません。
 トヨタのミニバンラインナップは豊富、というかちょっと過剰なのではないかと思うのですが、それでもユーザーの選択肢は多いほうがいいです。

・トヨタの生産体制は大丈夫?
 プリウスαの発売日は5月13日でした。本来もう少し早く発売される予定だったのが、震災の影響で延期になっていたらしいです。ところが、発売を延期したにもかかわらず生産が全く追いついていないようで、ディーラーに現車が全くありませんでした。今回の試乗車がナンバーが付いたのは今週になってからだったようですし、岡山県内にはこれ以外にはまだ2店舗にしか展示・試乗車がありません。トヨタの公式サイトで確認すると、岡山に限らず他府県でも同じような状況のようです。
 ユーザーへの納車を優先して展示・試乗車がないというなら理解できますが、本来トヨタの新型車は発売から半月もすれば街中でチラホラ見かけるようになるのに、1ヶ月以上経った今でも1台も見かけません。いったいどこにプリウスαの現車があるんでしょうか?
 震災の影響で生産が遅れていることは理解できるのですが、それにしてもトヨタはちょっと異常です。プリウスαだけでなく、5月19日発表・6月13日発売のシエンタも各ディーラーにはまだ車が入って来てないようです。
 震災以降に発売された各社の新型車(ダイハツ生産のスバルステラ、マツダ生産の日産ラフェスタ、ホンダフィットシャトルなど)は展示・試乗車が早々と揃っていたのに、どうしてもトヨタはこんなに生産回復が遅れているんでしょうか?
 関連企業が被災するなど、トヨタ自動車自身も震災の被害者であるとは思うのですが、それは他メーカーとて同じです。私はほんの僅かですがトヨタ自動車株式を保有しているのですが、今月下旬に株主総会があるのでこの辺のことを質そうかと思ってしまいました。(遠くてめんどくさいから行きませんけど…)
 震災があったのは仕方ない、それによって業績に影響が出るのは仕方ない、一時的に株価が下がるのも仕方ない、でも同業他社が復旧してく中、トヨタだけが回復が遅れて売れる車が作れず販売機会を損失しているのは問題ありです。リコール問題に端を発するトヨタショックにも、震災後の株価急落にも耐えて株式を長期保有している株主の気持ちになっていただきたいものです。


総評
 標準プリウスは2009年5月の発売以来、国内販売累計53万台以上と大ヒットとなりました。しかしこの車はハードの出来は必ずしも売れ行きと比例しないんだなあと感じさせられるものでした。「ハイブリッドカー」としては最高の出来なのですが、「魅力的な自動車」として考えると?マークがいっぱい付きます。
 本文にも書きましたが、いかにも安普請な内装、低い遮音性、雑な乗り心地、それに疲れやすいシート、フィールが曖昧で人工的なステアリング、掴みづらい車両感覚、速度感が希薄でゆっくり走ってると超退屈な運転感覚(だから高速でぶっ飛ばしてるプリウスが多いのか…)等々…
 私の勤務先の営業車のプリウスも、正直1時間乗ったらもういいやといつも感じていました。
 標準プリウスがそんな車だったので、ワゴンになっただけかと思ってαにもそんなに期待していなかったのですが、本文にも書いたとおり実際に乗ってみていい方向へ裏切られました。標準プリウスのあの味付けはトヨタもさすがにまずいと思ったのでしょう。今後プリウスの購入を検討されている方は、断然αをおすすめします。
 ただ、納車待ち1年以上はしんどいですね~。あ、この納車待ちの間に手頃な車をもう一台買わせようというのがトヨタの作戦なんでしょうかね?www


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