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まさだのブログ一覧

2011年02月12日 イイね!

ヴィッツ乗ってみました

ヴィッツ乗ってみました 新型ヴィッツに乗ってみました。
 試乗車のグレードは「F "スマートストップパッケージ″」、ボディカラーはローズメタリックオパールです。
 実は試乗には発売直後に行ってきていたのですがめんどくさくて忙しくて試乗記をアップしていませんでしたwwwww



○だった点
・広い荷室
 全長3885㎜と、コンパクトカークラスの中でも短い全長のわりに荷室の前後長が長くて、実用的な空間が確保されています。普段荷室の狭いスイフトに乗っているので、これは羨ましいですね。

・女性向け過ぎない外観
 初代・先代と女性をメインターゲットとした丸っこいかわいらしい外観でしたが、新型は適度なエッジの効いたスタイルに方向を転換しました。男性が乗るにも抵抗感が少ないですね。
(どことなくプジョー207に似てる……なんてことは気にしないでおきましょうwww)

・先代よりも素直になった運転感覚
 先代は燃料噴射制御やCVTのセッティングが極端に燃費を重視で、一定速度での巡航時にはエンジン回転数がそこそこと低すぎるため、常にブルブルブルブルした振動と音を感じながら走らなければなりませんでした。
 先日登場した新型ラクティスはこの点が改善されていましたが、ヴィッツも同様で運転時の違和感が少ないです。
 
・内装の質感の向上 
 先代の内装のデザイン・質感は、いかにもコストをかけていませんという安っぽいものでしたが、新型はかなり改善されています。
 高級感があるわけではないのですが、デザインに抑揚を付け、プラスチック表面のシボの模様を工夫しているため、少なくとも先代の安っぽさは感じられません。
あと、初代以来ヴィッツの特徴だったセンターメーターは、新型から一般的なレイアウトになっています。センターメーターが見やすいとはあまり思っていなかったので、まあいいかなと思いますが、ヴィッツらしい個性が薄れたという点では少し残念です。



もう少し頑張ってほしい点
・高いフロントガラス下端
 ここ最近のトヨタの車に共通する傾向ですが、フロントガラス下端が高くて車両直近の見切りが悪いです。
 対歩行者の傷害軽減対策のためにボンネットの厚さを増しているのは理解できますが、車の周囲の視界が悪くなってしまっているのはいかがなものかと思います。

・それほど良くない燃費
 試乗車は新型ヴィッツイチ押しのスマートストップシステム付きでしたが、燃費は意外と良くなく、混雑した市街地での試乗で、燃費計表示値で14km/L台でした。使用条件を考慮すると、絶対的には良い数値だとは思うのですが、ちょっと期待外れでした。
 それから、私は信号待ちでの停車時などにブレーキペダルを床いっぱいまで踏み込む癖があるのですが、これをやると一度アイドリングストップしていたエンジンが始動してしまい、次にエンジンが止まるのはまた停車した時…ということになってしまい、なんだか損したような気分です。
(意図的にエンジンを始動させるためにこのようになっているとのこと)

・標準仕様にもMTの設定を 
 スポーティー仕様のRSにはMTの設定がありますが、それ以外の標準仕様にはMTが設定されていません。近年CVT車の燃費は非常に向上したとはいえ、実燃費では依然としてMTの方が優れています。フィットやスイフトの標準仕様にはMTがありますし、ヴィッツも輸出仕様(ヤリス)にはMTがあるのですから、存在していてもおかしくないと思いますが…
(ついでにラクティスの輸出仕様(ヴァーソS)にもMTがある。)
 
・未だに安全装備が不十分
 後席中央のシートベルトは二点式です。来年7月から後席中央への三点式シートベルトの設置が義務化されるようですが、天下のトヨタの車なんですから、この程度の装備は先行導入すればいいのにと思います。VSCやトラクションコントロールよりもこういう基本的な安全装備の方が優先すべきだと思いますが・・・
(ついでにVSCやトラクションコントロールはFスマートストップパッケージにしか標準装備されず、その他はRSにオプションとなるだけというのもレベルが低いですね。)


総評
 初代以来、丸っこい外観デザインやカラフルなボディカラーなど女性を意識した車だったヴィッツですが、新型は男性にもあまり抵抗感がないキャラクターに生まれ変わりました。
 また、本文にも書きましたが、先代で感じた極端な燃費重視セッティングによる走りの違和感が軽減されていて、比較的自然になじむことができました。先代は一定速巡航中のエンジン回転数を抑え過ぎていて「ズブズブズブズブ」いいながら走ったり、乗り心地もいかにもダンパーのオイル流量を制限しているかのようなポコンポコン跳ねるようなものだったりと、正直運転が苦痛になるような車でしたが、それが大幅に改善されているのは喜ばしいことです。
 スズキスイフトやVWポロのような運転の楽しさを感じるというほどではありませんが、トヨタの車らしいソツのなさで、買って損のない一台になったと思います。

先代ヴィッツ試乗記
ラクティス試乗記
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2010年12月09日 イイね!

新型ラクティスに乗ってみました

新型ラクティスに乗ってみました 新型ラクティスに乗ってみました。
 グレードはスマートキー・オートエアコン等が備わるG(15L・2WD)、ボディカラーはシルバーメタリックです。


〇だった点
・車内の快適性が高い 
 先代ラクティスやヴィッツなどここ最近のトヨタの車、特にリヤサスがトーションビーム式のものは、なぜか妙に乗り心地が硬く、段差や路面の目地でポコンポコン跳ねるような車が多かったのですが、新型ラクティスの乗り心地はそれらに比べると相当改善されていて、納得できるものになっています。
 また、室内の静粛性がコンパクトカークラスの標準を相当上回っており、室内が非常に静かで快適性が高いです。

・CVT感が薄まった
 従来のトヨタのCVT車といえば停止直前のカックンブレーキ感、減速時の「ひゅ~~ん」という安っぽいベルトノイズ、クリープ現象で微速前進したいとき、ブレーキの踏力を緩めていっても車が動き出さず、完全にペダルから足が離れる直前になっていきなり動き出すクリープのセッティングの違和感等が気になりましたが、新型ラクティスは大幅に改善されて快適性が向上しています。

・広い荷室 
 先代同様、コンパクトカークラスでは最大級ではないかと思える、非常に広い荷室です。高さがあるのはもちろん、奥行きも1クラス上の車以上の空間があります。
 また、荷室の形状がスクエアなので、その広い空間をさらに有効に使えます。

・低全高化 
 新型は先代よりも全高が65㎜低められています。これでも頭上空間は十分に確保されているので、全高が低い方が低重心化や軽量化という点で有利ですね。

・一本ワイパーが面白い
 ワイパーがアーム・ブレードとも長い一本タイプのものが備わっているのが個性的で面白いです。拭き取り面積も通常のものと比べて遜色ありません。
 昔私がトゥディに乗っていた時には、ワイパーを高速にすると、ワイパーブレードがピラーをバッシンバッシン叩いていました(笑)が、ラクティスはアームやリンケージの剛性も十分なようで、そのようなことはありません。

・力が入っている車イス仕様 
 先代ラクティスやファンカーゴ同様、新型にも車体後部がスロープになっている車イス仕様が設定されています。
 新型の車イス仕様はベース仕様の全高が低くなったのに合わせてハイルーフ化されていたりしますが、先代から受け継がれた美点は、後部の車イス利用者が乗っていても右側後席にもう一人座ることができるという点です。
 ライバルの日産キューブをはじめ従来のコンパクトカーベースの後部スロープ付きの車イス仕様車は、後部中央に車イス利用者を固定するため、リヤシートを完全に折り畳んで前席のみの使用とせざるを得ないものが多かったのですが、ラクティスは車イス利用者の横に並んで座ることができて、孤立感・荷物感を軽減できると思います。


もう少し頑張ってほしい点
・あまり良くない燃費

 試乗時はゴーストップの多い市街地のみを走行したのですが、燃費計標示値で11km/L台と低迷しました。私のスイフトなら15km/L程度は出そうな状況だったのですが…
 ヴィッツや先代パッソなど、ここ最近のトヨタ車はモード燃費を稼ぐため、巡航時のエンジン回転を抑え過ぎて「ズブズブ」言いながら走っていて、車内の騒音・振動も褒められたものではありませんでした。
 長所に書いたとおり、新型ラクティスはこれが改められて車内の快適性は大幅に増しているのですが、一方で燃費が悪くなっているのは残念です。

・高いフロントガラス下端 
 プリウス、SAI、マークXなど、ここ最近のトヨタの新型車に共通する傾向ですが、フロントガラス下端が高く、ボンネットが全く見えないどころか、車の直前の状況も把握しづらいです。十数年前ぐらいまでのトヨタの車ってボンネットが低くて、車両感覚が把握しやすかった気がするのですが…
 ブラインドモニターやバックモニターなど、車の周囲の安全確認ツールはたくさんありますが、やはり安全確認は直接目視が基本です。いくら受動的安全性が高くても、車の周囲が直接見づらいことは問題ありです。

・あまり広くない後席足元空間
 全高が低められたわりには頭上空間は広大なのですが、後席の足元空間はあまり広くなく、フィットよりもずっと狭い印象なのが残念です。

・わざわざフィットに似せている外観
 新型は先代ラクティスに比べて全高を65㎜低めていますが、そのせいかライバルであるホンダフィットに似た外観になってしまいました。
 ボディサイズも、新型ラクティス…全長3995㎜×全幅1695㎜×全高1585㎜×ホイールベース2550㎜に対して、フィット…全長3900㎜×全幅1695㎜×全高1525㎜×ホイールベース2500㎜とよく似たサイズです。
 フィットはコンパクトカークラスの決定版とも言うべき出来の良さで、他メーカーの製品に与える影響は大きいのでしょうが、天下のトヨタなら敢えて似せたり、また結果として似てしまったというのも避けなければいけません。
 古くは赤いファミリアをカローラⅡがパクリ、S-MXをbBがパクり、エルグランドをアルファードがパクり、ストリームをウィッシュがパクり、今回はフィットをラクティスがパクり…なんてことをやってると、トヨタはいつまでも尊敬される企業にはならないでしょう。


総評
 先代ラクティスは、ほんわかとしたファンカーゴからスタイルとスペース効率重視に舵を切った車でしたが、新型ラクティスはその先代のコンセプトを踏襲して、高過ぎる全高を抑えるなど無駄を省いて正常進化させている車です。派手さはありませんが、スペースの広いコンパクトカーを求める方には悪くない選択でしょう。
 ただし、今時のコンパクトカーとしては燃費が悪いのが気になります。カタログ数値は先代よりも向上しているんですが… せっかく全高を低めて軽量・コンパクト化しているのに、それが生きていない印象です。
 長所のところにも書いたのですが、モード燃費ばかり気にしてエンジン「ズブズブズブズブ」いいながら走っていたのが改善されたら、今度は燃費がたいしたことがないというのは困りものですね。


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2010年04月07日 イイね!

新型パッソに乗ってみました

新型パッソに乗ってみました 新型パッソに乗ってみました。

 先月24日のブログで乗ってきました報告をしたのですが、試乗記を書くまでになぜこんなに時間がかかったのかというと……
 ま、それは本文にて…(笑)

 先代に引き続きエンジン3気筒1L、4気筒1.3Lの二本立てですが、グレード構成を標準仕様と女性向けに特化した「+Hana(プラスハナ)」系としているのが新型の特徴です。

 試乗車のグレードは1.0+Hana“C Package”、ボディカラーはウグイスメタリックです。


○だった点
・洗練されているCVTの制御
 ひと昔前のCVTのコンパクトカーというと、初代フィットのように減速時に自分の思っている以上に、まるで後ろから引っ張られるように速度が落ちてしまったり、停止直前にガックンと速度が落ちて、狙っているところにきちんと止まれないという車が多かったのですが、パッソのCVTは運転中の違和感が極めて少なく、出来の良いトルコンAT車に乗っているようです。 
 先日試乗した三菱RVRが旧来のCVTの悪弊を少し引きずっていると比べると、洗練度は雲泥の差です。

・コンパクトなサイズと広い室内の両立
 ボディサイズは全長が先代比プラス30㎜になっている以外は先代と変わらず、モデルチェンジの度にボディサイズが拡大する傾向にある昨今にあって好感が持てます。
 それでありながら先代よりもグラスエリアを拡大するなど、室内空間の快適性を向上させていて、もともとコンパクトさと室内空間を両立させていたのをますます磨きを掛けています。

・前席ウオークスルー
 先代から引き続き、インパネシフトが採用されているためフロアにシフトレバーがなく、前席左右のウオークスルーが可能になっています。(+Hana系)
 狭い場所での乗り降りも容易になりますし、シートの幅そのものも余裕ができ、成人男性の体格でもまったく窮屈さはありません。

・取り回しのしやすさ
 最小回転半径4.3m(13インチタイヤ装着車)と軽並みに小回りが効きます。
 また、先代よりも運転席ヒップポイントを上げてウインドウ下端を下げ、さらにはウインドウ面積を拡大させているので視界がよく、非常に運転がしやすいです。
 最近のコンパクトカーは外観スタイル重視でウインドウが小さく、視界の良くないものもありますが、この車は乗る人のことを本当に考えています。


もう少し頑張って欲しい点
・コストダウン丸出しの内装
 シートやダッシュボードなど、目に見えるところもコストダウン丸出しで安っぽい質感です。標準系のシートはヘッドレスト一体のハイバックシートと営業車並みですし、一体成型だらけのダッシュボードは下手な軽より安っぽい質感です。
 試乗車の+Hana“C Package”はエアコンがマニュアルなのですが、この操作スイッチ類がまるでおもちゃのような質感です。
 トヨタのコンパクトカーの内装の質感はどれも褒められたものではありませんが、パッソはちょっとひどすぎますね。

・そのくせけっこう高い価格
 上記の通り、結構安普請なわりに価格は決して安くありません。 
 最上級グレードの1.3+Hanaと同等の装備(オートエアコン、キーフリー)のホンダフィットだと、標準系上級グレードの「L」が買えます。はっきり言って、どう考えてもフィットの方がお買い得です。
 パッソはこの程度の出来なのに、あの出来のいいフィットと同等の価格で売ろうというのは、いい根性してるなと思いました(笑)


総評
 先代パッソは価格なりの仕上がりではあるのですが、価格以上に背伸びをしていない控えめさと、シンプルでありながら安っぽさを感じさせない外観デザイン、軽自動車並みのボディサイズでありながらゆとりのある室内空間と、なりは小さくても魅力のある車でした。
 市場からもそういった点が評価されてか、大きなランニングチェンジがなかったにも関わらず月販7500台レベルをキープしていた人気車でした。

 新型パッソは先代の好評だった部分を大きく変えずに、トランスミッションをCVTとして燃費を向上させたり、女性向けに使い勝手を向上させているのが特徴です。
 それはいいのですが、内外装の質感や走りなど、全体的に先代よりも力が抜けているというか抜いているように感じられるのが残念です。特に内装の安っぽさには驚かされます。正直軽のほうがよほど質感が高いです。
 今回のモデルチェンジは機能の向上を目的としているのではなく、コストダウンのためだったんだなあと痛感させられます。
 乗り味もこれといった特徴がなく、良くもないが悪くもない、車から降りた5秒後にはその車のことを忘れているという車です。こんな車だったらもう日本で作らずに、コストの安い中国とか東南アジアで作って輸入すりゃいいじゃんって思えます。
 試乗記を書くのにかなり時間がかかりましたが、このような味気ない車なので、ぶっちゃけ書くことがなくて困ったというか、積極的に書く気になりませんでした(笑)
 この車は、あまり車に関心がない女性や高齢者をメインのターゲットにしているのでしょうが、だからといってここまで露骨に安普請で無味無臭なのは考えものです。

 Bセグメントのコンパクトカーといえば、例えばフォルクスワーゲンのポロは高い実用性と質の高い走りを両立させ、なおかつ内外装の質感が高いですし、日本車ではホンダフィットは低燃費と軽快な走り、それに広大な室内空間による高い実用性が非常に魅力的です。
 それに手前味噌で恐縮ですが、我がスズキのスイフトも楽しい走りとスタイリッシュな外観デザインを兼ね備えた魅力的な車です。
 そんな中、パッソの力の抜け方(抜き方)は、いかにもトヨタ的なマーケティングの賜物だなあと逆に感心します。ここ最近街でも新型パッソを見かけることが多いので、トヨタの戦略は成功してるんでしょうね…


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2010年01月04日 イイね!

トヨタFJクルーザー乗ってみました

トヨタFJクルーザー乗ってみました トヨタの北米用SUV・FJクルーザーに乗ってみました。
 グレードは4リッターV6・2WD・オートマチック(左ハンドル…というか左ハンドルしかない)、ボディカラーはブラックです。今回の試乗車は個人の所有車だったので、写真は北米トヨタのFJクルーザー公式ページのフォトギャラリーから借用しました。

 この車の写真についてはちょっと困ったのですが、通常写真を撮ってない車はカタログを撮影して画像をアップするのですが、この車は北米専売車で通常は日本国内でカタログが手に入らない、でも個人の所有車でその上こんなマイナーな車を撮影すると所有者が特定される恐れがある(一応写メは撮りました)ので、どうしようか困った挙句、本来はやらないのですがウェブサイトから画像をお借りしました。

 ここで簡単にFJクルーザーの概要を…
 FJクルーザーは2006年に北米で発売された、ランドクルーザープラドやハイラックスサーフベースのSUVです。エンジンはプラドやサーフと共通の1GR-FE型(4リッターV6)です。
 VWニュービートルやBMWミニ、フォードマスタングやクライスラーPTクルーザーなどと同様、過去の名車(FJクルーザーの場合はBJ40型ランドクルーザー)のリメイク版というかオマージュという車です。
 写真の通り、BJ40型ランドクルーザー風の外観が最大の特徴です。ドアの開き方も特徴的で、マツダRX-8のように観音開きです。


○だった点
・個性的なスタイル
 この車のメリットは何と言ってもここにありますね。BJ40型ランドクルーザーを思わせるクラシックかつモダンなスタイルで、単なる昔の車の焼き直しに終わらず、新しい魅力を感じます。大柄なSUVでありながら威圧感を感じさせず、カジュアルで明るくポップなところがいいですね。
 フロントガラスは現代の車としてはかなり切り立っており、そのわりに天地が低いため、ワイパーが3本あるのも面白いですね。

・豪快なエンジンサウンド
 この車の1GR-FE型エンジンはランドクルーザープラドにも搭載されていますが、静かでおとなしいプラドに対してFJクルーザーはアメ車的な豪快な音です。
 アクセルを踏み込むと「ドロロロロ」という音が響き、いかにも北米向けの車と感じさせられます。ちなみに車外で聞いていてもかなり豪快な音です。

・トヨタ車である信頼感
 趣味の車とはいえ、やはりトヨタブランド(その上北米生産ではなく日本製)は信頼性・耐久性の点で安心感があります。
 ハマー、リンカーンナビゲーター、キャディラックエスカレード、タホ、ユーコンデナリなどアメリカンブランドのSUVに興味があるが故障が心配…という方にピッタリではないでしょうか。

 
もう少し頑張って欲しい点
・掴みづらい車両感覚
 オーナーさんもバックでぶつけたと言われていたのですが、リア・サイドウインドウが小さいうえ、背面スペアタイヤが装着されているため後方がほとんど見えません。
 ドアミラーを見てバックしようにも、アメリカ車・北米仕様車特有の遠いところが見えるミラーのため、車両感覚が掴みにくいです。
 前方にしても、ボンネットが左右に向けてなだらかに傾斜しているため、車幅がわかりません。
 率直に言って、この車で日本の街中を運転したくありません。
(試乗時は狭い路地を走って、狭い駐車場にバックで入れたので、泣きそうになりました(爆))
 駐車場では前進で進入して前進で出庫するアメリカならではの車ですね。

・信じられないものが装備されていない
 ワンタッチパワーウインドウと電動格納ミラーが備わっていません。日本車では軽自動車でも常識的に装備されているので、これらがないのは驚きました。
 せめて電動格納ミラーは装備してくれないと、狭い道で泣きそうになります(爆)

・部品の供給が不安
 上記の車両感覚の項でオーナーさんがぶつけたと書いたのですが、交換する外装の部品が届くのに1ヶ月以上かかったそうです。並行輸入車なので部品の手配は販売店任せになってしまいますが、親身で小まめに対応してくれるに販売店であるかどうか、十分注意が必要です。


総評
 近年は日本ブランドの車であっても、国や地域別にオリジナルの車を販売する傾向が強まっています。FJクルーザーはSUVの人気が高い北米に向けられた車で、使い勝手や操作性はいかにもアメリカ車という印象です。
 車両感覚の掴みづらさなど、日本国内で使うにははっきり言って不向きな車です。日本国内で発売の要望もあるようですが、例えバックモニター・ブラインドモニターや電動格納ミラーを装着しても取り回しは劇的に改善しそうになく、正直日本国内での発売は期待薄でしょう。
 ただ並行輸入業者が販売しているので、どうしてもこの車が欲しいという方は、欠点を了承したうえで購入されてもよいのではないでしょうか。
 トヨタの車、その上日本製(日野自動車製)なので信頼性は高く、そうそう壊れることはないでしょうし、何と言っても他に類を見ない個性的なスタイルは魅力です。異文化交流のつもりで乗ってみるのもよいかもしれません。


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2009年12月13日 イイね!

SAIに乗ってみました

SAIに乗ってみました プリウスの爆発的人気真っ只中のトヨタからデビューした注目の新ハイブリッドカー・SAI(サイ)に乗ってみました。
 グレードはG、ボディカラーはブラックです。
 この車、発表は10月20日でしたが、今月7日に発売されディーラーに試乗車が来たので早速乗ってきました。


○だった点
・ハイブリッド車として洗練されてきた運転感覚
 初代プリウス以来のトヨタのハイブリッドカーの運転フィールといえば、停止直前のカックンブレーキ、CVTと回生ブレーキによる減速時の過剰な引っ張られ感など、いかにも過渡期を感じさせるものでしたが、最新ハイブリッドであるSAIはそういったトヨタハイブリッドのネガティブな部分をほとんど感じさせず、普通の車として運転できます。停止直前のカックンブレーキは多少あるものの、先代プリウスなどと比較するとほとんど問題にならないレベルです。
 現行プリウスとの比較でも、プリウスでは減速時の「キーン」というインバーター音やカックンブレーキが気になるのですが、SAIはほとんど気にならず、世代が一つ新しいなという印象を受けます。

・快適性の高い室内
 ハイブリッドなので、特にエンジン停止時の静かさは特筆ものです。エンジン始動中もロードノイズ・風切り音も含めクラウンよりも静かに感じます。
 試乗車は18インチホイールが装着されたGグレードだったのですが、乗り心地も快適でした。マークXに比べても突き上げ感が少なくて当たりが柔らかく、18インチを履きこなしている印象です。ワインディングや高速では印象が違うのかもしれませんが、こと街乗りの乗り心地に関してはトヨタセダンの中でも最上の部類ではないでしょうか。
 
・フラットな後席足元
 後席床面中央の排気管を通すための盛り上がりがほとんどなく、足元空間が広々としています。
 最近は軽自動車でも床面がほぼフラットな車もありますが、実際の空間以上に足元が広く感じられますね。

・ナビが標準装備
 最近のトヨタの車はプリウスをはじめ、一見価格が安く見えても実はナビがなかったりオーディオレスのため、ナビを装備するためのオプション料金が高額で結局は総額が高い…ということが多いのですが、SAIは最初からナビを標準装備しています。SAIクラスの車なら今やナビは常識的なので、標準装備の方がいいでしょうね。

・レクサスHSよりもバランスの良いスタイル
 兄弟車であるレクサスHSよりも車体前後デザインを変える事により、10cm近く全長が短縮されていますが、その分前後オーバーハングが短くてバランス良く軽快に感じます。高級感を演出するために、逆になんとなく間延びしているHSよりも好ましいスタイルですね。


もう少し頑張って欲しい点
・圧倒的ではない燃費性能

 10・15モード燃費で23.0km/LとプリウスLの38.0km/Lよりもかなり数値が劣ります。排気量が1.8L→2.4Lと拡大していますし、SAIはプリウスほどには燃費指向が強くない(=モーターで走行する割合が低い?)ので数値を追い求めていないのでしょうが、それにしてもちょっと悪化度合いが大きいように思います。

・エンジンがかかった際の音と振動
 ハイブリッド車の宿命ではあるのですが、エンジン始動時の音と振動が気になります。特に冷間時にはちょっとびっくりするぐらいで、レクサスGSハイブリッドなどよりも明らかに音・振動対策のレベルが低いです。
 この車のエンジンはブレイド、アルファードなど多くのトヨタ車に搭載されている2AZ型のバリエーションである2AZ-FXE型ですが、2AZ系はいかにも大排気量の大衆車用エンジンといった感じのガサガサした音なので、あまりSAIクラスの車のキャラクターに合ってない気がします。

・掴みづらい車両感覚
 フロントウインドウの下端が高いため、前方の見切りが悪いです。試乗車にはメーカーオプションのフロントモニター(クリアランスソナー・バックソナー込みで84,000円)が装着されていて、これは有効ではあるのですが、安全性にはまず直接目視による視界確保が重要だと思うのですが…
 余談ですが、最近のトヨタの車はなぜどれもウインドウ下端を高くして前方の見切りを悪くしてるんでしょうか?対歩行者の衝突安全対策でボンネットとエンジンのヘッドとの間隔を取らなければいけないことは理解できるのですが、前方視界に圧迫感があり見切りが悪い車ばかりなのはちょっと問題がありますね。

・あまり広くない室内空間
 プリウスよりもSAIの方がボディ外寸は大きいのに、室内空間はあまり変わりません。後席は足元こそ余裕がありますが、頭上空間は上部・側頭部ともややタイトで、1.5m近い全高の車とは思えないパッケージングです。

・高級車の格好をしていない
 レクサスHS同様、全長が長くなくて全高が高く、キャビンが大きいというハイブリッドカーらしい外観ですが、初代プリウスやビスタアルデオに似ていて高級車には到底見えません。
 クラウン、マークX、レクサスGS、ISなどトヨタの後輪駆動高級車はフロントオーバーハングを短く、リアオーバーハングを長く、キャビンを小さく低く見せるといういかにも上級セダンらしい外観なのですが、SAIはこのスタイリングの定石からは外れています。これが新しい時代の高級車のスタイルなのかもしれませんが…

・レクサスHSとの住み分け・ブランドイメージ確保は大丈夫?
 SAIはレクサスのハイブリッド専用セダン「HS」と基本骨格・プラットホームを共用する兄弟車ですが、これとの住み分けは大丈夫なのでしょうか?
 これまでレクサスは、日本国内においてトヨタブランド車のバッジエンジニアリングによる兄弟車は販売しないとしていました。例えばISとマークXなどのようにプラットホームはトヨタ・レクサス間で共用するものの、実際には全く別の車…というのが従来のやり方でしたが、SAIとHSは実質的にほぼ同じ車といえます。SAIはともかくHSはこれでブランドイメージの確保は出来るのでしょうか?

・プリウスの納車もまだなのに…
 プリウスは未だに販売は絶好調で、carviewのニュースにも12月受注分は来年6月以降の納車になるとありました。生産工場が違うので一概には言えませんが、それだけ受注が逼迫しているのなら、まずプリウスの受注残を納車してしまってからSAIやレクサスHSを発売するのが顧客に対する誠意だと思います。


総評
 この車はおそらく意図的にプリウスよりもハイブリッド感が薄められており、日常使用の違和感が少なく普通の車として使う事が出来ます。ただ、その分燃費性能もあまり驚くほどのものでもないのですが、この車がターゲットにしているのは、従来マークⅡ、プログレ、ウインダムなどトヨタ製高級車を乗ってきた中高年の方なのでしょうから、あまり極端に燃費性能を追求するより、使い勝手の良さや違和感のなさを重視したのでしょう。
 
 それゆえこの車のハードについては特に大きな問題もなく、普通のトヨタの車だなあという印象ですが、この車の本当の問題は上記の通り、
①とうとうレクサスブランドとトヨタブランドのバッジエンジニアリング車が発売されてしまったこと
プリウスやレクサスHSの大量の受注残があるにもかかわらず、次々にハイブリッド車を発売するトヨタの顧客軽視の姿勢
の2点に尽きるように思います。

 ①については、レクサスブランドの日本展開の際に、トヨタブランド車のバッジエンジニアリング車(と前輪駆動車)は販売しないと宣言していたはずですが、それが反故にされてしまいました。SAIはともかくレクサスオーナーはこの点をどう受け取るのでしょうか?
 ここ最近、RXやHSの発売によって上向いてきたレクサスの日本国内での販売ですが、依然として苦戦が続いています。(それは国内自動車市場全体の問題ですが…)
 高級ブランドはどんなに苦しくてもあまり安易な拡販策に頼らず、地道に長い時間を掛けて本当に上質な車だけを販売するべきではなかったかと思うのですが…
 
 ②については、一体何故今のタイミングでのSAIの発売なのか理解に苦しみます。エコカー減税や補助金、エコカーブームで勢いのある今、ハイブリッド車を立て続けに投入して市場を支配したいというトヨタの意図が見え見えです。景気が後退している今、内需拡大・消費拡大して世の中に金を回さなければいけませんが、ブームに踊らされないよう、我々消費者も賢くならなければいけませんね。


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