2015年05月31日
これで正しい? シフト操作
パジェロに乗ってる会社の同僚がなにを血迷ったか突然エボ10最終限定車を注文しまして、
20年ぶりくらいのMTなので上手く乗れるか不安だと言うので、
MTの操作の仕方を教えてたりなんかします。
一応その同僚も昔は毎週末シビックで箱根辺りを走ってて、
上から数えた方が早いくらいの順番の人だったりしたんですが、
20年くらい一回もMTに乗った事がないとなると基本から叩き込まなきゃいけません。
で、反復練習用に操作方法を文章に起こしたんですが、
こんなのが役に立っちゃう人も居るかなと思ってみんカラにも転載してみます。
元々の文章は思いっきりタメ口なので、こちらは翻訳バージョンとなります(笑)
まず最初に、例えば2速から3速にシフトアップする際、どのような操作を行ってますか?
・クラッチを切る
・シフトレバーを2速から抜いて3速に入れる
・回転を合わせてクラッチを繋ぐ
こんな感じでしょうか。
いろんな人の横に乗って運転を見る機会がありますが、
大体というか殆どの人がこんな感じで操作してるんじゃないかと思います。
っていうか、私と同じ操作を行ってる人は今迄に数える程しか見た事ありません。
例えレーシングな運ちゃんでも上の操作を行ってる人は結構います。
で、この操作方法、宜しくないです。
特にこれでサーキットなんかで素早いシフト操作を行ったりするのは非常に宜しくないです。
場合によってはミッションを壊したりする事もあるでしょう。
逆に言うとアノ車はミッションが弱いからよく壊れるなんて話をたまに聞きますが、
大抵は、っていうかほぼ100パーセント運ちゃんが壊してるとも言えます。
中には本当にミッションの弱い車もあるんですが、
それでも適切な操作を行ってればそうそう壊れるもんじゃありません。
例え巷でミッションが弱いと言われてる車であっても、
ミッションが壊れたら、壊れちゃったんじゃなくて壊しちゃったと認識した方がいいと思います。
壊しちゃったんじゃなくて壊れちゃったんだと認識してるうちは、
例えミッションを修理したところで何回でも壊します。
じゃあ、どのような操作が適切な操作なんでしょうか?
それを書く前に混乱があるといけないので用語を統一させて頂きます。
・ミッションの中のシンクロナイザーという部品=シンクロ
・運ちゃんが回転を合わせる操作=同調
・エンジンの回転が上がっていく状態=吹け上がり
・エンジンの回転が下がっていく状態=吹け下がり
本来なら正しくない表現もありますが今回はこのように統一させて頂きます。
・シフトアップ編
じゃあここで2速から3速にシフトアップしてみましょう。
ここでは仮に2速5000回転と3速3000回転で同じ速度とします。
・まず2速5000回転の状態からシフトアップすべくスロットルから足を放しクラッチを切ります。
・シフトレバーを2速から抜いて3速の入口、
つまり少し抵抗を感じる辺りに軽く押し当てておきます。
・エンジンが吹け下がって3000回転になった時にシフトレバーが勝手に3速に吸い込まれます。
・シフトレバーが3速に入ったのを確認してからクラッチを繋ごうとすると、
既に3000回転を下回ってますから、そのままクラッチを繋ぐと当然ショックが出ます。
なのでスロットルを踏んで3000回転まで吹け上がった時にクラッチを繋ぎます。
つまり一口に回転を合わせると言っても、
ギアを入れる時とクラッチを繋ぐ時と2回回転を同調させる必要があります。
また、ギアは運ちゃんが入れるんじゃなくミッション自身が入れるというのが重要です。
・シフトダウン編
じゃあ今度は3速から2速にシフトダウンしてみましょう。
実際にはブレーキを踏みながらシフト操作を行う所謂ヒール&トーを行いますが、
この際ブレーキはどうでもいいです。
ここではあくまでもシフト操作だけを見ていきましょう。
・車速が落ちてエンジンが3000回転になった時にシフトダウンすべくクラッチを切ります。
・シフトレバーを3速から抜いて2速の入口、
つまり少し抵抗を感じる辺りに軽く押し当てておきます。
・スロットルを踏んでエンジンが吹け上がっていく時、
5000回転で同調した時、シフトレバーが勝手に2速に吸い込まれます。
・ここで重要なのは5000回転で同調させるからといって、
5000回転まで空ぶかししたのではギアが2速に入ったのを確認してクラッチを繋ごうとすると、
既に回転は5000回転を下回ってるという事です。
なので5500回転くらいまで吹かしてやって、
吹け上がってきて5000回転でギアを入れる為に同調させ、
5500回転から吹け下がってきて5000回転になった時にクラッチを繋ぐ為に同調させます。
・また、クラッチ切ってるのになんでエンジンが吹け上がると回転が同調できるの?
という疑問が生じるかもしれませんが、
クラッチの構造上、つまりフライホイールとクラッチカバーに
フリクションディスクが挟まれてる構造では、
例えクラッチペダルを踏んでも駆動を100パーセント切断する事はできず、
ある程度の引き摺りが発生します。
つまりクラッチを切った状態というのは、
車を動かす程の駆動が伝わってない半クラ状態だと思って頂ければ宜しいかと思います。
なのでクラッチを切っててもスロットルで回転の同調ができる訳です。
・共通編
シフトアップ、シフトダウンに共通してるのは、
・ギアは運ちゃんが入れるんじゃなく、回転が同調すれば勝手に入る
・ギアを入れる為の同調と、クラッチを繋ぐ為の同調と、同調は2回させる
という事です。
今の車はシンクロが付いてるので、わざわざ回転なんか同調させなくても、
シフトレバーを押し込めばギアは入ります。
しかしこれだとシンクロの頑張りに頼ってギアを入れてるだけで、
シフト操作する度にシンクロに負荷を与え続けます。
ミッションが壊れる場合、機械的な原因で壊れる時はギアそのものが壊れる事もありますが、
そんなのは滅多にある事じゃありません。
大抵の場合はシンクロが壊れます。
回転が同調した時にギアを入れてればシンクロの負荷は最小限で済み、
ミッションを壊す可能性はぐっと低くなります。
バイクや古い車、レーシングミッションなどシンクロが付いてない、
所謂ノンシンクロのミッションを操作した事がある人なら分かると思いますが、
回転が同調してないのに無理やりギアを入れようとしても、
ギアがガリガリ鳴って弾かれちゃいます。
シンクロが付いてれば回転など同調させなくてもギアは入りますが、
本当なら入らない筈の物をシンクロの頑張りで無理やり突っ込んでるんですから、
当然シフトする度にシンクロのダメージが蓄積されていきます。
例えシンクロが付いてる車でも、ノンシンクロでも乗れちゃう操作を行ってやれば、
機械的負荷も少なく、なんといっても力を使わずに操作できるので楽です。
また、2回同調を行う為にシフトアップの時は3000回転まで吹け下がらせるんじゃなく、
わざと一回2500回転まで吹け下がらせるイメージで、
吹け下がってきて3000回転まできた時にギアを入れる為の同調、
3000回転を通り過ぎて2500回転まで落ちたところからスロットルを踏んで、
3000回転まで吹け上がった時にクラッチを繋ぐ為の同調をさせる。
またシフトダウンの時は2回同調させる為に5000回転まで吹け上がらせるんじゃなく、
わざと一回5500回転まで吹け上がらせるイメージで、
吹け上がってきて5000回転まできた時にギアを入れる為の同調、
5000回転を通り過ぎ5500回転まで上がったところでスロットルを閉じ、
5000回転まで吹け下がった時にクラッチを繋ぐ為の同調をさせる。
で、これを練習していけば、最初は500回転余分に吹け上がらせ、吹け下がらせてたのが、
だんだんと400回転、300回転、200回転、100回転と減らしていけます。
そうする為にはスロットル、シフト、クラッチをオーバーラップさせていく事になりますが、
究極的には全く余分に吹け上がらせ、吹け下がらせなくても出来るようになります。
そしてそれができるようになった頃にはシフト操作が結構速くなってると思います。
シフト操作が速い癖に機械的負荷は最少、ミッション壊しそうな気配すらない。
かなりイカしてると思いませんか?
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Posted at
2015/05/31 12:23:12
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