さて、雪シーズン到来で日本海側はかなり楽しそうな事になってる今日この頃、
皆様は元気に雪壁に刺さったり、立木に突っ込んで全損にしてたりする事かと思います。
私はといえば誠に残念ながらスタッドレスが1シーズン持ちそうにない状況なので、
積雪状況と仕事の状況を鑑みて出撃できそうな時だけスタッドレスを履かせる事になります。
となると当然雪が降らなそうな時は夏タイヤを履かせてる訳で、
夏タイヤを履かせてるとそれなりに頑張っちゃう事が予想されます。
私の車には頑張りすぎてブレーキをやっつけないように、
マルシェ製の3Dブレーキディフレクターなる部品を着けてます。
走行風を拾い集めてブレーキに流して冷却する為の物なんですが、
当然走行風を拾い集める為に下側に出っ張ってます。
こんなもんが出っ張ってたら雪道ではコレで雪を掻く事になるので、
あっという間に壊れてしまう事がこれまた予想されます。
2万円もする部品なんで、できれば壊したくないところではあります。
従ってスタッドレスを履かせる時には取り外し、
夏タイヤを履かせる時には取り付けなきゃいけない訳ですね。
スタッドレスを履かせる時は当然雪が降るくらい寒い訳で、
寒いから早々に作業を終わらせたい時に余計な作業をしなきゃいけないんですね…
ここで
先日の出来事が思い出されます。
走行風を拾い集める為のディフレクターですが、
先端がひっくり返って走行風を拾い集められなそうな状態になっても、
割と普通に冷却できたりなんかしちゃってます。
ひょっとして、それらしい物が着いてる事が重要なんであって、
その形状そのものはあんまり重要じゃないんじゃね?
って事は、わざわざマルシェのディフレクターを着けなくても、
適当にそれらしい物を着けとけばそれなりに冷えちゃうんじゃね?
そんな訳で、雪に引っ掛からないように下に出っ張ってない形状の導風板を作ってみちゃいます。
それでそれなりに冷えちゃったりなんかするんなら、
ディフレクターを着けたり外したりする手間が簡略化できちゃいますね。
って訳で、下に出っ張ってなくても風を拾い集める為に、
スプーンみたいな形状をした手頃な物を探すんですが、
そうそう都合の良い物も見付からない…
ないなら作るっきゃないでしょ?
って訳で、アルミ板をヘラ絞りで湾曲させて、それをレーザーカットする事にします。
早速、近場にあるヘラ絞り屋さんに行って、こんな物を作りたいと言ったところ、
提示された金額は私の想像を軽く超えるというか20倍でした…
小汚い(失礼)町工場なんで甘く見てたんですが、
どうやらこの町工場ではH2ロケットの先っちょなんかを作ってるみたいです。
私なんかが使うには超絶高精度すぎちゃう物しか作ってないみたいですよ…
そういえば以前ドライカーボンの板が欲しくて、
近所の町工場に買いに行った事があるんですが、
その時も私の想像の40倍の値段を提示されました。
その町工場ではスペースシャトルの耐熱タイルを作ってるらしく、
計測機器の測定限界以下の精度の物を手作業で作る超絶高精度な仕事ばかりで、
F1用みたいな低精度な適当な物は作ってないんだとか…
納期を書き示すホワイトボードに書かれた「NASA様」の文字が輝いてました。
ビバ京浜工業地帯!
私なんかの適当な思い付きを形にするには、
相手があまりにもプロフェッショナルすぎるでしょ…
って訳で、ここから先はいきなり手作り感覚になりますよ…
まずは300×100×2のアルミ板を2枚用意します。
これはAmazonで1枚631円で買った物です。
材料屋さんから買えばもっと安く入手できますね。
いきなりリーズナブルな事になっちゃいましたよ。
で、これにマルシェ製ディフレクターから採寸して穴を開けます。
そしてこれをジャッキの棒に押し当てて曲げていきます。
フリーハンドで適当なノリで曲げてるにも関わらず、
2枚とも同じように曲げられてるのは、
やはり京浜工業地帯の空気の中で生まれ育った職人気質からか…(笑)
で、これを取り付ける訳ですが、
適当に穴を開けたにも関わらず、いきなりバシッと嵌ります。
やはり京浜工業地帯の空気の中で生まれ育ったからか…(笑)
ん? ちょっと下側に張り出しすぎじゃね?
って訳で、取り付け穴を長穴加工して取付角度を修正します。
下から見上げる角度で撮ってるので、まだ下側に張り出してるように見えますが、
実際にはエンジンのアンダーカバーから12mm程度の張り出しです。
この程度なら大丈夫なような気がしますし、
もしこれで雪に引っ掛かって曲がっちゃっても1枚631円で作り直せるので、
次に作る機会があれば対策を考えてみます。
また、雪に引っ掛ける事も想定して敢えてペラペラのアルミ板を使用しています。
あまりに頑丈な物を作ってしまうと雪に引っ掛けた時に足回りが押されちゃいますので、
変に頑張らないで曲がって壊れちゃうようにしてます。
低価格故の使い捨て感覚ですね(爆)
そんな訳で、出来上がったら試すでしょ?
本当なら非接触温度計を用いてローターの温度を測った方がいいんですが、
生憎非接触温度計が用意できないので、
自宅敷地内の高速周回路でブレーキにエアが噛むまでの様子を見てみます。
具体的には150キロから50キロまで0.9Gのマイナス加速度で減速し、
ギヤを4速に固定したまま全開で再び150キロまで加速し、
150キロに到達したらまた同じ事を繰り返して、
何回目でエアを噛んでタッチが変化するか見てみます。
なぜ0.9G?と思われるかもしれませんが、
ABSが介入しちゃうようなフルブレーキングだと、
状況によって減速する時間が変化するので結果に影響を及ぼす可能性があります。
ですので、敢えて絶対にABSが介入せず、
ブレーキング時間が長くなる0.9Gに設定してみました。
で、結果はというと、
・パッドはエンドレスMX72
・フルードはエンドレスRF650
・純正バックプレートは取り外しマルシェ製コーンプロテクター装着
という条件では、
・ディフレクター類は一切なしでは5回目までは変化なし(6回目は最初からペダルが奥に入る)
・マルシェ製ディフレクター装着では7回目まで変化なし(8回目は最初からペダルが奥に入る)
・お手製ディフレクター装着では6回目の途中から変化あり
という状況でした。
通常の走行ではありえないような連続でブレーキングして過熱させる実験ですが、
ディフレクターなしとありで2回しか違わないという結果も興味深いですが、
やはり適当に作ったお手製ディフレクターでもそれなりに頑張れるのが確認できました。
そんな訳で、今季はマメにタイヤだけ換えてやれば、
乾雪両用で乗り越えられそうな気がしてきましたよ。
オートサロンに次期インプSTIベースのNBR2014が出展されてるところをみると、
意外と早く次期STIが発売されそうな雰囲気ですが、
随時交換作戦で上手い事タイヤを温存できれば、
敢えて初期型に飛び付かなくても更に1年引っ張ってスペCを待つという選択肢も出てきますね(笑)