
昨夜は、とても疲れていました。
いつもなら早めに風呂に入り、そのまま眠るだけの夜です。
ここ最近は、頭では「少し走りたいな」と思っても、体がまったく追いつかず、ドライブを諦める日が続いていました。
それでも昨夜は、なぜかV12 Vantageを運転したくなりました。
いつものようにECU(Emotional Control Unit)を挿入してエンジンをかけると、静かに心のどこかを撫でられるような感覚がありました。
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出番の減ったV12 Vantage
正直なところ、V12 Vantageの出番はかなり減っています。
街乗りではEQAが便利で、刺激を求める時は296 GTSがすべてを満たしてくれます。
6.0Lの自然吸気エンジンに6速MTという構成に、使い勝手の悪さと、価値に対する疑問を抱きつつありました。
それでも、ガレージの中での存在感は変わりません。
どこか控えめだけれど、確かにそこに在ると感じさせる。
ただ、「どんな場面でこの車を使えばいいのか」と迷うことが増えていました。
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心に響くフロントエンジン
ミッドシップの296に慣れてしまうと、V12のフロントエンジンは少し控えめに感じます。
それでも、走り出してすぐに思い出します。
1500〜2000回転で一般道を流しているだけで、なぜか心が揺さぶられるのです。
この車には、理屈では説明できない何かがあります。
最寄りのICから高速に乗り、スポーツモードをオン。
エンジンを回し、瞬間燃費2〜3km/Lで走行。
高揚というよりは、どこか哀愁を帯びた音が、疲れた心身に寄り添ってくれる。
約1時間のドライブを終える頃には、静かに満たされた気持ちになっていました。そしていつもより深く睡眠できたような気がします。
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付き合い方を見直す
実のところ、V12 Vantageを手放すべきかどうか、ここしばらく悩んでいました。
出番が少ない車を所有し続けることに、どこか後ろめたさを感じていたのかもしれません。
けれど昨夜のように、ふと乗りたくなる瞬間がある。
それだけで、持っている意味は十分だと感じました。
使用頻度が少なくても、走ること自体が目的でも、それを否定する必要はない…
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これからの距離感
ありがたいことに、296を迎えた後も、妻からV12 Vantageを手放すよう急かされることはありません。
しばらくは、無理に結論を出さず、この落ち着いた距離感を保とうと思います。
今週末には1年点検、新しい整備工場の方が積載車で引き取りに来てくれます。
こうしたサポート体制にも改めて感謝しつつ、しばらくは「296とV12、どちらを残すか問題」は棚上げです。
Posted at 2025/11/12 19:31:59 | |
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V12 Vantage