
遡ること約1ヶ月前、購入して2年になる971後期のPanamera 4 E-Hybridを一年点検のために入庫しました。担当者から説明を受けながら点検内容と消耗品交換項目リストを確認すると、一際目を引く項目がありました。
・スパークプラグ交換(工賃込み約6万円強)
「意外と高いな…。うちのパナメーラはEV走行が多いから、今回は交換せずに様子を見ようかな。」この判断が後日裏目に出ることになりました。
それから一か月も経たないある日、エンジン警告灯が点灯しました。
メカニックに症状を伝えてテスター診断をした結果、スパークプラグの失火が疑われるとのことでした。「あの時、交換を渋らなければ…」と後悔しましたが、起きてしまったことは仕方がないと割り切り、良い勉強になったと思い直しました。
メカニック曰く、PHEVはエンジンの停止・再始動が多いため、スパークプラグへの負担が大きいとのこと。今後はエンジンの停止頻度が多いHybridではAutoモードの使用を避け、e-Holdもしくはスポーツモードを選ぼうと決めました。
翌週、スパークプラグ交換のために再入庫しました。代車は不要と伝えていましたが、用意されていたのは私のパナメーラと同じ971後期のE-Hybrid。ただし、私が乗る4ではなく、4Sでした。PorscheのPHEVモデルをグレード違いで乗り比べる機会は貴重です。ターボモデルとの比較にも興味がありますが、次の現実的な乗り換え候補である4と4Sの違いを体感できるのは特に有意義でした。
一方で少し寂しい発見もありました。この代車は少し前まで認定中古車として販売されていた車両でしたが、いつの間にかリストから消えており、販売ではなく代車として活用されていたようです。Panamera E-Hybridの魅力を感じている私としては、この車が市場では不人気であることを改めて実感させられました。
さて、E-Hybridの4と4Sはバッテリー容量・モーターパワー出力・航続距離は同じ。エンジンも同じ2.9L V6ですが、ターボの過給圧の違いで馬力とトルクに差があります。その違いを確かめるため、高速道路で比較しました。
ディーラーを出発し、まずはEVモードで走行すると「あれ?普段乗っている4より軽快に感じる」と少し驚きました。バッテリーやモーターのスペックは同一のはずですが…。
その後、高速道路に入りスポーツモードに切り替えると、明らかに4より鋭く、軽快な加速を体感できました。再び一般道に戻ってEVモードで走ると、やはり4より軽快に感じました。アクセル開度とモーター出力の設定に違いがあるのか、気のせいなのか。もしそうなら、航続距離とのトレードオフなのかと疑問が湧きました。
翌日、代車を返却する際に担当者とこの疑問を雑談しながら伝えました。貴重な乗り比べの機会を提供してくれたことに感謝し、自分の4 E-Hybridに戻り、Eパワーモードで発進すると「あれ?4Sと変わらない」と安心しました。
4Sから4に戻った際に差が大きかったら「乗り換えたい病」が再発するのではと心配していましたが、それは杞憂に終わりました。
結局、E-Hybridの4と4Sの違いは以下のようにまとめられます。
・モーター走行性能は基本的に同じ
・高速域では明確な差を感じられる
モーター出力に若干の味付けの違いがある可能性は否定できませんが、私の感覚では微差でした。高速域でのパフォーマンス差には魅力がありますが、新車価格の差額約250万円分(*)の価値を感じるほどではありませんでした。
*この差額は現行モデルの972PHEVの差額です
時々Taycanへの乗り換えを検討したくなるかもしれませんが、Panamera 4 E-Hybridとはしばらく長い付き合いになりそうです。
Posted at 2025/04/27 14:24:57 | |
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