今日は他メーカーの旧車について語ってみましょうか。
免許を取ってから常々考えていたのが、
「乗っている人が少ない、個性的な車に乗りたい」
ということでした。
現愛車のインテグラは街中で見かけることは殆どないし(奈良)
エンジンにしろ、外見にしろ、強烈な個性を放っていて
正に私の理想とするクルマです。
今となってはこのクルマ以外に考えられませんが、
実は私が免許を取って間もない頃、驚くような話が舞い込んできました。
母親の親友(Sさん)が
「倉庫にあるフェアレディ、
乗るんやったらあげるで!」
…
沈黙の後、
な、なんだってー!!
かなり驚きましたが、当時の私はまだ学生。
車を購入することは愚か、維持することも出来ないペーペーでした。
しかし、倉庫に永年眠っていたというフェアレディ、
車好きとして是非一度拝みたいってことで、見せてもらいに行きました。
お宅へ伺うと、庭の脇に大きなシャッター付きの倉庫がありました。
昔は車庫だったみたいですが、今は物置小屋として利用されています。
このシャッターの内側にそのフェアレディは眠っているという…。
早速シャッターを開けてもらう。
陽光が闇を切り裂き私の目の前に姿を現したのは、
紛れもない、「Fairlady 240Z」でした。
ボディ全体に真白の埃が覆い被さっており、
マルーン(えんじ色のような、ワインレッドのような…。
Z33の限定モデルのイメージカラーにもなりました)
は見る影もありませんでしたが、一部分の埃を指ですくうと
艶やかなマルーンが覗きました。
埃を全て払って拝みたかったのですが、
この埃がボディ保護の役割を果たしているらしく
安易に取ることは出来ませんのでここはグッと我慢!
外観上の特徴は、
時代を感じさせるフェンダーミラー、
現代の車では有り得ないほどのロングノーズショートデッキスタイル、
当時流行ったワタナベのホイール、
滲み出るオーラなどなど、
この空間だけが時間の流れが止まっていたような錯覚すら覚えました。
実は240Zというのは海外輸出用のグレードで、
ヘッドライトにカバーがついていたり、ハンドルが左だったりするのですが、
このスタイルが日本人に受け、後に「240ZG」というグレードで
国内で発売されることになります。
ヘッドライトカバーやオーバーフェンダー、リアスポイラー、
そしてグレードに付与された「G」は「グランドノーズ」の「G」。
今でいうフロントバンパーなのですが、鼻先が尖ったデザインとなり、
ベースグレードとは全く違ったフロントマスクが与えられたことが一番の特徴。
話は戻りますが、この240Z、
Sさんの旦那様が若い時に逆輸入して手に入れた車だそうで
ある意味、240ZGよりもレアかもしれません。
そんな車が倉庫に眠っているという話をどこからか嗅ぎつけ、
「売って欲しい」と訪ねて来た人が何人もいたんだとか。
内装はガラス越しにうっすらと見えましたが、やはり生で見たいということで
鍵を持ってきてもらいました。
しかし何十年も動かしていないことから、車自体はもちろん不動車ですし、
鍵を入れても回らない…。
直して走れるような状態に持っていくまでには、
新車購入以上の時間と費用がかかることから、夢物語となってしまいました。
奇跡の出会いから早7年。
今でも「240Z」は次なる乗り手をあの薄暗い物置倉庫の中で
静かに待っているそうです。
今となっては専門店を探しても
なかなか状態のいい個体は見つからないのではないでしょうか?
倉庫内での保管ということで、外装の状態は極めて良好だと思われます。
このような個体がすぐ手の届くところにある
という事実は、インテグラという素晴らしい相棒がいようとも
どこか引っかかる部分があります。
ましてや、車両自体は無料で頂けるのですから、
破格の条件と言えるでしょう。
浮気をするつもりはありませんが、
予算と機会が巡り逢えば、直して乗ってみたいなぁと画策してます(*_*)
それとも、どなたか、乗ってみませんか?(笑)
車を見に行った時に撮りまくった写真があったのですが、
データが以前使っていたPCに入っていたので、
今は手元に残っていません。
また撮らせてもらいにいこうかなぁ。
※写真は240ZGです。
Posted at 2008/09/20 23:49:17 | |
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