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2025年05月19日 イイね!

回りたがるエンジン、回りたがらないエンジン(前編)

回りたがるエンジン、回りたがらないエンジン(前編)GR86に乗っていてちょっと思うところがあったので、ブログアップしてみようと思いました。ネット上では良く、「NAエンジンだから高回転まで回して愉しい」とか、逆に「ターボは速いけど回しても愉しくない」とか、そういった意見をよく見かけます。個人的な経験から、もちろんある程度NAかターボかは影響がありますが、それよりもエンジンの気筒数によってかなり特性が変わると思っています。

エンジンの特性というのは、ちょい乗りで分かることもあるのですが、実際に所有してみないとなかなか高回転域まで回すことは叶いません。サーキットに持ち込むのが一番エンジン特性を良く理解出来ますが、そこまで行かなくとも実際に自分で所有して、トップエンドまで回してみると見えて来るモノがあります。そこで、私がこれまで所有してきた45台余りのクルマの中で、回りたがるNAエンジン、逆に回りたがらないNAエンジン、そして番外編として過給機付きだけど回りたがるエンジンについて私見を交えて述べさせていただきたいと思います。

NAで回りたがるエンジン➀ ポルシェ Mezgerエンジン



まず何と言ってもMezger Engineとも呼ばれる997GT3まで搭載されていたGT1クランクケースエンジン。あまり説明する必要も無いと思いますが、これは初代GT3に搭載された3.6水平対向6気筒エンジンで、レーシングカーの技術をそのまま市販車に落とし込んだという代物です。レブリミットとしては、8400回転以上回る超高回転型エンジンです。低速域だとそれほどトルクもなく、音もボーボーとうるさいのですが、5000回転を超えた辺りからが真骨頂。回すほどに、澄んだサウンドに変わり、エンジンが「もっと回せ、もっと回せ」、とドライバーに訴えかけて来ます。故に、公道レベルだとなかなかエンジンの美味しいゾーンまで回せないというジレンマがあります。そういう意味でも、この世代のGT3はサーキットで本領を発揮するモデルでした。しかし、今振り返ってみると、現代のスポーツカーと比べると400㎰を切る控えめなピークパワーなので、公道でもそれなりには愉しめてしまいます。段々球数も減って来ているので、多少割高ではありますが、古典的な高回転型NAエンジンがお好きな方は一度は所有してみることをお勧めします。

NAで回りたがるエンジン➁ AMG M156エンジン



意外に思われるかもしれませんが、次に挙げるのはAMGの6.2Lユニット。AMGの流儀に則り、マイスターによって専用パーツを手仕事で丁寧に組み上げ、一台一台ベンチテストを行なってから搭載されています。メカチューンによってそのエンジンの限界性能に挑む、かつてのチューニング魂を彷彿とさせるような、AMGの神髄を感じるこのエンジンは「排気量で勝負!」という古き良き時代時代を象徴する歴代最強のNAユニットです。実際に走ってみても、その気持ち良さとサウンドは古き良き時代を思い出すようなもの。車重をものともしない俊敏なピックアップの中にも重厚感のあるフィーリングは、間違いなく名機と言えるものです。中速域から炸裂する圧倒的なパワーも強烈!単に速いだけでなく、感性に響く速さを持った希少なユニットです。音も非常に心地が良く、量産化時代に入ってからのAMGユニットとしては間違いなく最高傑作だと個人的には思います。

NAで回りたがるエンジン➂ Audi V8エンジン



次に挙げるのが、Audi RS4(B7)に搭載されたV8 4.2Lユニット。R8と同じエンジンですが、これは予想外に良かったですね~。私はAudi/VWグループのエンジンについてはあまり良い印象がなく、どちらかというと黒子に徹するタイプのエンジンが多い印象でしたが、良い意味で期待を裏切ってくれました。特にマフラーを社外品に替えてからは音も良くなり、ふけ上がりもめちゃくちゃよくなりました。あまり気持ち良く回るので、意味もなく低速ギアで高回転まで回すような乗り方をしていましたね(燃費は見るも無残なことになりましたが)。ネガを挙げるなら、このエンジン自体が重いのか、AudiのAWSシステムが重いのかよく分かりませんが、フロントの応答性が極めて悪いクルマだったので、エンジンのふけ上がりの軽さと、車体の動きがミスマッチで一体感に乏しい感じがしました。故に、ミドシップに同じエンジンを積むR8の方が、パッケージングとしての説得力は増すのだろうな、と思います。現在の5気筒ターボにはない魅力の詰まったエンジンでした。

NAで回りたがるエンジン➃ BMW S54エンジン



皆さんお待ちかね(?)BMWのS54エンジンですね。一般的にはE46M3で有名なエンジンですが、私の場合はZ4Mロードスターに搭載されていました。より軽い車体で名機S54を体感出来たのは凄く良かったです。このエンジンも、低速域ではそれほど魅力的なエンジンでは無いのですが、ポルシェのMezgerユニット同様、高回転域になると一気に炸裂する感じのユニットですね。ご自慢の6連スロットルが5000回転~はめくるめく快感をもたらしてくれる珠玉のユニットです。一般的に言われるシルキー6とは違って、もっと荒々しいのもこのユニットの特徴です。ただ、私が敢えて難を言うなら、シフトフィールがあまりよろしくない。確かゲトラグ製の6速だったと思うのですが、シフトゲートが曖昧で、小気味良い感じがありません。このモデルの後継モデルのV8版M3にも乗った事がありますが、やはりシフトフィールは良く有りませんでした。昨今人気のあるM2はどうなんでしょうか?エンジンは確かに良いのですが、個人的にBMWのMTにあまり良い印象はありません。

NAで回りたがるエンジン➄ フェラーリ V8エンジン



トリを務めるのはもちろん、フェラーリのV8エンジンですね。私は歴代ミドシップフェラーリの中では比較的不人気な360モデナのしかもF1マチックしか所有したことがありませんが、それでもこのエンジンは記憶に残るくらい良かったです。まずレスポンスが良いのはもちろんのこと、回せば回すほど粒が揃った回転フィールとF1サウンドと呼ばれる金管楽器が奏でるようなサウンドが愉しめるのが良かったですね~。シングプレーンV8の真骨頂です。正直それほど速いエンジンではないのですが、「そういう気分」に浸れるのが素晴らしいです。頭の中では常にT-SquareTruthが流れる感じと言えば伝わるでしょうか。488以降、フェラーリはNAエンジンを捨ててしまったので、もうこのサウンドが愉しめないのは残念ですが、296辺りはV6であっても音も良いし、技術の進歩というのは凄いものだと思います。まあもし私がまたフェラーリを所有するようなことがあるなら、出来ればMTでこのV8ユニットを駆りたいですね^^。

いかがでしたでしょうか?回りたがるNAエンジン、いずれも6気筒~8気筒という多気筒エンジンであることにお気付きかと思います。私は残念ながら10気筒エンジン、12気筒エンジン搭載車は所有したことがないので、もしかしたらこうしたエンジンはもっと回りたがる性質かもしれません。我々がイメージする「高回転まで気持ち良く回るNAエンジン」というのは、実は多気筒であることが前提なのだと思います。故に、次項で取り上げるような少気筒エンジン=回りたがらないNAエンジンということになります。長くなりますので、本日はこの辺で!
Posted at 2025/05/19 13:31:13 | コメント(7) | 雑学 | クルマ

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「@ヤジキン さん、まあ納得はしましたが、、ちょっと考えちゃいますね☹️」
何シテル?   10/09 19:59
Ohne Porsche kann ich nicht leben. 趣味車:991GT3TP(2018年式 左MT) アシ車:GR86“リッジグリーン...
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