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black frogのブログ一覧

2025年07月28日 イイね!

私が信頼するモータージャーナリスト

私が信頼するモータージャーナリスト今日はちょっとした小ネタを。昨今、情報過多社会にあって、自分と価値観の合う考え方を持つ方の論評ってすごく希少だと思っています。とりわけクルマのように趣味性の高い領域においては、数値としての絶対的な評価以外に、感覚的な所って極めて重要だと思うからです。そういう意味に於いて、やはり自分と感性や価値観が近いモータージャーナリストを見つけるのって、凄く大事だと思います。ここで、私がリスペクトし、信頼するモータージャーナリストを記しておきます。YouTubeのチャンネルを持っている方は3名中お1人のみですが、著書や記事を見ればこの方たちは他の凡百のジャーナリストとは一線を画していることがお分かりいただけるかと思います。ちなみに番外編として海外からもう1人アップしておきます♪

1.福野礼一郎氏



クルマの構造に深い造詣があり、スーパーカー論では一家言おありです。ボディコンポーネンツや塗装技術など、自動車のテクニカルな所まで深堀した記事は非常に参考になります。

2.沢村慎太郎氏



福野氏と系統は似ていますが、もう少しドライビングに特化したインプレッションが印象的です。非常に歯切れの良い忖度の無い評論が持ち味です。最近ではFMO(フリーマガジン)メインで、メディアの露出はめっきり減った気がします。

3.中谷明彦氏



元レーシングドライバー。著書、『ポルシェ911ドライビングバイブル』は多くの911乗りにとって正に経典のような本だと思います。更新頻度は高くありませんが、YouTubeチャンネルもお持ちです。

番外編 クリス・ハリス氏



元Autocar誌英国版主筆。その後もフリーのモータージャーナリストとして活躍中、YouTubeでも積極的に発信されています。自身がポルシェ乗り(現在は991.2GT3)ということもあり、ポルシェへの造詣が深いです。ドラテクもプロドライバー顔負け^^。

いかがでしょうか?みなさんもお勧めのモータージャーナリストがいらっしゃったらぜひシェアしてくださいね♪
Posted at 2025/07/28 13:29:53 | コメント(6) | トラックバック(0) | 四方山話 | クルマ
2025年07月25日 イイね!

アルピーヌA110試乗レビュー

アルピーヌA110試乗レビュー思うところあって、昨日アルピーヌA110Sの試乗に行ってきました。思うところ、というのは現在A110R70というもっともスパルタンなモデルに、ブルーブランルージュという3色展開の限定車の抽選を行っていて、その締め切りが27日(日)だったから、です。A110はデビュー時から注目しておりましたが、なかなか試乗の機会が適わず、ここに至りました。アルピーヌのガソリン車もどうやらこれで最後ということも気持ちを後押ししました。

さて、私が済む地域ではアルピーヌの正規店が2店舗ありますが、より近い方の横浜青葉さんにお邪魔して来ました。こちらはもともと私がステルヴィオやアバルトを購入したGSTさんというイタフラ車に特化した経営母体の運営する販売店になります(ルノー/アルピーヌジャポンはいわゆるフランチャイズ店が主体)。横浜青葉ICからほど近い所にディーラーはあり、自社整備工場も併設されています。今回初めて訪れましたが、施設はかなり立派ですね。やはりイタフラ車に関しては、残念ながらある程度故障することを前提に考えないといけませんので、納車後の整備網は極めて重要!アフターがしっかりしているというのは、ユーザーとしては大変ありがたいところだと思います。ルノーの販売店に併設されていますが、アルピーヌ専用のブースが設けられており、需要がそれほど多くないであろう車種のために場所を確保しているところにGSTさんの本気度が伺えます。担当氏との商談もそこそこに、さっそく試乗に出ます。



これまでA110は様々なバリエーションを展開してきましたが、現在はコンフォート寄りのGTとスポーティー寄りのSが統合され、GTSという統一グレードになっています。それに加え、R70というアルピーヌ70周年を記念するスパルタンなモデルと、その限定車となるブルーブランルージュ(赤5台、白4台、青4台の合計14台限定)というモデル展開となっています。ちなみに今回の試乗車はグレードが統合される前のSというグレード、展示車にGTがあったため内装装備の比較をする事も出来ました。A110の特徴はロータス同様のアルミバスタブフレームに、1.8Lターボ加給エンジンをミドシップに搭載、トランスミッションはDCTのみ、ステアリング位置は左右を選べます。昨日の試乗車は右Hでしたが、欧州車の右H車にありがちなペダルオフセットの不自然さはありませんでした。エンジンスタートはプッシュボタン式、ギアセレクトも同様です。



エンジンを入れてみると、試乗車は標準マフラーとのことでしたが、現在の騒音規制にうるさい世の中にあっては十分過ぎるほど勇ましい音です。遮音材が省かれているというのもあるかと思いますが、抜けの良い快音ではないので、これでロングツーリングはちょっと苦痛かもしれません。自分ひとりで乗るならまだしも、パートナーを乗せるとなると、そうとう大声で話さないと会話が成り立たないレベルです。着座位置は想像していたよりもこぶし一つ分高く、ロータスのように地面にベタッと座る感じではありません。ちなみにSグレードはシートの上下調節が出来ないため、この位置に固定となります。クルマのサイズの割に、ダッシュが遠くフロントボンネットが見えにくいため、車両感覚は少々つかみにくいです。昨今のスポーツカーは本当にリアにエンジンがあるにも関わらず、フロントの見切りが悪くて困りますね。その点、GR86はフロントエンジン車ですが、水平対向エンジンのメリットを最大限に生かして、本当に見切りの良さという点では頑張っていると思います。



走りだしてみると、足回りはフランス車らしくスポーティなSグレードであっても硬すぎず、路面追従性も悪くありません。車体の全長に対し、ホイールベースがそこそこあるため、ピッチング方向のゆすられ感もあまりありません。一方、ロードスターやロータスエリーゼで乗った瞬間に感じるような羽根のような軽さはありません。良くレビュー動画等でジャーナリストがしきりに軽さをアピールしていますが、個人的には言われているような「軽さ」は感じませんでした。逆に、ライトウェイトスポーツカーにしては重厚感の方が目立つ感じ。1100kgを超えて来るとまあこのくらいの感じだよね、という印象でした。ブレーキはブレンボが奢られますが、…にしては少々不満がありました。踏み始めの手前側の制動力の立ち上がりがもう一つで、奥に踏み込まないと効かない感じ。個人的にはもう少し手前からリニアに効くタッチ・フィーリングの方が断然好みです。ステアリングのインフォメーションも、電動式にしては頑張ってはいると思いますが、ポルシェの領域にはまったくもって到達していないと感じました。



エンジンそのものは元気に回るタイプのエンジンで、グンっと踏み込むと結構ターボラグを感じます。トルクは十分、回転フィールも4気筒ターボにしては悪くないですが、ダウンシフトの際のレスポンスは電光石火という感じではありませんでした。また、一番不満だったのがトラクション性能。アクセルを入れた瞬間、ターボラグとスクワットの影響で電制が入るのですが瞬間的にトルクが路面に伝わらないんですよね。コレ、公道ならまだ良いですが、、ミドシップ車の場合、サーキットで微妙なアクセルワークでリアの挙動をコントロールしなければならない場面では結構難しいのではないか、と思います。また、ミドシップなんですが、ケイマンのようなフラットエンジンではない分、明らかに重心高が高く感じられ、切った方向と逆方向にリアがロールするのが分かります。最上位のRグレードになると恐らくアンチロールバーやスタビなどの補強が入るのだと思いますが、一言で言って腰砕けなフィーリングだと感じました。くどいようですが、サーキットでは不安が残る躾だと感じました。



最後に内外装と積載性ですが、外装のqualityはなかなかのモノです。随所にマニアが喜ぶ演出が散りばめられており、往年のアルピーヌファンならニヤリとすること請け合いです。現代の車両としては十分コンパクトにまとまっている反面、積載性はかなり限定的。特にリアのトランクはエンジンが近いこともあり、現実的には荷物を載せることは難しいと思います(フロントも、幅はあるが浅い)。内装についても、グローブボックスが無いなど、収納スペースはかなり限定的です。故に、助手席に人を乗せて・・となるとちょっとした鞄や携帯を置くのも難しいということになります。Sグレードはかなり簡素な内装で、この辺はフランス車の伝統の則り人によってはチープに感じるでしょう。というか、この価格帯のクルマとしては間違いなくチープです。かつてカーボンバスタブむき出しのアルファロメオ4Cが800万円台で買えた事を考えると、ですね。ちなみに最上位グレードは限定車とはいえ1850万円もします。なかなか強気な価格設定ですが、それでも欲しい人は欲しいのでしょうか?ちなみに今回お邪魔した販売店ではオーダーは1台のみ入っているとのことでした。



帰りにGR86に乗り換えて、断然私はこちらの方が好みだと思ってしまいましたw。キチンと実用性のあるパッケージングで、ステアリングインフォメーションも豊富、ブレーキも良く効くし、回頭性も申し分ない。エンジンのレスポンスもNAなので不自然なところがありませんし、ボンネットが低いので見切りも完璧です。このqualityのクルマが300万円台で買えてしまうのに、わざわざ1000万円以上の大枚を叩いて買うようなクルマとは思えませんでした。また、比較するのも酷ですが、ポルシェ911とはもはや比べるべくもなく・・色々言われますが、それでもやっぱり911は世界のスポーツカーのベンチマークなんだな~、と再確認しました。動力性能、内外装の質感、実用性・・すべてのバランスが遥かに高次元で、ほとんど非の打ちどころが無いんですよね。確かに、価格を考えると製品クオリティの面でやや萎える部分があるのも事実なんですが、そこを補って余りある魅力があると私は改めて思いました。というわけで、大変貴重な体験をさせていただきましたが、アルピーヌA110とはご縁は無さそうです^^;。
Posted at 2025/07/25 08:44:13 | コメント(3) | トラックバック(0) | 試乗記 | クルマ
2025年07月18日 イイね!

泡沫の996GT3

泡沫の996GT3昨日思うところあって、某中古ポルシェ専門店に996.1GT3を見に行って来ました。私はかつて996.2GT3CS、996GT3RSを所有していましたが、何となくずっと初期型の996GT3に対する憧れのようなモノがありました。伝説のGT1と同じフロントマスクもそうですし、トラクションコントロールさえ持たないヴィヴィッドで独特なRRのフィーリングはこの世代のGT3にしか無い唯一無二のモノだからです。

で、この度たまたま年式の割に低走行距離で、カラーも好みのGTシルバーメタリック、バケットシート付のストリート仕様というドンピシャの仕様がカーセンサーに出たのでさっそく見に行きました。新車並行ということでしたが、履歴を見るとかなりきっちり整備されており、サーキットは未走行。そのため、かなり状態は良かったです。まず注目すべきはそのコンパクトさ!空冷並みとは言いませんが、肥大化した992に目が慣れていると、非常にコンパクトに映りました。車内に乗り込んでも、「コクピット」と評するのがピッタリなタイトな空間です。ダッシュボードの位置も低く、視認性は抜群に良いです。バケットシートはゆとりがあるので、乗降性は極めて安楽、収まってみると予想よりもちょっとだけ目線が高いのは996世代の特徴ですね。この時代のポルシェにも、空冷とはまた違った独特の「匂い」があって、私は996系を3台所有していたので、非常に懐かしかったです。いや~、良いなあ、買っちゃうか?!と思いながらクラッチを踏んだ瞬間・・重っっ!!!えーっと、996GT3のクラッチってこんなに重かったっけ??一気に購買意欲が萎えてしまいましたw。

思い返せば、私がかつて996GT3に乗っていたのは30代前半の頃でしたので、筋力も今よりは相当あったのでしょう。重いことは重いと記憶していましたが、これほどという印象ではありませんでした。いや~歳を取るって残酷な事ですね。クラッチが重い上に、クラッチストロークが長いので、完全にクラッチを切る動作がまるでジムのレッグプレスマシーンのようです(;^_^A。普通に走る分には耐えられそうですが、これで渋滞にハマろうものなら絶対に左脚を攣る自信があります!いや~、、さすがにこの年齢でこの世代のGT3は厳しいと感じた次第です。まあでも、乗ろうと思ったら筋トレ必須なので、そういう意味では若さを維持出来るかも?!wあと、シフトが記憶にあったよりも大分ふにゃふにゃで節度感が希薄でした。まるで空冷911のG50ミッションみたいな感じ。こんな感じでしたっけ?もしかしたらこの個体はシフトリンケージの緩みがあるのかも?と思って、別のクラブスポーツの展示車も触らせてもらいましたが一緒でした。コレは「仕様」ですね。一方、991GT3の展示車もあったのでついでに触らせてもらいましたが、こちらは対照的にクラッチも軽いし、シフトのカチッと感も段違いでした。やっぱりクルマって進化するんですね~(しみじみ)。
Posted at 2025/07/18 08:48:39 | コメント(9) | ポルシェ全般 | クルマ
2025年07月15日 イイね!

今後どういう層がポルシェを買い支えるのか?

今後どういう層がポルシェを買い支えるのか?ポルシェは7月8日、2025年上半期(1~6月)の世界販売実績を発表しました。同期間中に世界で、前年同期比6%減の14万6391台を顧客に納車し、このうち電動車(フルEVとPHEV)の比率は36.1%でした。内訳はフル電動車が23.5%、PHEVが12.6%でした。前年下半期に続いての減収減益となりましたが、今年の下半期はトランプ関税の影響もあり、売り上げは更に減少すると見込まれています。

さて、ポルシェは初代911の登場から60年を超えるヒストリーを持つブランドですが、今は「スポーツカーだけ」を売るワケには行かず、むしろ経営的な屋台骨となっているのはSUVやEVであることは皆さんご存知の通りです。欧州のコロコロ変わる排ガス規制に翻弄されているという点に於いては同情の余地もありますが、VWグループ全体としてEVシフトを早く進め過ぎた感があり、EVの供給≠デマンドという需給の不一致が著しくなってきていると感じます。とりわけ中国市場の急速な冷え込み、トランプ関税(EUは30%)などの外的な要因もポルシェにとっては完全な逆風になっていると思います。そんな中、起死回生の策はあるのでしょうか?小手先の限定モデル販売や、中途半端なEV戦略では今後の競争には勝ち残って行けないのではないか、と懸念します。まず基本スタンスとして、何年かかってでも欲しい顧客の所に欲しい商品が届く生産体制の整備が急務と思われます。

これまでポルシェを支えて来たのは古参のファン・・いわばポルシェ教の信者だと私は思っています。私もその信者の一人ですが、ポルシェ信者はポルシェのエンジニアリング、そして商品に対する信仰があるのでこのブランドを買い支えて来ました。しかしながら、私のような比較的新参者(日本で言うとミツワ時代のポルシェを知らない)でさえ、50歳を超えました。もっと上の年代層となると、60代、70代、失礼ながらいつ免許証を返納してもおかしくない年齢層に入っていく方たちです。現在の30代、40代の若い層はSUVのポルシェからブランドに入っている方も少なくないと思います。ポルシェ=モータースポーツというイメージではなく、漠然とした高級車ブランドのイメージで買われているような印象を強く持ちます。しかし、若い方はトレンドに敏感飽きっぽいという特徴があります。大谷翔平をブランドアンバサダーに指名したところで、それほど若い方の心に響くとも思えません。

オーナー体験という点ではポルシェとフェラーリには雲泥の差があります。ポルシェは所詮メルセデスやBMWの延長線上ですが、フェラーリは正にセレブの世界。また製品クオリティにしても、決して高いとは言えず、なかなかリコールにならない致命的なトラブルも散見されます。そもそも欲しくてもなかなか買えない上に価格は上昇の一途、これまでポルシェを買い支えて来た「上客」は老化の一途、製品qualityはトヨタ以下、顧客体験はメルセデス、BMWに毛の生えた程度。これでは今後どういう人たちがポルシェを買い支えて行くのか私にはよく分かりません。というか・・ポルシェの未来は大丈夫か?と危惧せざるを得ません。ポルシェにとって今必要なのは重くて、高くて、リセールが極悪なEVに注力することではなく、もっと若いクルマ好きが手軽に楽しめる、初代ボクスターのようなエントリー・スポーツカーだと思います。現在のポルシェのラインナップを見ると、一番安い素マカン吊るしで800万円もします。これでは若い層は取りこめないでしょう。

お布施をたくさんしてくれた「上客」が大事なのは分かりますが、上客ありきの商売、お布施ありきの商売では限界があります。その方たちが永久に生き続けるワケではありませんので。やはりグローバルな視点で、明確に戦略を打ち出していく必要があると思います。中途半端にフェラーリのようなゾーンを目指しても鼻で笑われてしまうだけです。私はそうは言ってもポルシェのファンなので、「もうこれ以上このブランドを追いかける価値は無い」と思うまではついていくつもりですが、「その時」はそう遠くないと感じています。少なくとも現状EVを買うつもりはありませんし、環境に良いとも思えない無駄なお布施をするつもりもサラサラありませんので。そのような商売しかしない、魅了されるような商品展開に期待が出来ないのであれば、もうそのブランドは私にとっては「オワコン」です。プレミアムセグメントのフェラーリの方が余程顧客心理を分かっている気がします。内装が使い勝手の良いように刷新・改良され、純ICEを搭載してきたアマルフィにそのことが見て取れます。フェラーリの高笑いが聞こえて来そうです。

Posted at 2025/07/15 08:25:14 | コメント(7) | トラックバック(0) | ポルシェ全般 | クルマ
2025年07月07日 イイね!

超危険!脚ぶらぶらバイクの恐怖!

超危険!脚ぶらぶらバイクの恐怖!クルマで公道上を走っていると、しばしば両脚をぶらんと下げたままバイクに乗っている人を見掛けます。あれって、めちゃくちゃ危険だいう自覚はライダーにあるのでしょうか?ちなみに、時速30km/hで走行中の150kgのバイクが転倒し始めた場合、それを片脚で支えるのは―― まず不可能です(※単に「止まっているバイクを支える」のとは全く次元が違います)。物理的考察を踏まえ、解説したいと思います。

走行中のバイクは「運動エネルギー」を持ちます。

バイク質量:150kg(125㏄のスポーツバイク程度)
走行速度:時速30km/h(= 8.33m/s)
状況:転倒しかけた(バランスを崩した)バイクを片脚で支えようとする


☆支えきれない理由☆

①慣性力(運動エネルギー)が大きすぎる

この条件下で、バイクが持つ運動エネルギー(K.E.)**は:

K.E. =1/2mv² = 1/2×150kg × (8.33m/s)² ≒5,208J(ジュール)

これは、およそ5,200ジュールものエネルギーを持っているということになります。一般的な人間の脚力(特に瞬間的な横方向への踏ん張り)ではこうしたエネルギーを受けと止めるのは不可能です。仮に筋力が有っても、骨の強度が持ちません。即ち、片脚1本で転倒しそうになるバイクのエネルギーを瞬時に受け止めるのは、筋力的にも骨的にもまず無理です。時速が40km/h、50km/hと速度が上がれば運動エネルギーが増す事は言うまでもありません。

②バイクの重心の高さ

バイクはライダーも含めると比較的重心が高い乗り物なので、転倒し始めると梃子の原理でより強い力が脚にかかります。しかも動いている場合には力のかかり方が早く、そして鋭いため静止状態でのバランスとはまったく異なります。プロのライダーでさえ、走行中に転倒しそうになるバイクは捨てるのが基本です。如何に上手く身体を車体から逃がして転倒するかです。仕事がら多くの交通外傷患者を診てきましたが、重大なバイク事故の場合は、車体に巻き込まれるケースがほとんどです。無理に脚で支えようとするなど、無謀以外の何物でもありません。

③倒れる=横方向への回転運動(モーメント)が働く

走行中にバランスを崩して倒れ始めたバイクは、ライダーごと横に回転します。

このときバイクは:

重力(150kg × 9.8m/s²
回転モーメント
走行による慣性


が合わさって、人間の筋力では止めきれない力で地面へ倒れこみます。

上記①~③の理由により、走行中に無理に支えようとすると:

膝・足首・股関節を損傷
骨折・靱帯損傷・筋断裂などのリスク


が高まるため、むしろ危険です。

結論から言うと、バイクが倒れそうになったら脚を出して踏ん張るのではなく、速やかにバイクを投げ出して転がるのが正解です。よって、街中でしばしば見かける「脚ぶらぶらバイク」は、極めて危険であることがよく分かるかと思います。そもそも支えきれない脚をぶらんと垂らし、万が一転倒した際には脚をたたんでいない分、車体に巻き込まれるリスクも上がります。そもそも、脚をぶらぶらさせないとバランスを取れないような人は教習所からやり直した方が良いと思います。
Posted at 2025/07/07 08:37:55 | コメント(2) | トラックバック(0) | 四方山話 | クルマ

プロフィール

「12Rの詳細発表になりましたね!761万円、フジツボマフラーが38.5万円、その他競技用装備以外を全部載せすると、840万円ほど。さらにディーラーオプション入れると、何だかんだで乗り出し900万円くらいになりますね!ロードスターはおろか、MAZDA車として過去最高額ですね🤓」
何シテル?   10/04 13:54
Ohne Porsche kann ich nicht leben. 趣味車:991GT3TP(2018年式 左MT) アシ車:GR86“リッジグリーン...
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