リアブレーキの仕組みについて
目的 |
修理・故障・メンテナンス |
作業 |
DIY |
難易度 |
中級 |
作業時間 |
30分以内 |
1
リアブレーキを交換する際に内部をよくよく理解せずにただ分解してシールを交換して元通りにリビルトしてましたが、よくよく観察して解ったことがありました。人が気にしない事をねちねちと粘着する性格です。
画像はキャリパー内部にあるハンドブレーキのユニットで、リアはピストンをねじ込んでピストンをシリンダーに戻しますよね?
キャリパーの背中にあるハンドブレーキのボールエンドの付いたワイヤーのプレートはワイヤーの引きによってシャフトが回転しネジ山が切ってあるシャフトのピストン側はシャフトの回転運動は伝わらないで垂直に数ミリ突出し、ワイヤーが戻ると突出から元の位置に戻るという動作をするものです。ちなみにプレートが右回転でも左回転でも同じ動きをし、センターに強制的にバネで戻ります。回転が伴なってピストンを押し上げるのではなくネジ山ごとピストンを押し上げる感じです。
でないとパッドとピストンは固定されてるのでピストンの回転などありえないですよね。
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ならば何のためのネジのスレッドが切ってあるのかというとですね、先に申し上げた通りスレッドの切ってあるシャフトが回転せずにピストンをハンドブレーキのレバーを引いた分の押しの運動をピストン側のネジ穴に伝える接触抵抗となるためのスレッドです。スムースのプレーンなシャフトではスライドするだけで押しの力は伝わらない。
でもこの説明はまだ合点がいかないと思います。
この仕組みの要となるのはピストンの構造です。
実はこのピストンはクラッチが仕込んであり、ピストンの穴付きのシャフトは押されると回転しない、引かれると回転するのですよ。だからハンドブレーキのユニットのシャフトが数ミリ突出すると突出した分ピストンが垂直に突出し、ハンドブレーキを解除すればスレッド付のシャフトはもどり引かれたピストン側の穴付きシャフトは回転し、ネジシャフトが戻った分ピストン側の穴シャフトは空回りするだけでピストン位置は固定はされないがシリンダーに対して位置は変わらない。フットブレーキの油圧に対応しているモードになるだけです。
逆にフットブレーキでピストンを油圧で押し出せば、ネジシャフトに引かれたピストン側のネジ穴シャフトは引かれるので回転しハンドブレーキの構造は空回りするだけになる。
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これはピストンを嵌合させた状態ですが、このまま引けばピストンは回転せずとも右側に抜けます。逆に左には押し込めない。押しはクラッチが掛かりネジ穴シャフトが回転しないから。もとの嵌合位置に戻すにはピストンを回転させないといけない。これはブレーキパットの交換の時と同じ状態です。
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あと判ったことがあるのは、なかなかピストンが戻ってくれないことがあるのは押しながらピストンをツールで回してない時か、ピストンの尻がブーツが嚙んでる時もあります。なかなかピストンが戻らない時は焦りますよね?一度反時計回りでブーツの噛みをリセットすれば効くときが有ります。
更にもう一つ、ハンドブレーキのユニットやピストンに右勝手、左勝手、いわゆるRH、LHなどありません。両方ともに正ネジであり、ピストン運動がネジの回転運動とは関係ないことが逆説的に裏付けられます。
では自分が中古キャリパーに交換してハンドブレーキのユニットがバカになってるから元々のキャリパーの物を差し替えましたと説明しましたが、、それはネジシャフトの突出量が違うのです。
私の6RCZEはブルーGT2015年式ですが、中古キャリパーは6RCAVは2010年式GTIでこの間に少しのハンドブレーキレバーの引き動作でネジシャフトの突出量が大きく、小さな動作で大きなブレーキ効果が出るようなユニットに改善というか設定変更があるようですね。決してバカになってたわけではなく、、でもいまいち使えない物ではありましたがね。そういうことです。
構造に対する理解の助けになれば幸いです。長文で失礼致しました。
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