2021年06月09日
新車購入時、純正オプションのインチアップホイールを装着すると最小回転半径が増える理由
以前、ブログで「カローラフィールダーの最小回転半径の疑問 https://minkara.carview.co.jp/userid/3346301/blog/edit.aspx」を上げたのですが、答えが分かりました。
疑問に思っていたのは、「新車購入時、純正インチアップホイールを装着すると最少回転半径が広がる」、また「同一車種でホイールサイズが2種類ある場合も最小回転半径が違う。」ということ。
カローラフィールダー160系はX・Gは15インチ、G W×B(ダブルバイビー
は16インチの純正ホイールがあり、15インチだと最小回転半径は4.9m、16インチだと5.5mとなります。この理由が分からなかったんです。
【カローラフィールダーのホイール・タイヤサイズのデータ】
X・G ガソリン5MT:175/65R15 15インチ5J+39 最小回転半径4.9m
X・G ハイブリット:185/60R15 15インチ5.5J+45 最小回転半径4.9m
G W×B:185/55R16 16インチ5.5J+45 最小回転半径5.5m
さらにインセットで見てみます。
【純正15インチのままでタイヤ・ホイールを175/65から185/60に変更】
175/65R15 15インチ5J+39→185/60R15 15インチ5.5J+45
ホイール外側+0.35mm、内側-12.35mm。タイヤ外径608.5mm→603.0mm。
【純正15インチ175/65R15から純正16インチ185/50R16に変更】
175/65R15 15インチ5J+39→185/55R16 16インチ5.5J+45
ホイール外側+0.35mm、内側-12.35mm。タイヤ外径608.5mm→609.9mm。
純正15インチから16インチにするとホイール幅は変わりませんが、185/55R16 16インチ5.5J+45だとタイヤ外径は175/65R15 15インチ5.0J+39より1.4mm大きくなります。
【純正15インチ185/60/R15から純正16インチ185/50R16に変更】
185/60R15 15インチ5.5J+45→185/55R16 16インチ5.5J+45
ホイール外側+0.35mm、内側-12.35mm。タイヤ外径603.0mm→609.9mm。
タイヤ外径は+6.9mm大きくなります。
この程度なら問題ないはずです。しかし、トヨタはハンドル切れ角を小さくして16インチ・185/55/16は最小回転半径を5.5mとしています。
シエンタも純正15インチから16インチにすると最小回転半径が広がっています。
ホンダのフィットシャトルを見てみます。
・ハイブリットX:185/60R15 最小回転半径4.9m
・ハイブリットZ:185/55R16 最小回転半径5.2m
こちらも最小回転半径が広がっていますね。
一般的にインチアップしてタイヤを太くするとどうなるか?というとタイヤハウス後方にステアリングを一杯に切ったときにタイヤが当たります。私はハブかサスペンションアームではないか?と思っていたのですが、タイヤハウスにタイヤが接触するんですね。
しかしながら、多くの人が15インチから17インチ等インチアップしているけど大きな問題にならないのは何故か?となります。
(注:インチアップはインチアップ前のタイヤ外径に可能な限り近づけるとします。)
メーカーの純正サイズでインチアップすると最小回転半径が広がる理由。
結論から言うと「チェーンを巻くから」です。
車に興味がないごく普通の人の場合を考えます。
当然、車に装着されているタイヤサイズのスタッドレスタイヤを付けます。タイヤは今のホイールに嵌め変えます。そして、そのスタッドレスタイヤにチェーンを付けます。メーカーが想定するチェーンは金属チェーンです。
金属チェーンを装着すればタイヤ径は当然大きくなります。金属チェーンの厚さは10mm以上です。直径で倍の+20mm以上となります。175/65/15でチェーンを巻けば195/65/15(タイヤ外径+26mm)相当になります。
そして、チェーンを装着する人は雪国以外にいないということです。
さらに、スタッドレスタイヤはインチアップしたホイールサイズに合わせるのではなく、元から付いていた純正ホイールを使って合わせます。そっちの方が安いからです。
ですので、インチアップしてタイヤを太くしても夏用タイヤなので大きな問題は出にくいということになります。計算とフィッティングをしないと最終的には分からないですが・・・。
対して車メーカーは、装着した純正ホイールサイズのタイヤをスタッドレスタイヤに換装し、チェーンを装着をするということを考えます。そのため「同一車種での純正ホイールのインチアップはチェーン装着まで考えているため、チェーン装着により大きくなったタイヤ外径を考慮し、タイヤハウスに接触するのを防ぐためハンドル切れ角を狭くしている。その結果、最小回転半径が広がる。造った車はどの地域で乗るのか分からないため、工場出荷時から切れ角が調整されている。」となります。
おそらくこの答で合っているかと思います。
自分の中では納得できる答えが見つかりました。
ちなみに最小回転半径は実測ではなく計算値だそうです。
チェーンを装着しない土地なら、新車購入時に純正インチアップすると工場出荷状態で切れ角が狭くなっているため、純正インチアップをせずに納車後に装着したほうが最小回転半径はノーマルと変わらないということも言えます。
逆に、純正インチアップした場合はインチダウンしても最小回転半径は純正インチアップした状態となるということです。
見た目のカッコよさだけで、新車購入時にオプションで純正インチアップすると最少回転半径が広がっているので「小回りが利かない!」という弊害が出ることもあり得るということでした。
【使用サイト】
気ままにMy Road タイヤ・ホイールマッチング(適合)計算ツール
https://www.as-selection.net/?order=wheel_matching
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Posted at
2021/06/09 13:44:51
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