インチアップするとタイヤの規格がXL規格(エクストラロード規格)になることがあります。
タイヤ自体の規格には2種類あります。
・STD規格
JSTMA(日本自動車タイヤ協会)が定める規格です。国産タイヤの大部分がこれに当たります。見分け方は
タイヤ表記に「235/55R18 91V」の後に表記がないタイヤです。
・XL規格
エクストラロード規格と読みます。ETRTO(エトルト 欧州タイヤ・リム技術機構)で定められた規格です。タイヤ剛性を高めたタイヤで同サイズのSTD規格よりもより高耐荷重性能を上げているタイヤです。リインフォースドタイヤとも呼ばれています。
タイヤ表記は「235/55R18 91V XL」とインチサイズの後に「XL」が付きます。もしくはタイヤサイズの近くに「Extra Road」という表示があります。
同じタイヤサイズならSTD規格とXL規格では具体的に何が違うのか?
STD規格のほうがXL規格と比較して、同じLI値なら空気圧が低くなります。
XL規格はタイヤの内部構造を強化しています。つまり膨らみにくいタイヤです。膨らみにくいから故にタイヤが変形しにくく、コーナーリングや高速時のタイヤ変形が少なく安定して走れます。
膨らみにくいということは、STD規格の指定空気圧で表示されたLI値(ロードインデックス)よりもより高い空気圧が必要となります。
注:LI値(ロードインデックス)はタイヤ1本あたりの耐荷重のことで、これは車ごとに純正タイヤでの指定空気圧として決まっています。インチアップ・ダウンであっても純正タイヤと同等以上のLI値(ロードインデックス)にする必要があります。LI値(ロードインデックス)は空気圧によって決まります。
純正装着タイヤが分からない場合はこちらのサイトから調べることができます。
Wheel-size.com https://www.wheel-size.com/
こちらのサイトでは日本も含めたほぼすべての車の標準タイヤと空気圧を調べることができます。
例えば、シトロエンC5エアクロス 2.0ディーゼル 2019年 235/55R18 104V 空気圧220kPAという風にです。
ここの表記からLI値(ロードインデックス)を調べます。
手順としては、
①タイヤサイズと空気圧を見る。例:235/55R18 104V 空気圧220kPA
②STD規格なので荷重指数104からSTD規格ロードインデックス早見表で104で空気圧220kPAを見るとLI値(ロードインデックス)は855㎏となることが分かります。
各タイヤメーカーからLI値(ロードインデックス)早見表が出ています。どこのメーカーでも同じです。
参考:Bridgestone
STD規格ロードインデックス早見表
XL規格ロードインデックス早見表
基準となるものは「その車で設定されたLI値(ロードインデックス)」です。
235/55R18(104V)のSTD規格のタイヤと、同じ235/55R18XL(104V)のXL規格のタイヤを比べてみます。
このタイヤを使用する車の適正空気圧はSTD規格220KPaとします。
STD規格235/55R18 指定空気圧220KPaの時のLI値(ロードインデックス)は855㎏となります。
XL規格235/55R18の855㎏は、270KPaでLI値(ロードインデックス)が850㎏、280kPAで875㎏。10kPAで25㎏ですので、1kPAで2.5㎏。Li値(ロードインデックス)はXL規格のタイヤでは855㎏は272kPaとなります。
インチアップ・インチダウンしても基準は純正タイヤのLI値(ロードインデックス)です。
STD規格タイヤ→STD規格タイヤならSTD規格ロードインデックス早見表を使って空気圧が割り出せます。
STD規格タイヤ→XL規格タイヤなら、STD規格タイヤのLI値(ロードインデック)から割り出したLI値をもとに、XL規格ロードインデックス早見表を使ってSTD規格LI値と同等となるXL規格での空気圧を割り出せばよいとなります。
XL規格タイヤ→STD規格タイヤでは逆の手順で割り出すことができます。
ブログ一覧 |
インチアップ インチダウン | 日記
Posted at
2025/07/02 02:05:19