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[オックー]のブログ一覧

2025年06月29日 イイね!

インチアップとインチダウンについて ~その9 STD規格・XL規格の違いと空気圧~

インチアップするとタイヤの規格がXL規格(エクストラロード規格)になることがあります。

タイヤ自体の規格には2種類あります。
・STD規格
JSTMA(日本自動車タイヤ協会)が定める規格です。国産タイヤの大部分がこれに当たります。見分け方はタイヤ表記に「235/55R18 91V」の後に表記がないタイヤです。
・XL規格
エクストラロード規格と読みます。ETRTO(エトルト 欧州タイヤ・リム技術機構)で定められた規格です。タイヤ剛性を高めたタイヤで同サイズのSTD規格よりもより高耐荷重性能を上げているタイヤです。リインフォースドタイヤとも呼ばれています。
タイヤ表記は「235/55R18 91V XL」とインチサイズの後に「XLが付きます。もしくはタイヤサイズの近くに「Extra Road」という表示があります。

同じタイヤサイズならSTD規格とXL規格では具体的に何が違うのか?
STD規格のほうがXL規格と比較して、同じLI値なら空気圧が低くなります。
XL規格はタイヤの内部構造を強化しています。つまり膨らみにくいタイヤです。膨らみにくいから故にタイヤが変形しにくく、コーナーリングや高速時のタイヤ変形が少なく安定して走れます。
膨らみにくいということは、STD規格の指定空気圧で表示されたLI値(ロードインデックス)よりもより高い空気圧が必要となります。

注:LI値(ロードインデックス)はタイヤ1本あたりの耐荷重のことで、これは車ごとに純正タイヤでの指定空気圧として決まっています。インチアップ・ダウンであっても純正タイヤと同等以上のLI値(ロードインデックス)にする必要があります。LI値(ロードインデックス)は空気圧によって決まります。

純正装着タイヤが分からない場合はこちらのサイトから調べることができます。
Wheel-size.com https://www.wheel-size.com/
こちらのサイトでは日本も含めたほぼすべての車の標準タイヤと空気圧を調べることができます。
例えば、シトロエンC5エアクロス 2.0ディーゼル 2019年 235/55R18 104V 空気圧220kPAという風にです。

ここの表記からLI値(ロードインデックス)を調べます。
手順としては、
①タイヤサイズと空気圧を見る。例:235/55R18 104V 空気圧220kPA
②STD規格なので荷重指数104からSTD規格ロードインデックス早見表で104で空気圧220kPAを見るとLI値(ロードインデックス)は855㎏となることが分かります。

各タイヤメーカーからLI値(ロードインデックス)早見表が出ています。どこのメーカーでも同じです。

参考:Bridgestone
STD規格ロードインデックス早見表
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XL規格ロードインデックス早見表
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基準となるものは「その車で設定されたLI値(ロードインデックス)」です。

235/55R18(104V)のSTD規格のタイヤと、同じ235/55R18XL(104V)のXL規格のタイヤを比べてみます。
このタイヤを使用する車の適正空気圧はSTD規格220KPaとします。

STD規格235/55R18 指定空気圧220KPaの時のLI値(ロードインデックス)は855㎏となります。
XL規格235/55R18の855㎏は、270KPaでLI値(ロードインデックス)が850㎏、280kPAで875㎏。10kPAで25㎏ですので、1kPAで2.5㎏。Li値(ロードインデックス)はXL規格のタイヤでは855㎏は272kPaとなります。


インチアップ・インチダウンしても基準は純正タイヤのLI値(ロードインデックス)です。
STD規格タイヤ→STD規格タイヤならSTD規格ロードインデックス早見表を使って空気圧が割り出せます。
STD規格タイヤ→XL規格タイヤなら、STD規格タイヤのLI値(ロードインデック)から割り出したLI値をもとに、XL規格ロードインデックス早見表を使ってSTD規格LI値と同等となるXL規格での空気圧を割り出せばよいとなります。
XL規格タイヤ→STD規格タイヤでは逆の手順で割り出すことができます。
2022年04月24日 イイね!

インチアップとインチダウンについて ~その10 まとめ~

インチアップとインチダウンについて ~その10 まとめ~まとめです。
インチアップ・インチダウンについて1~8までツラツラと書いてみました。
インチアップ・インチダウンの手順やイメージが出来たら幸いです。




インチアップ・インチダウンを行うためには、まず最初に自身が「どうしたいのか?」というイメージが大事となってきます。

メーカーが設定したサイズが適正解ですが、これはほぼ万人に当てはまる中間範囲を差しています。
所謂、「普通」ということです。

ところが、この「普通」って当たり前なのですが範囲が広いんです。
例えば、こんな図があるとします。
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人が感じる感覚って、当然その人によって差があります。メーカーは多くの人が感じるこの「普通」の範囲に入るようにタイヤのサイズを設定します。

今、ご自身が乗っている車。メーカーが設定した「普通」の範囲内で納得しているのなら問題ありません。
「普通」の範囲内でグリップは良いけど乗り心地が少し悪いな。と思えばタイヤの銘柄を純正サイズで替えれば良い訳です。インチアップ・インチダウンは必要ありません。

しかし、自身の「普通」の範囲で右左端だった場合や普通の範囲以上に不満がある場合。
ここでやっとインチアップ・ダウンという考えになります。

ドレスアップでインチアップは、見た目重視で乗り心地は捨てますので整備不良にならない範囲で楽しめば良いかと思います。

グリップを上げたい。これはどこを走るか?で変わります。サーキットで偏平率を下げてダイレクトな操作を重視するのか?ただ、限界域付近でのコントロールはピーキーになります。逆に限界域でのコントロールを重視するのなら偏平率を上げるという手もあります。ショートサーキットとロングサーキットでも変わりますし、ジムカーナでも変わってきます。乗り手がどちらを重要視するかとなります。
レース専用でナンバーなしならどんなタイヤとホイールでも良いのですが、多くは日常でも使います。タイヤセットをサーキット専用に用意してサーキットで履き替えるのなら問題ないですが、それで日常も使うとなるとやっぱり法律に引っかかることが出てきます。

インチダウンでも、極端にダウンすると操作感覚が変わってしまい扱いにくくなることがあります。

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欧州車の日本仕様なら、本国仕様のサイズを参考にする手が確実です。それ以外については一気にバランスが崩れます。欧州車の場合はスピードレンジが高いためタイヤの限界速度も200㎞/h以上で設定し、タイヤ剛性を上げています。インチダウンした際、メーカーが設定したタイヤの速度記号以下にしてしまうとタイヤ剛性が下がり車本来の性能が出ません。

スタッドレスタイヤの装着のためのインチダウンでも、安いからと言ってタイヤ幅まで下げると乾燥路でのグリップが大幅に落ちます。雪の圧接路のみを走るのならタイヤを細くするという考えも出来ますが、日常で常に圧接路のみを走ることはありません。だからこそインチダウンでタイヤ幅まで下げるということは乾燥路のコーナーでのグリップ・ブレーキ性能の低下という重大なデメリットが発生します。

車の乗り心地を良くしたいと考えたとします。

問題は、この「乗り心地」。「乗り心地」の「どこに問題があるのか?」をはっきりさせる必要があります。


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コペンの場合は、乗り心地では路面からの突き上げが問題でした。段差での衝撃が屋根まで伝わり「ガン!」という衝撃と軋み音が発生するのが一番気になる点でした。偏平率の薄さ故の原因なのでタイヤ変更では改善できない問題です。だからインチダウンです。

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フィールダーの場合は、乗り心地は上下に跳ねすぎることが問題でした。偏平率65で空気圧240kPaのためです。路面のうねりでタイヤがたわみ過ぎ、空気圧も高く跳ねるような動きが加わり、車が上下に動き過ぎていたのです。これが不快でした。この場合は、ホイールサイズは変更せず15インチのままで175/65+39 5Jから185/60+42 5.5jに変更しました。偏平率を若干下げてタイヤが跳ねる動きを抑えました。コーナーリングでのグリップも175では低いため185にタイヤ幅を広げています。この設定値もフィールダーのハイブリット車の設定です。

「何か気に入らない?」という漠然としたものではなく、「その中のどこが一番気に入らないのか?」という、もう一歩踏み込んだところをはっきりさせるとインチアップ・インチダウンで目指すものがはっきりしてくると思います。

あとは、他人の意見は参考程度としておくということ。
人によって感じる感覚は差があるということです。自分では「乗り心地が悪い」と感じても人によっては「悪くない。」ということもあります。自分と全く同じ感覚の人はいません。
「ブログや本にこう書いてあったから間違いない!」と思うのが間違いなのです。

ですのでメーカー規定から外れたインチアップ・インチダウンは、自分の中で自分が気に入らない点について、自分で答えを探し出すしかないとなります。

タイヤ専門店であっても、メーカー規定から外れるインチアップ・インチダウンについてはお勧めすることはありません。何かあった場合の責任がお店側に発生するからです。自身で検討してインチアップ・インチダウンのタイヤ・ホイールを購入するのなら購入者の責任ですのでお店も売ってくれます。

コペンは某タイヤ専門店での施工事例としてお店のブログに掲載されていますがメーカー指定の範囲外のため「お客様の希望で」と注意書きが書かれています。
フィールダーも掲載されていますが、メーカー指定の純正サイズ内での変更なのでこの注意書きはありません。

メーカー規定から外れたインチアップ・インチダウンで発生するデメリット(=トラブル)は、すべて自己責任となるということをご留意ください。
2022年03月26日 イイね!

インチアップとインチダウンについて ~その8 トレッド幅の変化~

インチアップとインチダウンについて ~その8 トレッド幅の変化~
タイヤのトレッド幅の話。
トレッド幅とはタイヤが実際に地面と接地している部分を差します。写真では灰色に汚れている部分が実際にタイヤが地面と接している箇所。
同じタイヤ幅でもインチアップ・インチダウンでトレッド幅が変わってきます。

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タイヤ幅、165/65R14の165の部分を差していますが、上の図で165を差しているのがタイヤの断面幅(2)になります。

タイヤロゴまで含めたのが「タイヤの総幅(1)」で、実際に地面と接地している部分が「トレッド幅(3)」ですこの2つはタイヤに表記されていません。


トレッド幅はインチアップとインチダウン、リム幅を変えるとどうなるか?

タイヤ幅は同一で偏平率のみ変え、タイヤ外径も同一とします。空気圧もいずれも同一とします。

①タイヤ幅は同じでインチアップする。
空気圧が標準タイヤと同じであれば、タイヤの横方向のふくらみ(たわみ)は標準サイズより大きくなります。
「トレッド幅」が増加します。
結果、標準タイヤと同一の空気圧でのインチアップではグリップは増加します。

②タイヤ幅は同じでインチダウンする。
インチアップの逆です。
空気圧が標準タイヤと同じであれば、タイヤの横方向のふくらみ(たわみ)は標準サイズよりも小さくなります。
「トレッド幅」が減少します。
結果、標準タイヤと同一の空気圧でのインチダウンではグリップは減少します。

ただし、「インチアップ・インチダウンでも標準タイヤと同一の空気圧にした場合」にはこうなるということです。

③リム幅を広げる。
リム幅を標準より広げれば、同じサイズのタイヤであればトレッド幅は増えます。
+0.5Jで偏平率50なら5mmほど広がります。たわみが少なくなりますが、タイヤが横に引っ張られるためです。そのため、段差などでリムを打つ可能性が高くなります。

実際には、インチアップするとタイヤのロードインデクスから見れば空気圧は標準タイヤと同等かそれ以上、インチダウンすると空気圧は標準以下となります。

奥さんのコペンセロSでは、
標準タイヤ「165/50R16 75V ロードインデックス値385kg 空気圧240kPa」からインチダウン「165/65R14 79S ロードインデックス値395kg 空気圧200kPa」と減っています。

空気圧が減った分、タイヤがよりたわみます。つまり、空気圧が標準タイヤ同等にしたときよりも、トレッド幅が増えグリップが増すということになります。

ただ、実測してみないとどのくらい変わったのかは解りません。とはいっても数ミリ程度の差でしかないのです。

インチアップ・インチダウンすればタイヤの銘柄も変更することが多いです。となると、タイヤ性能の方がより表に出てきますので、トレッド幅の数ミリの差なんて実感できません。



【おまけ スタッドレスタイヤについて】
よくスタッドレスタイヤをインチダウンすると、「タイヤをインチダウンするとタイヤの幅が小さくなり、車の重さが一点に集中します。そのため、雪面への接地圧が上がりより滑りにくくなるというメリットがあります。」と書かれています。

これ、フェイクです。

これは標準タイヤと同一の空気圧にした場合のみの話です。実際には、インチダウンしロードインデックス値を標準タイヤに合わせた場合は空気圧は減ります。

さらに、「タイヤの接地面積が減ると接地圧があがるのはメリットでも記載した通りですが、面積が減ることによるデメリットもあります。アイスバーンや氷上ではグリップできる面積を大きくしたほうがよく効くといえます。」とも書かれている。

これ、誤解を招く表現です。

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雪道。新雪、圧雪、シャーベット状、アイスバーン、雪がないアスファルト。これらが混在しているのが一般道です。
スタッドレスタイヤは、雪道のどんな条件下であっても走れるように作られています。

インチダウンでアイスバーンや氷上が不利なら、インチアップでは接地圧が減るため新雪・圧雪は不利ということです。

ある一定の条件のみで比較するのは、誤解を招きやすいです。

スタッドレスタイヤをインチダウンしても標準タイヤと同じ外径と幅で、ロードインデックス値から正しく空気圧を設定してあるのなら問題ありません。

インチダウンするとアイスバーンや氷上は走れないというように捉えられるような書き方は不適切だと感じます。
2022年03月14日 イイね!

インチアップとインチダウンについて ~その7 タイヤ選択 後編~

インチアップとインチダウンについて ~その7 タイヤ選択 後編~
後編です。

ここから具体的にインチアップ・インチダウンした際の適合タイヤを調べていきます。

タイヤサイズ変更の流れとしては、
1)標準タイヤのサイズ・性能確認(速度記号、ロードインデックス、空気圧も含む)
2)タイヤサイズ換算表で目的のホイールサイズに適合するタイヤサイズを選択
3)タイヤ銘柄の選択
4)最終確認

となります。

続きの2)からです。


2)タイヤサイズ換算表で目的のホイールサイズに適合するタイヤサイズを選択
ここでは、まずどのサイズのタイヤが該当するかをざっくり見ます。

コペンセロSの標準タイヤ「165/50R16」をインチップ・インチダウンしてみます。

Webのタイヤサイズ早見表 (tiresize.net)を今回使用してみます。

「165/50R16」を入力。
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結果がでます。
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〇5mm未満が標準タイヤに一番近いタイヤサイズ。
△15mm未満が次に近いサイズとなります。

(注意:この表では165/65R14を見るとタイヤ外径が小さくなるのに40.1km/hと表示されています。これは標準タイヤが時速40.1㎞のとき、この165/65R14が時速40km/hという意味です。間違えやすいのでご留意ください。)

平成19年以降の車はスピードメーターの誤差が時速40㎞で走行中に「+6.37%~-22.75%」の範囲内でないと車検が通りません。速度で言えば「時速30.9㎞~42.55㎞」となります。

インチアップ・インチダウンの原則は標準タイヤとほぼ同一にするです。

ですので、〇5mm未満の中からまずはタイヤサイズを考えます。欲しいタイヤに〇5mm未満のサイズがない場合は△15mm未満も考慮します。


コペン・セロSは乗り心地改善のためインチダウンすると決めていました。
計算結果より、165/50R16からインチダウンした場合で誤差が少ないのが「175/55R15」「165/65R14」となります。


3)タイヤ銘柄の選択
タイヤは用途に応じていろいろな種類があります。グリップ重視のスポーツタイヤ、普段使いでのコンフォートタイヤ、オフロードのM+S(マッド&スノー)タイヤなどです。

インチアップ・インチダウンの目的に応じてタイヤを選ぶことになります。
各種タイヤにもグレードがあり、どれにするか?となるわけです。

タイヤの性能について
普通の車が履くタイヤであるコンフォートタイヤにもグレードがあり「プレミアムグレード」「ハイグレード」「ミドルグレード」「スタンダードグレード」となっています。
注:各メーカーでグレードの呼び名が変わります。

グレードが上がれば「グリップ」「快適性」「騒音」「ウエット性能」が重視されます。グレードが下がれば「燃費性」「耐久性」が重視されます。
BRIGESTONEでのグレードは上から「REGNO」→「Playz PXⅡ」→「 ECOPIA(EP25)」→「ECOPIA(EP20)」→「NEXTRY」 となります。

コペン・セロSをインチダウンするデメリットとして、標準のブリヂストンPOTENZA RE050Aはスポーツタイヤなので当然、総合的なグリップは低下します。キビキビした操作性もマイルドになります。

インチアップ・インチダウンは発生するメリット・デメリットを自分がどれだけ受容できるか?なのです。

とはいっても、デメリットはタイヤの銘柄である程度解消できます。

コペン・セロSは、インチダウンしてもほどほどのグリップと操作性を重視。
そこで、以前カプチーノに履いていたPlayz PXの後継タイヤPlayz PXⅡにしました。

タイヤサイズを調べると、「175/55R15」「165/65R14」どちらも設定されています。
しかし、「175/55R15」は特殊サイズで取り寄せに時間がかかることが判明。
普段使いの車のタイヤが入手しにくいのはパンクした時に困ります。
ということで、いつでもどこでも置いてある「165/65R14」となりました。

4)最終確認
①タイヤ銘柄が決まったら適応リム幅とのマッチングを見ます。
「BRIGESTONE Playz PXⅡ 165/65/14 79S」の適応リム幅は5Jです。
用意したホイールは「4.5J+45 PCD100 4穴」です。

標準タイヤのPOTENZA RE050Aも適応リム幅は5Jですが、純正ホイールは「4.5J+45 PCD100 4穴」です。

つまり、±0.5J程度ならタイヤは嵌ります。自動車メーカーがタイヤメーカー推奨5Jのタイヤを4.5Jのホイールに嵌めていたわけですから、問題なしと判断します。

②ロードインデックスを調べ空気圧を見ます。
コペンの標準タイヤのロードインデックス値は385kgです。

選択した「BRIGESTONE Playz PXⅡ 165/65/14 79S」を調べます。
ロードインデックス換算表から「79」で385kg以上になる空気圧を調べると、「200kPa」で「395kg」となりました。速度記号の「S」は「180km/h」。


③スピードメーター誤差の確認
タイヤサイズが変わればスピードメーター誤差が出ます。
安全のためにもどのくらいの変化があるかを調べます。

165/65/R14ではタイヤ外径が標準と比較して-0.23%となります。1.3mm小さいです。
時速40km/hでは「39.9km/h」、時速100㎞/hでは「99.77km/h」。
ほぼ、メーター表示で問題ないレベルとなります。

あくまでも計算上の話です。実測ではズレることが多いです。

④結果
【交換前】
ホイール:純正 16インチ4.5J +45 PCD100 4穴
タイヤ: BRIGESTONE POTENZA RE050A 165/50R16 75V
     ロードインデックス値385kg 指定空気圧240kPa 速度限界240km/h

【交換後】
ホイール:LaLa Palm CUP 14インチ4.5J +45 PCD100 4穴
タイヤ: BRIGESTONE Playz PXⅡ 165/65R14 79S
     ロードインデックス値395kg 指定空気圧200kPa 速度限界180km/h
スピードメーター誤差:-0.23%
     時速40km/h表示時「39.9km/h」、時速100㎞/h表示時「99.77km/h」

⑤ダブルチェック
タイヤ・ホイールというのは走る部分に直結しているわけですから、交換後に何か不具合があっては困ります。インチアップ・インチダウンでメーカー規定から意図的に外しているから尚のこと。

だからこそ、この結果が本当にあっているのか?をチェックする必要があります。

必ず購入店でプロの目線から確認してもらってください。

結果は問題なくても、タイヤハウスの形状やディスクブレーキの大きさなどで希望したホイールが装着不可ということもあるためです。
2022年03月14日 イイね!

インチアップとインチダウンについて ~その6 タイヤ選択 前編~

インチアップとインチダウンについて ~その6 タイヤ選択 前編~インチアップ・インチダウンでホイールが決まれば、あとはタイヤとなります。

「このタイヤを付けたい!」というのがあれば、そのタイヤから適合するサイズを探せばよい訳です。しかし、適合するサイズがない!ということもあります。

どちらかと言えば、「どのタイヤにしようか?」ということの方が多いです。
ですので、私は最初に交換予定のホイールに適合するタイヤサイズを調べてからタイヤ銘柄を調べます。
こちらの方がタイヤ選択の幅が分かるため、目的のタイヤが見つけやすいからです。

タイヤサイズ変更の流れとしては、
1)標準タイヤのサイズ・性能確認(速度記号、ロードインデックス、空気圧も含む)
2)タイヤサイズ換算表で目的のホイールサイズに適合するタイヤサイズを選択
3)タイヤ銘柄の選択
4)最終確認
となります。


1)標準タイヤのサイズ・性能確認(速度記号、ロードインデックス、空気圧も含む)
まずは、今装着しているタイヤがどういう設定をされているかを見ます。
このタイヤ性能の情報が基準となるため一番大事です。

コペンセロSを例にとります。
コペンセロSは、標準タイヤがブリヂストンPOTENZA RE050Aです。
タイヤサイズは以下となります。

165/50R16 75V 指定空気圧240kPa
   ①          ②              
 
①タイヤサイズ
165/50R16は「幅165mm、偏平率50%、ラジアルタイヤでタイヤサイズ16インチ」という意味。
偏平率とはタイヤの幅に対して、タイヤの厚みがどのくらいあるかということです。
偏平率50%なら幅165mmの半分、82.5mmとなります。

インチアップすれば必然的に標準タイヤよりも偏平率は下がり、インチダウンすれば上がります。これは、タイヤ内の空気の量が変化するということです。

偏平率が下がる→タイヤ内の空気量が減る
偏平率が上がる→タイヤ内の空気量が増える

②ロードインデックスと速度記号、空気圧
タイヤ交換をする際の最重要項目です。道路運送車両法のタイヤ保安基準に関わってきます。

・ロードインデックス(LI)
タイヤ1本にかかる負荷能力(最大荷重)です。
たった4本のタイヤで、金属の塊である車本体を支えるため、タイヤがどのくらいの重さまで耐えることが出来るかを表しています。
ロードインデックスは60~179と幅広く設定されており、空気圧によって負荷能力(最大荷重)が変化します。
また、エクストラロード(XL)というタイヤの負荷能力を上げたタイヤもあります。

・速度記号
タイヤの最高速度の記号。LMQSHVWYという記号で分類されています。
S=180km/h H=210km/h V=240km/h となっています。

タイヤの剛性とも言えます。タイヤは幾層にもなっていて、この層の厚さや強さで最高速度が決まります。強くすればするほど、値段があがります。

偏平率が下がれば、コーナーリング中にタイヤが変形してホイールが路面に接触する可能性があるため、剛性を上げて変形しにくくするわけです。つまり、速度記号もあがります。ですので、偏平率が低いタイヤは値段が高くなります。
逆に偏平率が上がれば、タイヤが変形しても余裕があるためホイールが路面に接触しません。ですので、剛性を下げることができます。当然、速度記号は下がります。だから、偏平率の高いタイヤは安くなります。

あとは、このタイヤでどこを走るのか?どんな車が使うのか?ということでも速度記号が設定されます。

・空気圧
空気圧はロードインデックス値に関わってきます。

ロードインデックス値はタイヤに入れる空気量によって変化します。タイヤ内の空気圧が増えればロードインデックス値は上がり、空気圧が減ればロードインデックス値は下がります。

コペンのロードインデックスは「75」、指定空気圧は「240kPa」です。ロードインデックス換算表で、75・240kPaで調べると「ロードインデックス値 385kg」となります。

ここから、コペンのタイヤ交換では「ロードインデックス値は、385kg以上にしなければならない。」と導き出せます。

このロードインデックス値が標準装着タイヤよりも下回ると車検に通りません。荷重が下回っている場合は、バーストしやすくなるためです。

これで、標準タイヤの性能が分かりました。

標準タイヤの「ブリヂストンPOTENZA RE050A」は、「165/50R16 75V(最高速度240km/h) 指定空気圧240kPa ロードインデックス値385kg」となります。

タイヤは数値化すると自分の考えや方向性がまとまりやすいです。

「インチアップとインチダウンについて ~その2 メリット・デメリット~」で挙げたメリット・デメリットが標準タイヤの性能を知ることで、より具体的にイメージしやすくなります。

あとは、ここから自身が「どうしたいか?」となります。

後編に続く。

プロフィール

子どもが生まれたのを機に、軽自動車の草レースから足を洗い、シトロエン初代C5前期型を購入。その後、後期型に乗り換えて早20年弱。気が付けばハイドロ沼に沈んでいま...
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