ホテル聚楽を10時にチェックアウト。
聚楽、ご飯も温泉も良かったです。
さて、美術館巡りです。
まずは、「川奈ステンドグラス美術館」。
コッツウォルズみたいな建物です。
曇っているからか余計にイギリスっぽい建物。
ステンドグラスは昨日見たのですが、ティファニーは商品としてのステンドグラスとランプ。
こちらはガチなステンドグラスです。
所謂、宗教。教会にあるステンドグラスです。
ステンドグラスの起源は不明だと。
最古のステンドグラスは8世紀のものがフランスに現存しています。
が、ヨーロッパでは教会のステンドグラスが衰退していく。
そのステンドグラスが生き残ったのがイギリス。
宗教改革をしたイギリスで、このステンドグラスを使った教会が多く残っている。
なんで、イギリスは宗教改革をしたか?
カソリックからプロテスタントになっています。
理由は簡単。
「離婚したかったから。」
・・・イギリスだなあ。
ここは、フランス・ドイツ・イギリスの教会ステンドグラスが集められています。
これはフランス。
ドイツはちょっと違う。
イギリスはもうちょっと違う。
フランスはくっきり。ドイツはくっきりでシンプル。イギリスが写実的。
これもイギリスですが、変則的。
実は、複数の別のステンドグラスが混じっています。ざっと3つほど。
割れた教会のステンドグラスは、別の割れたステンドグラスと合わさることで新しいステンドグラスとなります。
なぜ、教会ステンドグラスを集めようとオーナーは思ったのだろうか・・・。
1時間ほど滞在していました。
次は、「野坂オートマタ美術館」。
オートマタ。
からくり人形のことでフランス語読みで「オートマタ」。
古くからあるのですが、18世紀以降の近代のオートマタが収蔵されています。
オートマタと呼ばれるのはフランスで作られたからくり人形を指します。
動力はクランクとバネとゼンマイ。
近代のオートマタは、もともとは時計職人が自身の時計を売るために作ったのがきっかけだそうです。
18世紀の初期のオートマタ。
足に車輪がついていて、くるくる回ります。
多分、有名な作品。
オルゴールの音色とともに、ピエロが右手を動かして手紙を書きつつ、左手を顔に当てる。ランプも光っているがだんだん暗くなって、それにつられてピエロもウトウトしてしまう。ハッと気が付いてランプの明かりを強くして再び手紙を書き始める。
オートマタの内部構造。
腕の動きなどはワイヤーやロッドで制御しています。
その足元は。
カムとクランクで構成されています。
18世紀の中頃から、オートマタ専門の職人が出てきます。職人というか芸術家というか。
オートマタを作るためには「ドール職人」「縫製職人」「デザイナー」「ドールハウス職人」「模型職人」「オルゴール職人」「精密機械加工職人」「プロデューサー」「シナリオライター」をほぼ一人でこなすこととなります。
シンキング・バード。
新しくフイゴの技術が組み合わされて、鳥のさえずりが再現されるようになり作られました。
これらの作品は動態保存されていますが、修復が難しいため実演は決まった時間のみ行っています。
なぜ、オーナーはオートマタだけを集めたんだ?
3つ目はジュエリー。
アンティーク・ジュエリーミュージアムです。昨日、訪問したニューヨークランプ・ミュージアムの近くにあります。
ジュエリー。
男性にはあまり興味が沸かないかと。
私は地質好きです。地質好きは岩石好きです。岩石には鉱物も含まれます。鉱物は特殊条件下でいろいろに変化します。アメジスト、オパール、ガーネット、ルビー、サファイヤ、ダイヤなんかです。ですので原石は好きなのです。
その原石を加工して美術品となる。なので宝石も産地を見ると「あ~~~あそこか~。」となり、そこの地質の妄想となります。
ここは19世紀のビクトリア王朝時代の宝飾が展示されています。
オーナー自身が宝飾職人です。案内もしてくれます。
とにかく緻密。
モザイクのブローチ。4㎝四方の大きさですが、モザイク画で、1mm以下のモザイクを貼り合わせて作られています・・・。
洋服もあります。
昼用ドレス。
オールシルク、オール手縫い・・・。ミシンがない時代です。
貝殻のカメオ。
3層構造の貝殻を削り出して作らています。貼り合わせていないんです。
なお、作成時間は2年程度らしい。
オーナー曰く、どれも現在では作れないそうです。作れないというか作らない。
当時は強力なパトロンが居たので、何年かかろうともオーダー通りに作れば生活が成り立っていた時代。現在では生活ができないため無理だそうです。
美術館を3か所回りましたが、どの作品も作り手の狂気が垣間見えます。採算度外視なものばかり。そして、これらを集めたオーナーも狂気ですね。ここまでは普通、到達できない。これだけの熱意をずっと持ち続けるのが無理です。
久しぶりの美術館巡り。いろいろ学びました。
時刻は15時。
道の駅「伊東マリンタウン」で遅い昼食。
ちょっと高いです。魚は味は良いのですが、沼津・焼津に比べると値段が高い。同じ値段の定食で見るなら、こちらは2品少ない。
そして帰路につきました。
走行距離465㎞。燃費は15km/Lでした。
Posted at 2023/02/25 21:21:44 | |
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シトロエンC5エアクロス | 日記