Mk-I 998クーパーのヘッドをミニ1000に搭載
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
![](/images/icon_difficult_on.svg) ![](/images/icon_difficult_on.svg) 中級 |
作業時間 |
12時間以内 |
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私の90年式ミニ1000は昨年11月にライトチューンしたヘッドに載せ替えたが、先週末、またヘッドを載せ替えた。
今度載せたのは60年代のMk-Iの最初期型998クーパー用に少数採用された12G206というヘッドだ。
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12G206について説明する前に、最初期型以外の998ccクーパーに採用されたヘッド 12G295 にも触れたい。
ミニ1000のノーマルヘッド(ヘッドにCAM4810の刻印)と最初期型998クーパー用ヘッド12G206と最初期型以外の998クーパー用ヘッド12G295のスペックの違いは左の画像の通り。
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12G295は、60年代のグループ1カテゴリーのレース/ラリーのホモロゲーション用に作られたヘッドで、IN側バルブ径が12G206より更に大きいが、ポートの大きさもかなり大きい。
ポートの大きさの違いは画像を見てもらえばわかる通り。(ちなみに真ん中の12G202というのは997クーパー用のヘッド)
12G206のポートの断面画像は見つけられなかったが、基本設計は12G295とほぼ同じと思われるので、12G295のポートをやや小ぶりにした感じかな?
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12G295はミニ1000用の純正のチューニングヘッドとして使われることが多いようだが、画像の説明によると、12G295はポート径が大きすぎて壁面が薄く耐久性に欠け、街乗り用なら12G206のほうがクラックが入りにくく、優れている、とある。
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ただし、私が入手した12G206は、IN側バルブに12G295用の30.93mmのバルブが装着されていて、バルブシートとポートの境目に特に段付きが無いので、ポート研磨で拡大され、12G295に近づいているようだ。
いろいろ御託を並べたが、購入理由は、めちゃくちゃ安かったこと(^^;
英国eBayで、マシンによるシートカット&バルブ研磨、バルブガイド打ち替え済、新品のダブルスプリング装着というOHしたての12G206が日本までの送料込みで、驚きの安さで出品されているのを見つけ、即決で購入した。
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最初期型998クーパー用ヘッド 12G206。
ヘッドの厚みを測ってみたところ、推測で1.5mm~1.8mmくらい面研されている模様。。
ミニのヘッドの厚みは個体によって0.数mmの誤差があるのに加え、ヘッドの上下の水平が出ていないので、プラグ側の厚みとマニホールド側の厚みが0.5mmも違う。
なので、面研済のヘッドを入手した場合、面研量を特定するのは難しい。
なので、自分の推測を信じることにして、面研量1.5mm~1.8mmとすると、スペックの画像にコメントを書いたように12G206のほうがノーマルより燃焼室容量が大きいので、ノーマルヘッド換算で考えると1.0mm~1.3mmくらいの面研量って感覚かな。
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今まで使っていたCAM4810改(上)と12G206(下)のポートの比較。
EXポートは意外なことに12G206のほうがやや小さい。
CAM4810改のINポートの入口はかなり研磨して広げたので、入口付近の大きさは12G206と変わらない。
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しかし、奥まで見ると、CAM4810改(下)は奥まではあまり研磨できておらず、先細っているのに対し、12G206(上)は奥まで広い。
また、12G206のINポートは四角い形状なのが特徴的。
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今回、バルブシールには、IN側にMPI用の高品質品(デュポン製:茶色いやつ)、EX側に通常品(黒いやつ)を装着した。
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前述の推測面研量はやや削り過ぎかもなので、念のために純正の銅製ヘッドガスケット(未使用時0.9mm)よりも0.3mm分厚いビクターレインズ製コンポジット材ガスケット(未使用時1.2mm)を使うことにした。
あと、高圧縮になった場合にノッキングが発生するのを避けるため、ヘッドをばらす前に、点火時期を20度まで進めていたのをメーカー指定の10度に遅らせた。
★情報★
今回のヘッド交換用に、ミニスペアーズで強化品のヘッドボルトを購入したが、歪みが大きくて使い物にならなかった。。
シリンダーブロックにヘッドボルトを締め込んだ状態で、ヘッドを載せようとするとヘッドボルトと穴の位置が大きく違っていて、全く入らなかった。
仕方なく、元々使っていたヘッドボルトを再使用すると、スルッとヘッドを載せれた。
ちょっと高かったが何回も使えると思い、強化品を買ったのに、全く使い物にならなくて残念だ。
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12G206装着完了。
INバルブが12G295のものになっているので、12G206改と言うべきか。
とりあえず、エンジンはかかり、クーラントのエア抜きをして、少し走ってみたが、キャブの設定は変更してない状態で全体的にA/F値がリーンになっていたので、吸入空気量は増えているようだ。
とりあえず2速で6000rpmまで回してみたが、4000rpm~6000rpmの吹け上り方が早くなった気がする。
しかし、踏み始めで激リーンになって全然ガソリンが足りない感じなので、今後キャブの設定をやり直したり、点火時期もどこまで進められるか試したり、しばらくは遊びのネタに困らないな(^^)
一通りのセッティングが出来たら、またシャシダイに載せてパワーチェックするつもりだが、これから夏になり、温度補正があるとはいえパワーチェックには不向きなシーズンなので、涼しくなるまで計測を待つかどうかは要検討。
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