CANchecked MFD32 #12 MathChannel機能を使って完璧なブースト計を作る
目的 |
チューニング・カスタム |
作業 |
DIY |
難易度 |
初級 |
作業時間 |
3時間以内 |
1
一般的なブースト計(負圧+正圧の連成計)は,インテークマニホールドにおける大気圧からの差分を表示するものである.
前々回で,インマニ絶対圧(IMAP)がちゃんとOBDから取れることを確認した.大気圧(Barometric)もOBDから取れる.
で,インマニ相対圧を求めるには,IMAPからBarometricを引き算しないといけない.
自宅の近くで乗る感じだと平均大気圧(101.3kPa)をIMAPから定数で引いておけばいいので簡単なんだけど,そりゃ富士山とか上りたいし,空気薄いところでも正確に表示して欲しいじゃん!
ってことで,CANcheckedのMathChannel機能を使ってインマニ相対圧センサを作成する.
最初に完成形をお見せする.
右下のTURBOと言うのがそれ.
内側の緑の輪っかが,いわゆるブースト計.真下が-100kPa,9時の位置が大気圧,12時の位置が+100kPa,3時の位置が+200kPa.
外側の水色の輪っかが,ブースト圧要求値.アクセルを踏むとまずこれが上がっていく.
真ん中の黄色の輪っかが,サージタンク圧力.ブースト圧要求値に追随するようにサージタンクが過給される.ここが上がっているとアクセルオフ時にブローオフバルブが鳴く.
上段の小さい数字はサージタンク圧の最大値.タービンが頑張って過給したかどうかはこれを見る.
中段の大きい文字が現在のインマニ相対圧.
下段の小さい文字がインマニ相対圧の最大値.実際にシリンダ内に過給した空気がどのくらい入ったかはここを見る.
アクセル全開だとサージタンク圧もインマニ圧も同じになるけどね.
とりあえず満足である.
これで,純正メーターのセンターディスプレイのブースト計の画面にある情報は全てカバーすることができたのである.
(安心して燃費計にしておける.)
2
MathChannel でのインマニ相対圧センサを作成する方法.
準備として,インマニ絶対圧(IMAP)と大気圧(Barometric)のセンサは設定済みとする.
IMAPは前々回の整備手帳を参照.Barometricはデフォルトで用意されている.
PCのソフトウェアであるDSSを起動して,ディスプレイを接続.
TRIエディタの add sensor で internal から MathChannel1 を選択.
ここでの変更は Name と Decimal places(小数点位置)ぐらい.
1kPa単位ではなく,100kPa単位にしたいので,小数第2位まで表示するようにしておく.
export to display ボタンを念のため押す.
3
次に,Other settings の画面で Math Channels を設定.
先に TRIエディタの設定を済ませておかないと怒られるので注意.
Function は何種類か用意されているので適切なものを選ぶ.
いま,IMAP は 1kPa 単位,Barometric は 100kPa 単位で,それの引き算になるので,0.01×IMAP - 1.0×Barometric となる.
Resolution を先に選んでおく.ここでも小数第2位でOK.
export to display ボタンを押す.
これでOK.
4
あとは,普通に Pages を設定していく.
ちなみに,今回作ったインマニ相対圧である TURBO という名前のセンサは IMAP と Barometric の値を参照して計算しているのであるが,Page の中に TURBO のセンサのみを配置した場合は,値が動かない.
これは,Page 内に配置されたセンサの値のみ OBD で更新をかけているので,IMAP と Barometric が配置されていないと TURBO の値が変化しないのである.
ということで,図中の TURBO の左にある 0 と 0.00 は IMAP と Barometric であり,無理矢理ここに置いている.
文字色は黒にして見えないようにしてある.
ということで完成である.
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