![BMW 420i M Sportの試乗 BMW 420i M Sportの試乗](https://cdn.snsimg.carview.co.jp/minkara/blog/000/046/592/865/46592865/p1m.jpg?ct=0afc3314cfa8)
次の車選びのために複数のディーラーに行って、実車を見たり、試乗したりしています。
私の選定条件に一番近いのがBMWの4シリーズのグランクーペ(420i M Sport、420i xDrive M Sport、M440i xDrive)で、この3モデルをおもに検討しています。
ファストバックのリアがたいへん美しくて、外観のデザインがとても気にっています。
フロントの大型キドニーグリルは賛否両論ありますが、登場した当時は私も違和感を感じたものの、不思議なことに今ではたいへん美しく感じるようになりました。
未来のデザインのコモンセンスを先取りしてくるデザイナーの感性は率直にすごいと思います。
最寄りのBMWのディーラーに試乗を申し込んで、先日、420i M Sport(2.0L直列4気筒ターボ)に試乗しました。
まずは内装のレビューから始めます。
ドアの内側に艶消しのメッキパーツが多用されていたり、インナードアグリップあたりが凝った造形になっていて、ベーシックな国産車の作りとは一味違うという印象を受けました。
レクサス車もこの辺りの凝った作りを積極的に取り入れているように思います。
ほとんどのスイッチ類にLEDが内蔵されていて、ON/OFFの状態がわかりやすくなっています。
アンビエントライトの色を設定で赤・青・緑・白等に変えられるのが面白かったです。赤のアンビエントライトに設定したら、夜は妖し気な雰囲気になるのだろうと思います。
4枚のドアはすべてがサッシレスで、このデザインはスマートで美しいと思いました。
ダッシュボードにもステッチが入っており、細かいところで手を抜いていないのが好印象でした。
試乗時には安っぽさは感じた部分はほとんどなかったです。亜鉛メッキのドアストライカーがカバーもなくむき出しだったのが唯一の減点ポイントでした。
ハンドリングについては、レクサスIS300とコンセプトとスペックが近い車なので少し比較してみます。
420iのハンドリングは低速ではやや重めですが、ラインを思い通りにトレースできるステアリングの正確さを感じることができました。
ISの場合、ステアリングに対するボディの反応性が良いものの、ステアリングの微小な操作に対するダイレクト感にやや欠けるため、遊びというかタメを大きめにとったクラシックな味付けがされています。大き目のタメがあるのでステアリング操作前後のボディ挙動の変化をとらえやすく、コントロールのしやすさにつながっているように思います。
420iの場合は、ステアリングに対するボディの反応性が良いのは同じですが、ステアリングの微小な操作に対するダイレクト感が高いので、タメは小さ目で操作感自体を重くして、感度の過敏さを抑えているような味付けだと思いました。
ステアリング操作のダイレクト感は420iの方が高いですが、操作感が重いためにハンドリングの軽やかさがやや犠牲になっているように思いました。どちらかというと高速域を意識したセッティングだと思います。
中低速での走りに関しては、抜群にクイックなハンドリングを持つISの方が楽しいと思いました。
420iで少し郊外を走った感想は、ステアリング操作に遅れなく追従するシャシー剛性の高さを感じました。試乗なので、軽く流した程度ですが、ヨレやネジレの感覚やビビリ音等まったくなかったです。シャシー剛性については、エンジンルームに設けられた2本の太いアルミ材のブレースも効果があるのだろうと思います。
高速域の挙動に関しては走っていないのでわかりません。
サスペンションはランフラットタイヤをはいているにも関わらず、しなやかでゴツゴツした感じはなかったです。
ブレーキについては初期制動力が高いためか、注意して操作しないとカックンブレーキになる印象がありましたが、慣れたら問題ないレベルだと思います。
エンジンはアイドリング近辺の低回転域からトルクフルでした。2.0Lのガソリンエンジンとは思えないほどでした。
エンジンレスポンスはターボにも関わらず、一般道では特にラグを感じることもなく、ふつうにアクセルを踏めば、スムーズにリニアに反応してくれました。
低い回転数でもトルクフルなので、静粛性も上々でした。
加速時のエキゾーストノートは普段3.5L V6 の220クラウンに乗っているため、2.0L直列4気筒はちょっと寂しく感じました。(スポーツモードまでは試していません)
自動運転支援機能については、デフォルトでONになっているレーンキープ機能しか試せませんでした。220クラウンはシステムによる介入が唐突で急にステアリングが重くなったりしますが、420iは車線逸脱時にハンドルにバイブレーションを出して教えてくれます。このあたりの通知方法が自然だと感じました。
「駆け抜ける歓び」を会社のテーマにしているだけあって、420iの走りはとても楽しかったです。
私の年齢(50代後半)からいって、次に選ぶ車がたぶん最後のスポーツセダンになります。
420iでも十分楽しめたのですが、パワーやエンジンのスムーズさ・エキゾーストノートを楽しみたいなら、3.0L直列6気筒のシルキーシックスを搭載したM440iを買った方が後悔しないだろうと思いました。
ディーラーの営業マンと納期の話をしていたら、420i M Sportの在庫はないが、M440i xDriveに新車在庫が1台あるということがわかりました。ほぼ希望スペック&希望色で、想定以上に値引き(下取り価格のアップ)してくれたこともあり、その日のうちに商談がまとまりました。
他ディーラーで見積もってもらったM440i xDriveグランクーペの中古価格(試乗車として使われた3,000km未満の車)とのトータルでの価格差が100万以下になったことが、購入の決め手でした。
中古車価格が高騰しているため、程度の良い中古車と新車の販売価格の差がかなり接近しています。条件にほぼ合う新車の在庫があり、即納で入手できるとは(いい意味で)予想外の状況でした。
220クラウンの乗り換えについては、結構気に入っていただけに名残惜しいものがありましたが、中古価格が高騰しており、新型クラウン(クロスオーバー)が普及していない今のタイミングを逃すと、買い取り価格がどんどん下がって行くのはほぼ確実なので、思い切って買い替えることにしました。
このような次第で、私も想定していなかったですが、次の車検まで1年余りを残すタイミングで、220クラウンからBMW M440i xDriveグランクーペへの乗り換えが決まりました。
IS500を検討していたときは、超人気車でもあり何度もディーラーに足を運んでもご縁がなかったのですが、M440iはたいへんスムーズに購入が決まってしまいました。
AWDで最新の運転支援機能を持つM440iの方が安全性が高いので、結果的に私にとってベストな車選びになったと思います。
ブログ一覧
Posted at
2022/12/10 00:18:48