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ぐれんふぃでぃっく30Yの"Cちゃん、疾走するカピバラさん" [マツダ CX-5]

整備手帳

作業日:2023年3月24日

セルフDPF洗浄(洗浄)

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目的 修理・故障・メンテナンス
作業 DIY
難易度

上級

作業時間 12時間以上
1
いよいよ洗浄偏です。
今回、洗浄液は4種使いましたが、メタルクリーンの洗浄推奨温度を終始きちんと保てるならば3種で洗浄完了できることがわかりました。

オイルセパレーターやキャッチタンクを使用し、吸気中の油分が少ない車両は3種、加えて過去にアッシュ排出剤を使用している車両は2種になります。
前者はメタルクリーンかKMC500どちらかと日本油化工業のハイカーボン、そして大丸DPFクリーナーを。
後者はメタルクリーンかKMC500どちらかとハイカーボン。
アッシュ排出材とは、DPFクリーナー類にアッシュ溶解排出を謳ってる製品。
これまでの洗浄で、堆積しているアッシュは排気抵抗の最たるものではありますが、思っているよりも少ない感じです。

画像は洗浄液を加温し続けるためのペール缶五右衛門風呂です。
レンガでかさ上げしてガスコンロ類で直接風呂を沸かします。
バックのコンテナはただの風よけです。
2
風呂の中には灯油配管をコイル状に丸めた熱交換器を。
この中に洗浄液を流し、風呂水で温めます。
熱交換器で温められた洗浄液は差圧パイプ下側からDPF内部に入り、DPFを洗浄加温し差圧パイプ上からポンプに吸引され、ポンプのインペラやトロコイドで軟化したカーボンやスラッジを破砕し熱交換器へ。。。の流れになります。
画像左側の黒いものは循環ポンプ。
Amazonで購入できます。
3
先ほどの風呂の中には投げ込みヒーターが入っています。
これはガスコンロ類の燃料が切れて洗浄液温度が下がってしまうことを防ぐ役割があります。
夜間にいちいち起きてガスの補充をしなくてもよくなります。
が、このヒーター単体だとちょっと心もとない。
瞬間的な加温には向かないのでガスコンロが必要なわけです。

(画像は前回のものです)
4
まずはメタルクリーン溶液を10L作ります。
なるべく熱いお湯で作り、溶け残ることのないようによく撹拌して、漏斗からDPF内に入れていきます。
DPFとタービンからの接合部、洗浄液排水アダプターから洗浄液があふれるまで入れて酸化触媒もろとも洗浄します。

差圧パイプ下から入れる理由は、DPFセルの通気性が不明でDPFセル下部に洗浄液が回らないことを防ぐ目的、剥離カーボンのポンプでの破砕とDPFセル外側でのフィルターろ過を狙ったものなどいくつか目的があります。
5
あとは心ゆくまで加温循環します。
メタルクリーンは最大24時間、アルミの洗浄では12時間までとなってます。
私は8時間洗浄しました。

6
洗浄液を抜きます。
腹下のバルブから抜いて廃液を処理します。
洗浄液が抜けたら循環ポンプ内の洗浄液も忘れずに抜き取ります。
その後1度循環ポンプを使ってDPF内部を満水にし、軽くすすぎます。
このすすぎ水は画像の腹下バルブから排出します。
理由はDPFセル下側に破砕されたカーボンがあるから。
DPF内部の落下水流でこのカーボンを排出するためです。
この洗浄液とすすぎ液は下水などに流さぬように!
何のためのクリーンディーゼルだかわからなくなります。
7
ここから高圧すすぎに入ります。
一連の洗浄のコアな部分。
本邦初公開かも。
固形化しているカーボンを高い水圧でDPFセルから押し出してしまいます。
緑のホースは腹下のアダプターに接続しています。
この長さは10mほどあります。
水色のホースは55℃のすすぎ湯、赤いバルブがすすぎ湯の流量と一時停止を。
また水色のホースは止栓付きコネクタでホースリールにつながっています。
赤いホースは高圧エアのホース。
水色のレバーバルブを瞬時に開放することで高圧エアが緑のホース内のすすぎ水を加速させ、その勢いですすぎと堆積物の排出を行います。
このすすぎ水の加速のため10mの長さが必要なのです。

実際の使い方は
①水色のコネクタのバルブを開きDPF内部に注水、赤のバルブとはらしたのアダプタのバルブは全開。

②排水アダプターからすすぎ水があふれたら注水を止める。

③高圧エアのバルブを一気に開放しすすぎ水を加速し排水アダプターからエアの吹き出しが確認出来たらエアを止め①に戻る

④以下繰り返し
となります。

排水アダプターから出たすすぎ水は特大のバットに受けてあふれたすすぎ水はソックスフィルターで固形物を除去し、廃液は一度別タンクに溜めて凝集剤とph調整を行った後排水します。

10回ほど行ったら今度は注水時間を満水の半分にします。
DPF内部のセル上部の水圧抵抗がない状態でさらに高圧なすすぎ洗浄を。

廃液中に泡が確認できなくなったらすすぎは終了。
8
乾燥モードに切り替えます。
排水アダプターを抜いてタービンと接続状態にします。
差圧センサのコネクターや配管、DPFの温度センサのコネクターも元に戻します。
エンジンの排気圧と熱でDPF内部の強制乾燥をするためです。
9
フラッシュミスで画面が暗い。
アダプターの掃除口を開放し、工事現場の足場用の単管を切ったものを中に差し込みます。
長さは掃除口から5cmほど出る長さ。
差し込んだら抜け防止に軽くたたいて排気管に軽く食い込ませます。
異形チーズ50mmの掃除口内径と足場の単管は2mmほどの隙間しかありません。
サイズ感はバッチリ。
この単管の中を排気が通ります。

単管は緑のホースのすすぎ水をすすぎ水流量調節バルブで調節した水で冷却されます。
アダプターや掃除口のねじ山が排気熱でゆがむのを防止するための単管です。

DPFセル内部を完全に乾燥する必要はありません。
次の洗浄液の洗浄効果を弱めない濃度の水量ならば良い。
排気に水蒸気が混じらない程度でいいと思います。
私はレーシングするとうるさいので1750回転で15分ほど乾燥しました。
10
乾燥が終わったら再び洗浄モードに移行。
差圧センサの撤去、DPF温度センサのカプラ切り離し、差圧パイプに洗浄液注入ホース接続。

次の洗浄液はハイカーボンです。
酸化触媒はメタルクリーンであらかたきれいになります。
ですからDPF上部までハイカーボンを入れる必要はありません。
漏斗から4.5~5Lほどハイカーボンを注入し、差圧パイプ上のホースを咥えて息を吸い込み、ホースにハイカーボンが上がってきたなら一度洗浄液の注入を止めます。
そこから循環ポンプや熱交換器分の容量の洗浄液300mlを余分に入れて再び加温循環します。

カーボンはメタルクリーンで出てしまったのですが、エンジンオイルが焼けて焼けてを繰り返した後の油性の硬質カーボンをハイカーボンで溶解・剥離除去します。
廃液はこげ茶色になります。
私は12時間循環させました。
ハイカーボンでの洗浄後はメタルクリーンのすすぎと同様の処置をおこないます。
が、違う点が1点だけあります。

次は
11
それがこれ。
5mmポリプロピレン製のベアリングボール。3600個。

BB弾では水に沈んでしまいます。
PPボールはわずかに水より軽いため浮きます。
すすぎ水中にPPボールを流すと詰まりの少ないDPFセルから積極的に塞ぎ、残った流れの悪いセルはそのままになります。
PPボールが塞がなかったセルに塞いだ水流が回るためさらに強い圧で堆積した硬質カーボンを押し出すことができます。
この時、軟化したアッシュも出てきますが酸化触媒にすすぎ水流と当たってバラバラになります。
なので排水アダプターからの廃液はこげ茶ではなくやや白っぽい茶色になります。

ここの画像がそっくりないのが悔やまれます。
PPボールはバルブ操作部の緑のホースに全量を入れ、弱いすすぎ水流とともに腹下のアダプターに入っていきます

ここでバルブに引っかかりますからドライバーの柄でホースをたたいてPPボールを流してあげます。
ここがミソ。
12
すすぎ後のPPボールの回収は
①DPF内部すすぎ満水状態で手元のバルブユニットの赤いバルブ(すすぎ水調節バルブ)で止水。

②腹下のバルブを閉鎖、緑ホースを切り離す。

③バルブを少しだけ開放しDPF内部の水を抜く。

④水が抜けたらバルブをソケットから切り離し掃除口を開け、差圧パイプ下に水を流したり掃除口から水を流しこんだりしながらDPF内部やアダプター内部のPPボールを回収。

⑤内視鏡カメラなどで回収確認

⑥画像の通り穴を開けたペットボトル格納容器で排水回収をする
って手順になります。


13
再び乾燥し、必要に応じて大丸DPFクリーナーでのアッシュ溶解になります。
DPFクリーナーは水道用塩化ビニールは大丈夫ですがホースは著しく劣化させます。
また循環させる必要がないので腹下のアダプターのバルブを閉め、ハイカーボンの時と同様に差圧パイプ下からクリーナーを注ぎ、差圧パイプ上のホースを咥えて吸って水位がわかった時点でそのまま浸け置き洗浄します。
時間はDPFクリーナーの指定時間で良いですがハイカーボンで軟化したアッシュが抜けていますからそれで取り切れなかった分が溶解して出てくる関係上3時間もあれば大丈夫だと思います。
すすぎや乾燥についても同様です。

ここまでで洗浄はすべて完了しました。
最後のすすぎは念入りに行ったほうが良いと思います。
PPボールでの洗浄はハイカーボンのみでいいと思います。
メタルクリーンは予洗い、DPFクリーナーは後洗いって位置づけ。
本洗いのハイカーボンのみPPボールを使う感じです。

乾燥後はDPF・その他の部品を元の手順で組み上げれば完成です。

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