
「理由」を「わけ」と読むバブル世代末期のClio7010です。皆さんレポ遅くってゴメンなさい(笑)
このGWとその前の週末、なぜか連続して計6台もの106&SAXOの皆さんに遊んでいただきました。本当にありがとうございました☆
個々のイベントというより、僕にとって106&SAXOについて考えるシリーズみたいになったので、まとめてレポさせていただきます。
ちゃんとフォトギャラはUPしてありますので、決して手抜きではありません(爆)
110424不死バカ2台 復活朝練
110430踊る14万キロ朝練①
110430踊る14万キロ朝練②
110504プレAsa-Haco!①
110504プレAsa-Haco!②
この106とSAXOは同じPSAグループの一番小さなセグメントをになった兄弟車で、本国では1991年に登場し、2003(SAXOは05?)年まで販売されたベストセラーカーです。
この両者、それぞれがもともとは独立した名門メーカーのためかハンドリングに対する思想が大きく違っていてセッティングがかなり違ってたり、びっくりするほど部品が共通でなかったりするのですが、数字のスペック上では同じ車です。
みんカラをはじめて以降、僕の周りでもっとも増殖しているのが実はこの106&SAXOの1996年に登場した1,600ccDOHCのモデルです。
この増え方はちょっと異常で、新車時にはこんなにいなかったでしょう?、世界中の106&SAXOの中古車は日本が買い漁ってるに違いない!と思うほどです。
移行も様々で、国産⇒106という方もいれば、イタリア車⇒、ドイツ車⇒、英国車⇒、そして同じフランス車の《》⇒、さらに多いのがPSAのCセグ、Bセグの最新車からの乗り換えだったりします。
特徴的なのは、地の底からわらわらと蘇り這い出すゾンビがごとく(爆)、サーキットで走りが熱すぎて足が曲がっても、通勤途中でひっくり返って屋根から畑に飛び込んでも、直して直して、また直して蘇ってきやがる(笑)。どうしても直せなくて不幸にして廃車になっても、ある日何気な~く違う色の全く同じ車で現れる病のヤツまでいる(爆)
僕は欧州ホットハッチ団なんていうグループの管理人サンをやっているので様々な車種の欧州ホットハッチオーナーさんとお付き合いがありますが、ここまでゾンビチックな愛着を生む車種は他にはありません。
それにはいくつかの【愛される理由】があるのだと思います。
【愛される理由その1】
僕はこのblogで度々書いてますが、人間の感性で「楽しく操る」車ってこのぐらいのサイズ・重量がMAXなんだろうな、とよく思います。
たとえば日本で人気の「もっとも公平な自動車評論家」などと言われる故ポールフレールさんのもっとも長年の愛車がこれでした。

数々のモンスターマシーンを操る技術を持つポールフレールさんが、自身のマイカーとしてはもともとテスト車としてHONDAから貸与されたCR-Xを買い取って、何度もオーバーホールをして乗り続けたことは有名ですよね~。
全長3メートル台、車重900kg、パワーは100HP強。
根拠はありませんが106&SAXOって実はこのCR-Xをかなり意識し、研究開発がなされたのでは?とふと考えたりします。
僕の頭の中ではすごく重なるのです。
【愛される理由その2】
FFスポーツ、として生まれたCR-Xとは大きく異なる部分があります。
106&SAXOは実用車・ファミリーカーとして作られています。それがゆえにCR-Xに比較して許容できる運転の幅が広い、懐が深い。
今回ご一緒したドライバーさんは皆さん僕より遥かに運転が上手く速いのですが、同じぐらい速いのにそれぞれの運転が全然違います。
すごく乱暴な図ですが、僕が後追いして見てるとこんなふうに回転軸の位置がバラバラです。

概ねこんな感じじゃないでしょうか?
(mi先生のダンスダンスレボリューション号の場合は現状のリア足ではラジエーターより前なのでは?という説もありますが・爆)
もちろんこれは足回りやタイヤが一律でない(弄ってある方向性もバラバラ)もあるのでしょうが、こんな現象は当時のCR-X乗りたちには見られなかったと思います。たしかほとんど尾骨の位置(=106&SAXOに比較し相対的に結構後ろめ)だった記憶があるのですが。。。。どうでしたっけね?
このように許容範囲が広い・懐が広いということは、同車種で集まるとひたすら楽しいですよね!
なぜならみんながバラっバラなのにサーキットとか走ってみればタイムでは大差がでない(笑)
それぞれの「106&SAXO道」みたいなものが共存し、個性が共存し、話が尽きない、という楽しさへ発展することになりますよね☆
【愛される理由その3】
106&SAXOは実用車として作られているハッチバック車ため、ユーティリティーに優れてます。
僕の周りの106&SAXOはサーキット走行前提がおおいため、リアシートがないのも多いのですが(爆)、本来ファミリーカーとしてリアにもちゃんと大人が乗れますし、荷物も積めるし積みやすい。
これにはPSAが得意とするリアサスペンションが大きく帰依してます。そしてこいつが106&SAXO特有の「スリル・恐怖」の根源でもあるのですが(笑)

コイルバネを使わず、棒をひねったり反発したりをバネとして使ったトレーリングアームです。
911なども昔はこれでしたよね?
このサスはこの絵の通りで高さが必要なく、全部床下に収まるのが特徴です。これで後席とラゲッジスペースの確保をしているわけです。
もともとは戦車のサスペンションとしてドイツで開発されたメカニズムのようです。
普通の走りでは何の問題も無い極めて優秀なファミリーカー的な弱アンダー車なのですが。。。
みんカラを始めて以降、僕のお友達の多くの上級ドライバーたちがこのリアサスが生む「唐突なアンコントロール」に陥って、刺さって車を壊してしまいました。
CSさんですら刺さって銀号を廃車にした時には本当にビックリしました。奈良の回遊魚は畑で裏返ってクレーンに吊られるし、mi先生もサク蔵さんもモクモクなタイヤスモークの中で華麗にくるくる回るのがデフォみたいだし(爆)
ただこれをベタベタ安定の電子機器満載で、車重の重い、現代の車より「楽しい」と感じる人、「乗りこなしてやる!」という志がある人にとって、他に変えがたい魅力でもあるようです。
キカイダーにとってのギルの笛みたいなもんですな(爆)
【愛される理由その4】
「値段が安く手に入れやすく,かつ売却時にも市場がある」というのは増殖や復活の要因かと思います。
車両本体も106はしばらく前は100万を超える不当に高い車も見受けられましたが、今では相応な値段へと値下がりしました。またSAXOは一時とんでもなく値下がりし、市場もない状況でしたが、106と比べてさらにスポーティーなハンドリング(市販唯一のオーバーステアFF車)などで再評価され、ph2モデルは概ね50万前後で売買される市場が確立したようです。
市場がある、ということはある程度乗った後に相応の価格での売却も可能ということで、購買額ー販売額の差額がオーナー負担となるわけですが、その金銭的負荷で得られる喜びが大きいからこそ、の増殖ですよね☆
この市場がある、を支えているのがメンテナンスの部品調達(数々の諸先輩が切り開いた海外調達含む)と適正な価格の部品、そして経済性の高い修理・メンテナンスが確立されている、ということです。
これが異常に高価なのは《》で、日本では中古車の市場がていをなしていないのはご存知のとおりです。
(うちの母親が2年乗っていた走行1万キロのセニックは売却できず、下取りという名目の事実上は値下げ対応で15万円でした(冷汗)
106&SAXOユーザーが増加していっていることも、この基盤を強固にしてると思います。
そして・・・・
これがもっとも大きな魅力なのかもしれません。
【愛される理由その5】

(写真はヨーコさんのblogからリンクさせていただきました)
ご覧のようにph1SAXOのボンネットの裏の骨は左右対称ではありません。。。。。
どうしてこれがこうなってるのか、全く理解不能です(爆)
こんな「なぜ?」が付き合っていくうちにたくさん見つかるのって車好きにはヤッパ楽しいですよね~(笑)
案外と、こんなことが一部の特殊な嗜好をもつ人に対しては一番の「魔力」なのかもしれません。
もし今、皆さんのまわりで痛快で楽しい欧州小型ハッチ車との生活を思い描き、車をお探しの方がいらっしゃいましたら、僕は迷わず【愛される理由満載!106&SAXO】をお奨めします。
本当に楽しい、いい車です!(≧∇≦)b
追記:ギルの笛が通じないフレンチホットハッチ界のキカイダー01、Clio2RSph1もヨロシク!(爆)