90年代欧州車のキーは、いわゆるリモコンキー(セキュリティとドアロックの設定解除を行う)とエンジンキーに分かれています。タイトル写真の左がベンツE500(リモコンキーからエンジンキーが飛び出すジャックナイフ型)、右がフェラーリF355のものです。
ベンツE500のリモコンキーは現代のスマートキーとは異なり、運転席側ドアとトランクにある受光部分(この2か所しかない)に向けてボタンを押さないと反応しません。運転席側にはエンジンキー(普通のキー)用の鍵穴がありません(助手席側にはある)ので、運転席側ドアをエンジンキーで開けることはできません。
助手席側はエンジンキーでドアを開けることができますが、セキュリティを解除しない限り車内からでも運転席側ドアロック解除はできないので、結局、運転席のドアを開けるには必ずリモコンキーが必要となります。ちなみに、フェラーリF355には運転席、助手席両方に鍵穴があり、エンジンキーでドアを開けることができます。
フェラーリF355を購入して最初に面食らうのが、ガソリンスタンドでの給油のときです。スタンドの給油位置に車を止め、エンジンを切り、センターコンソールにある給油口オープンのボタンを押す。日本車の感覚ならこれで給油口の蓋が開くはずですが、F355では開きません。セルがON状態(もちろんエンジンが掛かった状態でもOK)でないと開かないのです(蓋が電動だからかな?)。
さて、給油が終わってエンジンを掛けようと思ってエンジンキーを回しても、エンジンは掛かりません。F355はエンジンを切ってから2,3分でセキュリティが作動してしまうので、給油が終わったら、もう一度リモコンキーを押してセキュリティを解除する必要があるのです。ちなみに、ベンツE500は一度セキュリティを解除すれば給油口の蓋とトランクの鍵が解除された状態になりますので、E500には車内に給油口やトランクオープン用のボタンがありません。
最後はスペアキーの話。フェラーリF355のリモコンキーは電池切れを起こしても電池を新品に換えればそのまま使えますが、ベンツE500の場合は電池を新品に換えてもそのままでは使えません(換える時間がほんの短時間なら大丈夫らしいですが)。E500ではリモコンキーと車本体の再登録作業(シンクロ)が必要になります。これが、結構面倒なのです。それで、E500ではスペアキーをもしものための保管用(電池を抜いておいて)とはせずに、定期的にメインキーと交互に使うようにしています。
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2023/09/06 17:38:59