
10/20 越前海岸にてアトラス彗星撮影
北海道から帰宅して、たまった仕事に忙殺されていたのだが、頭から離れないのはアトラス彗星。
撮影マイスター zero!さんのアトラス彗星画像があまりに美しすぎて。
仕事の都合や天候の状況を総合的に鑑みると、10/20(日)しかないぞ。
19日に確認したGPV気象予報では、神戸市付近の大阪湾ー瀬戸内海は雲がないらしい。であれば、明石海峡大橋と彗星を絡めた撮影ができそうだ、方角を考えるならどこから撮ろうかな?などとワクワクしながら考えていた。
ところが予報は変わるもの。
兵庫県はおろか、近畿全域が曇りの予想になってきた。
最も近い雲の少ないエリアは、なんと福井県。
んー遠いなぁ。
でも、彗星はもっと遠い。
というか、次は何年後?と思えば行くしかないよね。
午後5時前、越前海岸。

右端、怪しげに光る

おお!

ちょうど暮れゆく太陽が洞穴から!

道沿いのパーキングに停め、撮影準備

あら、同好の士達も並ぶ
日曜の夕方だから、チビちゃんたちも走り回ってる

マンフロットのカーボン三脚にニコンZfとNIKKOR Z 135mm f/1.8 S Plenaで勝負だ
この135mmはかなりの高品位レンズで、
このサイトのちょっとやりすぎなくらいに美しい作品にやられちまって、清水の舞台から飛び降りるつもりで手に入れた。
ぜひご覧になっていただきたい。
さて、日が落ちた。
水平線は雲。そして水蒸気の多い、あまり良くないコンディションではある。

iPhoneにて撮影
事前に調べて、西南西の仰角(高度と呼ぶのが正解か)30°にレンズの向きをセッティングし、画面内をサーチする。
暗くなるに従って、あれ?この星かな?尾を引いてるようにも見えるが?
数分ごとに、それが明瞭になってくる。ミラーレス一眼のモニター、すごいなぁ。ミラー経由の暗さなら絶対分からないよ。

画像処理しているが実際にはもっと明るいので、尾はそこまで明瞭ではない。
しかし、初めて自分で彗星を補足できた感動はひとしお!
iPhoneでも撮れるかな?
画像処理はしているが、さて見えるかな?

まだ明るいけどなんとか映っている。
分かりますか?縦を3等分した上1/3、横を3等分した左1/3。
二つの星が並んでいる、その右側。

なんとか撮影できてる!
すごいな、いまどきのスマホ

10分ほど経ち、少しは見えやすくなったかな?いや、まだまだか。
明暗のグラデーション(階調、bit)再現がもう一つ。スマホカメラの限界か。なお、カメラの評判は悪くない iPhone15 Pro Max である。

さらに10分経った。
しっかり分かるぞ!

スマホでは、ここまでかな
それでも感動的ですよ!
ということで、ここからはZfで。
いずれも画像処理済み。ただしiPhoneに取り込んで、iPhone純正の写真アプリにて。もっとちゃんとやれよ!

18:10 ISO6400 2.0s F5
絞り解放がf/1.8のレンズなので、F5と言えど2段ちょっと絞っていることになる。(一般的に、解放から少し絞り込むと像や色にじみはシャープになる)
なるほど、暗くなるに連れて彗星の尾も伸びてきたように見える。
水平線にはかすかなオレンジ色を残す状況。
人工衛星が結構な確率で映り込む。イーロン・マスクのせいだな。

18:44 ISO6400 4.0s F5
思いのほか尾が長いようなので、カメラを傾けて彗星を対角線に沿うように。
画像処理をグイグイかますと、尾の残渣はもっと後ろまで残っていることが見てとれた。

18:47 ISO6400 4s F5
星ってこんなにたくさんあったんだ!

上の画像をトリミング、さらに画像処理。
ああ、彗星だ。
少年の頃のワクワクを思い出した。
やや強風のなかでの4秒という長時間露光。
大型三脚であっても微ブレは致し方ないのかな。
レンズを交換。
旧Fマウントレンズ、AI AF-S Zoom Nikkor ED 28-70mm F2.8D(IF) 、今となっては格安、しかしれっきとした高品位常用域ズーム。

19:19 52mm ISO1600 8.0s F4.5
手前の岩が、水銀灯かな、その光で赤く映り込む。

19:30 50mm ISO1600 8.0s F4.5
かなり画像処理を掛けた。正解が分からないなぁ。
8秒露光による柔らかい波、光の船。
1時間後に敦賀フェリーターミナルに入る新日本海フェリーだと思われる。
北海道への思いが重なった。
さあ、帰ろう。
大事件が起こることも知らずに。
Posted at 2024/10/24 13:16:54 | |
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Nikon | 日記