全開S6とRS6のことを少し書きましたが、その前日にフェアレディZにも乗ってきました。
イヤ~~これがすごくいいのよ。
かなりビックリ。
操縦性は抜群。
前代モデルに比べるとホールベースが10センチ短くなっているというから、キョトキョトした過敏な操縦性になっているんじゃないだろうなあ? と不安を感じていたのだが、前代よりもどっしりしていて安定感も高いくらい。
ハンドルを切り出したときの応答性もナチュラルっていうか、操作どおりに応答してくれる。全体的にはわざと敏感な応答を消して正確に動くように作り込んでいる。
リヤをスライドさせてドリフト常態に持ち込んでもリヤの滑りが予想よりずっとスムーズ。これなら十分コントロールできる範疇。
その理由は、リヤサスの熟成が進んだということなのだと思う。
前代Zは、FMプラットフォームの性能を使いきれていないような印象があって、フロントミッドシップというレイアウトのクルマの特性を十分に発揮しきれていないんじゃないかなあ? という印象を持っていた。
操縦性はかなり良くできていたけれど、例えばハンドルを切ったときにアクセルをわざと長く全閉にして、リヤにしっかり荷重を掛け切らない状態でリヤをスライドさせてしまうと、リヤのスライドがいつまでも止まらないような動きが出たりして。ところが今度のZはそういった動きが(ボクが試した限りは)なかった。
もちろんそんなことはすべてメーカー(のテストドライバー)は判っているわけで、そのあたりを新しいシャシー性能とセッティングできっちり改善して来たというこなんです。
印象としては第2世代(っていうのかな?)のFMプラットフォームの特性をかなり高いレベルで使いこなしているという気がします。
デザインも個人的にはすごく良いと思う。ドアエンドから後ろのセクションは間延びしたところがなくギュッと凝縮したような塊感があるし、すっきりもしている。
エンジンに関してはトルクはあるけどパワーの盛り上がり感がいまひとつ。それと吹き上がりがザラ付いていて官能的でないのが残念なところかな。
パワーもトルクも3・7リットルなりの迫力はあるんだけれど、ホンダのVTECエンジンのようなゾクゾクするような刺激がないんだよね。
パワーとトルクを出してはいおしまいって感じ。
このあたり、もうちょっと頑張りませんか?
ただ、ミッションはかなり良かったです。
6速マニュアルは、シフトダウンでクラッチを踏んでシフト操作をすると、自動的に回転合わせをしてくれるメカイズムが付いているんだけれど、これがムチャクチャ精度が高くて、ボクが真剣に回転合わせをやっても軽く機械に負けちゃう。
コノヤロ(-_-メ) というくらいに上手い。
要はヒール&トーをしなくてもいい装置なわけ。だからといってヒール&トーを覚えなくていいということではなく、初めは機械に頼って代行してもらいながらスキルを磨くってことができるわけで、そういう上昇志向のあるドライバーにぜひ使って欲しいと思った。
ATは……
MTはいらないんじゃないか!? というくらい良くできていた。
ATのトルコンのスリップをかなり低い回転からロックアップして、まるでマニュアル7速ATに乗っているような感覚。シフトアップもシャキッと歯切れ良くシフトチェンジしてくれ、トルコンAT独特のあいまいさがない。
7速のギヤ比もかなり接近しており、MTのクロスミッションのような感悪で歯切れ良くシフトアップしていく。
スポーツカー冬の時代なんて言われているけど、このZは、でも乗ってみようかな? と思えるくらい良くできているし、面白いクルマに仕上がっている。
スポーツカー好きの男性諸氏はもちろんのこと、
男前な女性にも是非!! という一台。
正月早々刺激的なクルマに乗れて、正月ボケの眼が覚めたのでした。
で、こちらは…というと、18-19日に北海道に行ってきたときの写真。
18日は、夜半に低気圧が発達して北海道上空にやってきた日。夜になって降り始めた雪が明け方までに30センチにもなり、試乗コースは雪まみれ。

で、街中と言わず、幹線道路と言わず、除雪車が大活躍。
それでも、札幌で雨が降っていたことを考えれば、大雪だった試乗会場某所はラッキーだったのかも・・・。
この発達した低気圧のために南から暖かい空気が流れ込み、北海道はいきなり気温上昇。札幌に雨を降らせ、19日は日中の最高気温が5度らいまで上昇させたのだとか。そう言えばこの日(19日)は東京もずいぶん暖かかったみたいですね。
それにしても、この時期に雨が降るとか、気温が5度まで上がるなんて、北海道では考えられない事態(らしい)。やっぱり地球温暖化は、いろんなところに影響を及ぼしているということなのでしょう。
とりあえず試乗会はスタッフの懸命なコースメンテナンスのお陰で無事終了。
Posted at 2009/01/20 23:47:00 | |
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