今年も恒例の「
インターナショナル・エンジン・オブ・ザ・イヤー」が発表されましたが、今年の受賞はフォードの3気筒エコブーストエンジンでした。昨年に続いての受賞ですね。
それにしても最近の受賞エンジンはこのエンジンやFIATの875ccツインエアエンジンのように、ダウンサイジングエンジンばかりの受賞で、ちょっと寂しい気がします。
しかし、2L以下のエンジンではVWやBMWの4気筒ターボやディーゼルばかりで、トヨタのハイブリッドエンジンは1.4L-1.8Lのクラスでかろうじて4位に入っているだけで、後は全滅です。必ずしもエコなエンジンが評価されている訳でもなさそうです。
エンジンの効率だけからするとトヨタのハイブリッドも負けていないはずですが、多分ヨーロッパの使い方では高評価を得られないようですね。街乗りをターゲットにした特性とCVTの組み合わせでは走る楽しさは少ないですし、カタログ燃費と実際の燃費の乖離も原因かもしれません。初代プリウスから細かな改良は積み重ねられているのでしょうが、パワー不足を解消するために排気量を上げている(ある意味時代に反しています)くらいで、エンジン自体の魅力には乏しい気がします。それに比べると、MAZDAのスカイアクティブエンジンはガソリン、ディーゼルともに各部門で上位に食い込んでいるのが嬉しいですね。
そういう意味では、「Green Engien」部門でトップだったのがFIATのツインエアエンジンの天然ガスバージョンだったのが興味深いですね。ベースのガソリン仕様とほとんどパワーとトルクも変わらず、燃料費の安さからヨーロッパだと「10ユーロ(1280円)で340Km走る!」というところが評価されたようですね。これはガソリン代に換算すればほぼ40Km/Lですから、ハイブリッドも真っ青です。日本でも導入されたら面白いかもしれませんね。
これが2L以上の排気量になるとエンジンのパフォーマンスなどが評価対象になってくるようですが、2.5L-3.0LクラスではN54エンジンの方がN55エンジンより上位になっているのが興味深いです。N54エンジンのツインターボの方がシングルターボ+バルブトロニックのN55エンジンよりどういう面で高評価なのか、ちょっと興味がありますね。ちなみに、6気筒ディーゼルのN57エンジンもN55より上位ですが、トップがボクスター/ケイマンの2.7Lフラットシックスなのもある意味嬉しいですね。多分、生産台数の関係でノミネートされないのではないかと推察しますが、N55エンジンをツインターボ化したF30型ALPINA B3Biturboのエンジンなら、このクラスのトップ受賞なのでは、と思ったりしています。
他のクラスでハイパフォーマンスエンジンもなかなか魅力的なものばかりですが、BMWのエンジンが次点以下なのがちょっと残念ですね。1.8L-2.0L(それにしてもクラス分けが細かいですね)ではN20B20が受賞しましたが来年の巻き返しに期待したいですね。時代の流れからすると来年辺りデビューの3気筒1.5Lはいい線行くかもしれませんが、他のエンジンにも頑張って欲しいです。
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くるま | 日記
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2013/06/09 21:18:43